「比」の考え方は、日常生活でもよく利用します。
特に料理などでは、「だしと水を1:3の割合で混ぜる」などの表現を見かけることがあります。
では、この「比」というものを正しく理解できているでしょうか。
問題
次の比を、最も簡単な整数の比で表しなさい。
24:42
「最も簡単な整数の比」ということは、できるだけ小さな整数で表さなければいけません。
解説
今回の問題の答えは、「4:7」です。
二つの数で共通して割れる数で割り算することによって、「簡単な比」にすることが可能です。
つまり、24と42の公約数で割り算をします。
24と42の最大公約数は「6」となります。
それぞれの数を6で割り算しましょう。
24÷6=4
42÷6=7
したがって、
24:42=4:7
となり、これが答えです。
上記の計算では、最大公約数6で割り算をしましたが、小さな数で順に割り算を繰り返しても構いません。
(1)2で割り算
24÷2=12
42÷2=21
(2)3で割り算
12÷3=4
21÷3=7
「6で割り算」というのを「2で割り算してから、3で割り算」と2回に分けて計算しましたが、同じ結果になりました。
ちなみに、今回は「最も簡単な整数の比で表す」という問題でしたが、小数を用いて表す方が分かりやすい場合もあります。
「4:7」という比をさらに4で割り算してみましょう。
4÷4=1
7÷4=1.75
よって、
4:7 = 1:1.75
と表すことも可能です。
(小数を使っているので、問題の答えとしては不適切です)
「1:1.75」と、一方を1で表すことによって、もう一方はその1.75倍であることが分かりやすくなりました。
まとめ
比の考え方は日常生活でもよく利用します。
正しく理解することで、算数・数学をさらに楽しく学ぶことができますね!
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
比の問題にもう一問挑戦!