渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

【椎葉村~五家荘】深緑のツーリング

2024年08月04日 | open

【椎葉村~五家荘】深緑の
ツーリング【ぼんさん越え他】


宮崎県の椎葉村はフライフィッ
シングの楽園なので何度か泊り
がけで行っ
た事があるが、名所
観光はした
事が無い(笑
九州は不思議な場所で、ごく
普通に尺上のアマゴが釣れる。
クマへの心配も皆無でマスは
ウハウハバンバン。
パラダイス。
標高1600mを超えるエリアで

あり、熊本県の五ヶ瀬には日
本最南端のスキー場もある。
そりゃ鱒族もいる。


鱒族は氷河期に陸封された魚
種であり、エラが未発達の為、
酸素量の多い澄んだ水のエリ
アにしか棲息しない。
その為、河川の最上流部から
源流部にかけて生息している。
ダムが一切無い河川(全国的
に限られている)の場合、上
流から海に出て、産卵の為に
また河川に戻る魚群もいる。
それらは、ヤマメはサクラマス
と名前を換え、アマゴはサツキ
マスと名を換える。
広島は全国でも珍しい都市部
を流れる河川にサツキマスが
遡上する川が県庁所在地の市
内を流れる。
アマゴから降海型に変化した
魚体は体長が大型化し、陸封
型である容体の斑紋=パーマ
ークが消えて全身が銀色にな
る。それを釣り業界では「銀
毛(銀化/ぎんけ)」と呼ぶ。
スモルトともいう。
ダムのある降海が不能な山岳
渓流においても、時々魚体が
大きい銀化のアマゴやヤマメ
が釣れる事があるが、それは
氷河期から続くDNAを持つ個
体だろう。
ヤマメとアマゴは近種もしく
は同種とみなされているが、
大別すると本州ではヤマメは
日本海水系に棲息し、アマゴ
は太平洋・瀬戸内海水系に棲
息している。違いは赤オレン
ジ色の点々が魚体にあるのが
アマゴ。無い物がヤマメ。
九州にアマゴが棲息している。
両種は同類ながら別系統なの
で、水系をまたいでヤマメ水
系にアマゴの稚魚等を放流す
ることは生態系破壊になるの
で慎まなければならないが、
広島県においてはそのあたり
はかなりルーズな事が行なわ
れている。
これらは大正時代から山岳地
帯のタンパク質確保の為の食
物移殖として実行され、広島
県と島根県にいる天然記念物
のイワナ亜種の金色のイワナ
であるゴギが、かつては本来
棲息していない瀬戸内海水系
で天然化して生息するように
なってしまった。
これは昔の地場の人々が日本
海水系の江の川上流から瀬戸
内海水系に持って来て移殖し
たためだ。
なお、南半球にはマス類は
生息していなかったが、英
国人たちが種苗を持って行
って天然河川に放した。
その為に現在オーストラリア
やニュージーランドにマス類
が棲息するようになった。
ニュージーランドのニジマス
は体長が60センチほどもある
魚体が一般的で、日本の渓相
とそっくりな狭い河川に大物
が魚影も濃く泳いでいる。
日本でもそうした入植は明治
期に行なわれ、日光の中禅寺
湖にいる鱒類は来日した英国
人たちによって持ち込まれた。
なので本来日本にはいない外
来種のブラウントラウトやレ
インボートラウト(ニジマス)
が中禅寺湖には多くいる。
なお、ブルーギルが日本で増
えたのは、現上皇が若い時に
生物学研究のために初めて日
本に持ち込んだ魚体が何かの
ミスで外に出て全国的に繁殖
してしまった。
その事を上皇は天皇時代に持
ち込んだ私の不注意であった
と国民に謝っていた。

天皇が国民と社会にむけて謝
るという事をしたのは現上皇
が歴史上初めてだった。

鱒類もそうだが、ニジマスを
国内の天然河川(毛鉤釣り区
間等の特定指定流域を除く)
に放す事は法令で禁止されて
いる。
また、ブルーギルとブラック
バス等は特定外来種として、
河川で釣った場合にはリリー
スせずに殺処分する事が釣り
人に
義務付けられている。
ほぼ100%に近い人々がリリー
スしているが。
バスは綺麗な水の所にいるバ
スならば海のスズキと近種な
ので食しても白身であっさり
して美味しい。
ただし、汚染水域にいるバス
は食べたら健康に影響を及ぼ
すだろう。

