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ターフ彩る標準色 「橙」巡る半世紀の謎

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競馬を華やかに彩る騎手たちの勝負服。当コラムでは以前、木和田篤アナウンサーが100年近く勝負服をつくり続けている「河野テーラー」(福島県)を紹介しました。今回はこの勝負服の色についてお届けします。

日本中央競馬会(JRA)が主催する競馬のルールをまとめた「日本中央競馬会競馬施行規程」第34条には、勝負服の色に関する決まりが書かれています。

「服色に使用する色は、本会の定める標準色による赤、桃、黄、緑、青、水、紫、薄紫、茶、えび茶、ねずみ、黒及び白の13色でなければ、服色に使用することができない」

一方、騎手がかぶる帽子の色も決められています。現在は「枠番連勝(枠連)」という馬券の買い方でのみ使われている1から8までの枠番号を8つの色で示しています。その色は1枠から白、黒、赤、青、黄、緑、橙(だいだい)、桃の順です。この8色はJRAも地方競馬全国協会(NAR)も共通で、こちらは日本競馬の標準色といえるでしょう。前記の服色の規程を見て「3、8、5、6、4……」という数字が浮かんできた方は、相当にコアな競馬ファンではないでしょうか。

では、8つの帽子の色のうち、勝負服に使用できないのは何色でしょうか? 正解は枠番7を表す「橙」です。他の7色は勝負服に使用できるのになぜ、橙だけが使用できないのでしょうか。

帽子に使えても勝負服は使えず

JRAによると、勝負服の標準色が決まったのは第2次大戦後の国営競馬の時代に遡ります。1954年(昭和29年)に発足したJRAも国営競馬を踏襲し、現在の施行規程にある13色が標準色とされました。国営競馬時代に「勝負服」は帽子と服それぞれの色を1組としていた、ということです。

JRA創立3年後の57年に、枠番号にそれぞれの色をあて、帽子の色とする、というルールができました。当初、枠番号は1から6までの「6枠制」。その後、現行の「8枠制」が導入されました。6.8枠制、合わせて9年ほどは勝負服の標準色から帽子の色も決まっていたそうです。

66年にこの帽色の規定が改定され、7枠に「橙」が配されることになります。この際、なぜ数ある色から「橙」が選ばれたのか。JRAでも「確認がとれなかった」といいます。馬主の登録として服色、国営競馬時代は帽色にも使えなかった「橙」。帽色の改定経過の中で追加された点までは分かりましたが、導入の正確な理由は謎のままということです。

66年といえば、ビートルズが初めて来日。様々な時代の転換点にあった同年、日本競馬界に「橙」が登場したのです。元祖アイドルホース・ハイセイコーが幕を開いたといわれる第1次競馬ブームの7年前でした。その第1次ブームの絶頂で迎えた73年の日本ダービー。ハイセイコーは橙の帽子をかぶった嶋田功騎手が乗るタケホープに敗れ、初の黒星を喫しました。

地方では騎手服もOK

実は日本の競馬に橙の勝負服が存在しないわけではありません。NAR所属の騎手は一部の例外を除いて、自らがデザインした「騎手服」を着用します。こちらのルールでは、橙の使用が認められています。

騎手として2014年から兵庫ダービーを3連覇、全国の競馬場で兵庫を代表するスターホースとともにファンを沸かせた木村健・現調教師(42)は「橙、胴白山形一本輪」の勝負服で活躍しました。全身を使い、腰を上下させる独特の騎乗フォームを彩った「橙の秘密」を聞きました。

――なぜ橙の勝負服を選ばれたのですか。

木村「この色が好きですし『目立つから』が大きな理由です。私は和歌山県出身で、名産のミカンの色ですしね(笑)」

――25年の現役生活で、常に同じ服を使い続けたのでしょうか。

木村「最初の勝負服は同じ橙でも目立たなかったので、蛍光色の強い橙を出せる服屋を探して、とにかく目立つ橙に変えていって、最終的な勝負服に行き着きました」

兵庫の、いや全国の競馬ファンのヒーローは、自らが袖を通す勝負服にも飽くなきこだわりを持っていたのです。残念ながら既に木村さんの勝負服姿を見ることはできませんが、兵庫県競馬では大柿一真騎手が橙の入った騎手服で活躍しているほか、今井貴大騎手(愛知)、岡村卓弥騎手(高知)なども橙を使用しています。

5月27日は東京競馬場で日本ダービー(G1)が行われます。「橙」帽のダービー馬は前記のタケホープを含めて、これまで6頭、約8年に1度のペースで出現しています。近年では15年のドゥラメンテ、03年のネオユニヴァースなどが橙の帽子で優勝しました。枠番号と同じ7頭目の橙帽のダービー馬は今年、現れるでしょうか。

(ラジオNIKKEIアナウンサー 山本直)

 各アナウンサーが出演、ラジオNIKKEIの競馬番組はこちらでチェック! http://www.radionikkei.jp/keibaradio2/

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