三角形の面積を求めるには、底辺と高さが必要です。
しかし、どの部分が底辺、高さになるか正しく見分けることができるでしょうか。
今回は、そのような問題に挑戦しましょう。
問題
次の三角形の面積を求めなさい。
三角形の面積は、「底辺×高さ÷2」の計算で求めることができます。
では、どこが底辺で、どこが高さになるでしょうか。
解説
今回の問題の答えは「60」です。
この三角形は、底辺10、高さ12なので、次のように計算できます。
面積=10×12÷2=60
三角形の辺の一つである「13」を高さだと考えた方はいるでしょうか。
この辺は、高さではありません。
底辺と高さは、必ず垂直になっていなければならないためです。
今回の問題のように、三角形の外側に高さができる場合もあります。
三角形の面積の公式
ここでは、三角形の面積が「底辺×高さ÷2」で計算ができる理由について考えてみましょう。
答えを求めることができた方も、なぜ「÷2」が必要なのか分かるでしょうか。
それは、同じ形の三角形を二つ組み合わせることによって、平行四辺形を作ることができるからです。(下図参照)
平行四辺形の面積は、「底辺×高さ」で求めることができます。
そして、これは「三角形二つ分」の面積です。
「三角形一つ分」の面積にするためには、平行四辺形の面積を半分にしなければいけません。
したがって、三角形の面積は以下のように求めることができます。
三角形の面積
=平行四辺形の面積の半分
=「底辺×高さ」の半分
=底辺×高さ÷2
まとめ
簡単なように思える三角形の面積も、実は注意するべきポイントがあります。
特に、底辺と高さがどの部分になるかに注意しましょう。
なんとなく覚えていた公式も、公式の意味を理解すると、より楽しく簡単に覚えられるかもしれませんよ。
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法をもつものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」