四則が混じった計算では、掛け算・割り算が優先ということは多くの方が知っているでしょう。
しかし、「逆算」では通常の計算の順序とは異なる方法で計算をしなければなりません。
正しく計算ができるかどうか、問題に挑戦をしてみましょう!
問題
□に当てはまる数を求めなさい。
4×□-8=20
掛け算と引き算が混じった計算です。しかし、計算式の一部が□になっています。
どのように計算すればよいでしょうか。
解説
今回の問題の答えは「7」です。
元の問題の□の部分に「7」を当てはめると
4×7-8=20
となり、計算が正しいことが分かります。
この答えを出すための手順を解説します。
通常、掛け算と引き算が混じった式では、掛け算を優先して計算をしなければいけません。
しかし「4×□」となっているため、この部分の計算をすることができません。
そこで、「4×□」をさらに「○」と置き換えてみましょう。
つまり、問題の計算式は「○-8=20」となります。
○は、8を引くと20になる数なので、
○=20+8=28
これは「4×□」の部分を表しています。
つまり、
4×□=28
4に何を掛けて28になるかを考えるので、
□=28÷4=7
したがって、答えは「7」となります。
なみに、これは中学校で習う「方程式」と同じ問題だと考えることができます。
方程式を解きなさい。
4a-8=20
「□に当てはまる数を求める」という問題を、「aの値を求める」というように言い換えたのが方程式です。
方程式の手順で解くと、次のようになります。
4a-8=20
4a=20+8
4a=28
a=28÷4
a=7
方程式でも同じ答えになりましたね。
まとめ
逆算は小学校で習う計算ですが、実は方程式の基礎となっています。
数式が難しく見えてしまう問題でも、「□に当てはまる数を求めなさい」とクイズのように考えると楽しく解けますね!
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法をもつものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」