割り算は、足し算や引き算、掛け算とは異なる性質を持っています。
その異質さの理由の一つは「0」の存在です。
しかし、割り算の仕組みを理解してしまえば、それほど難しくありません。ただし、割り算の考え方をしっかりと理解することが重要です。
頭を柔軟にして、新しい考え方を受け入れる準備をしてくださいね。
問題
次の計算をしなさい。
16÷4÷0
16÷4までは簡単ですね。
解説
この問題の答えは、「存在しない」や「計算できない」などになります。
計算問題なのに、文章で答えが出てきて違和感を感じますね。
どういうことなのか振り返ってみましょう。
この問題は、0が割る数なのか割られる数なのかに注目する必要があります。
それ次第では答えが大きく変わってきます。
0を含む割り算
・0が割る数の場合、答えは「存在しない」や「計算できない」など
・0が割られる数の場合、答えは「0」
※0÷0の場合のみ、答えは「すべての数」となるので、注意が必要です。
さて、これを利用して問題を計算してみましょう。
16÷4÷0
=4÷0
普通に計算できるところまで計算してみると、0が割る数になりました。
なので、答えは「存在しない」や「計算できない」になるのですね。
では、どうして0の割り算はこんなにも複雑なのでしょうか。割り算と関係の深い掛け算を使って解説していきましょう。
例えば、12÷3=4という式があるとします。これを掛け算に変換すると3×4=12とできますね。
では、今回の問題のような4÷0という式は掛け算に変換するとどうなるでしょう。
4÷0=□すると、0×□=4というものになります。
この□に当てはまる数が4÷0の答えなので、0に何かを掛けて4になる数を探しますが0には何を掛けても0ですので、□に当てはまる数は存在しません。
同じように、例えば0÷4=□という式を掛け算にして□に当てはまる数を探してみます。
掛け算にすると、4×□=0となりますがこの□に当てはまる数は0だけですね。
最後に、0÷0=□という特別な場合も考えてみましょう。
これも掛け算にしてみると、0×□=0となります。0にはどんな数を掛けても0になるので、□にはすべての数が当てはまりますね。
まとめ
0を含む割り算は掛け算と違い単純な答えにはならないので、注意が必要ですね。
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):うおうお