毛鉤アングラーは殆どマス類
を釣ったらリリースする。
これはやはり特定外来魚種の
リリース釣りで日本でも人気
のあるヘラブナ釣りと同じ視
点だからだ。
つまり、殺して食うのが目的
ではなく、釣りそのものを楽
しむのが目的の釣りだからだ。
それは「遊漁」という。
英語ではスポーツフィッシン
グ。獲って食うのが目的では
ない、釣りそのものに目的と
意味があるスポーツ性の高い
種目。
キャッチ&リリースは資源確
保の為でもある。
例えば一つの河川に魚が100体
しか棲息していないとして、
50人が入って2匹ずつ殺して食
ったら、その河川にはその魚種
は絶滅してしまう。
それゆえ、それを防ぐために
禁漁期間があり、またキャッチ
&リリースが推奨されるのだ。
なお、内水面漁業規則により、
全国どこでも15センチ以内の
鱒類等はリリースが義務付け
られている。
河川での釣りでは全国どこで
も有料であり、「遊漁券」を
河川管理の漁協で購入しない
で河川に入って釣りをするの
は法令違反となる。
水系ごとに漁協があり、その

水系ごとに遊漁券を買う必要
があるが、その該当する水系
河川で釣らないのならば不必
要。遊漁券は河川の入場券と
は異なり、釣魚をするのに必
要なものだからだ。
ただ、釣りだけは、内水面の
河川や湖では、海の
ようにど
こでも誰でも釣って
よいので
はない。

規則があり、それを守っては
じめて釣りができる。(海に
も規則はあるが河川とは異な
る)

遊漁券を買わずに河川に入っ
て釣ると、それはたとえ雑魚
を釣ろうと「密漁」となる。


1965年の夏、父と父の会社の
人(後に社長)と3人で神奈川
県のある渓流そばにいたとこ
ろ、漁協の見回りの人が来て
「券を買え」と言って来た。
その水系で釣るつもりではな
く、目的地への釣行途中にあ
る川を
見に立ち止まっただけ
なのに、
あまりに係員が横柄
なので父
と多少もめた。
その時、私も傍で見ていたら
おかしい事言ってる係員にカ
ッチーンと来た。こいつの言
い分はぜってーおかしい、と。
卑怯な事、理不尽な事は物心
ついた時からでえきれえだ。
幼稚園年少組5才だった
私が猛
烈な勢いで理路整然と
その係
員に抗議して、係員は
しぶし
ぶ退散した。

その時の事を私が30代半ばに
父が
かつて在籍した会社に再
就職して、すでに退職したOB
であるその釣りの同行者の人
(元社長)と学
芸大の雀荘で
仕事帰りに宅を
囲んだ時、そ
の話題が出た。

30年ぶりの再会だった。
「あの時の剣幕凄かったね。
しかもまだ年端もいかない
のに、きっちりした理屈で
大人を言い負かしていたよ」
元社長の退職OBの人は言っ
いた。
その雀荘での会話さえも、も
う30年近く前の事になる(笑
齢食うのははえぇや(笑
父がいた会社(のち私も就職)

は、後楽園バックネット裏の
観客席を年間契約していたの
で、私が子どもの頃はチケッ
トを貰ってよく阪神巨人戦を
後楽園バックネット裏で観戦
した。
なぜ阪神戦チケットかという
と、私が阪神ファンだったの
をその元社長が部長時代に知
っていて、野球坊主だった私
へ回すように便宜を図ってく
れていたようだ。
後楽園野球観戦の帰り道の水

道橋駅では国電の乗車券が買
えないの(笑
数万人が駅前に並んでいるか
ら。明治神宮の初詣状態。
球場での野球観戦は楽しかっ

たけど、ありゃ帰りが大変だ
った。
営団地下鉄都営6号線(現都営
三田線)が出来てからは多少
は帰り易くはなったが、それ
でも大混雑だった。







 


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