
特集第1回で、無料で使えるお役立ちマーケティングツール100個を紹介し、第2~4回ではマーケツール活用の達人に日頃の活用方法や新人マーケターへの活用アドバイスなどを聞いた。最終回の第5回では、無料で閲覧できるマーケティングデータを100個紹介する。定点観測データを定期的にチェックすることで、生活者理解に役立てていただきたい。
マーケターの皆さんは2024年のゴールデンウイークをどのように過ごされただろうか?
カレンダー通り出勤したとしても、前半3連休、後半4連休と比較的まとまった休みを取りやすく、旅行や帰省、外食などを楽しんだ人も多いだろう。
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こうした生活者の消費行動やマインドを週次で的確に把握できる便利なサービスがある。マクロミルが毎週水曜日に全国20~74歳の男女1000人のモニターを対象に調査し、翌々日の金曜日に更新している「Macromill Weekly Index」だ。生活者の毎週の消費動向や景況感、生活気分などについて、13年4月から継続的に把握できる定点観測調査データである。
24年5月8日の調査によると、1週間の平均個人消費金額は1万9528円で、前週比2506円増。ゴールデンウイーク後半に消費金額が大きく伸びていることが分かる。
また、「過去1週間に購入した品目」(複数回答)では「家族との外食」が36.4%に達していた。これは23年のゴールデンウイーク、23年の盆シーズン、22~23年の年末年始、23~24年の年末年始を上回り、新型コロナウイルス禍に入った20年2月以降で最高の数字である。
消費意欲が高まっているように見えるが、コロナ禍前のマインドに戻ったかといえばそうではないことをMacromill Weekly Indexは示している。
「この1週間の気分」として、「うれしかった」「楽しかった」「悲しかった」「不安だった」などの中から選ぶ設問で、「うれしかった」を選んだ人は19%(24年5月8日調査)。23年3月のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)優勝時に38.1%と例外的な数字が出た時を除いて、コロナ禍以降は20%が抵抗線になってなかなか20%台に乗らなくなった。コロナ禍前の「うれしかった」は10%台に落ちることが珍しく、コロナ禍前とコロナ禍後では5~6ポイントの差がある。
マスクを外して外出するようになって久しく、パッと見はコロナ禍前の生活に戻ったものの、マインド面ではまだ戻り切れていない。時間をかけて戻っていくのか、あるいは戻らない今の状態が新常態(ニューノーマル)なのか。今後も追跡したい項目である。
このMacromill Weekly Indexに代表されるように、オンライン上には無料で生活者意識・行動や消費トレンドなどを把握できる有用なデータが多数ある。マーケターとしてこうしたデータ、リポート類に目を通しておくことで、生活者の「今」を的確に捉え、適切な施策を打ち出せるようになるだろう。
それでは無料で使えるマーケティングに役立つデータ集を一挙100個、紹介していく。
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コメント1件
kowtamotu
役に立ちました。ありがとうございます。
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