ラストどうなってしまうのかと、ハラハラしてくる。
人によっては、自分でラストを空想してしまう。
それは、一つの創造性であろう。
二次創作である。
ドラえもんは、原作者による最終話がいくつかあるようだが、
原作者によらない最終話も都市伝説となって存在する。
こちらの作品は、その都市伝説を、
同人誌漫画家の田嶋安恵さんが漫画にして、
2005年に同人誌として販売したものである。
「ドラえもん、宿題終わったよ。。」という
セリフが聞こえてきそうである。
その出来過ぎた出来映えに、反響も大きく、読んだ者から
こちらは原作者によるものかとの問い合わせも多数入ったそうである。
そしてついに、著作権者としての、小学館と藤子プロが動き出し、
著作権侵害を通告した。
このへんの詳しいあらましは、
「ドラえもん最終話同人誌問題」参照
原作にインスパアされて作られる二次創作も、出来不出来がある。
今回のドラえもん最終話は、絵風もよく出来ていて、
二次創作と言われずに、そのまま読んだら、原作者のものと思っても不思議ではないくらいのものであった。(本人の未公開ネタか?など)
よく出来ているほどに、原作者の著作権侵害に近づいていってしまうところが
悲しいところである。
(絵柄のまったく異なるドラえもん最終話をそれほどみたいとは思わないが、マネされる方からすると、人によって程度は違おうが、よく出来ているほどに心良くは思えないだろう)
原作が多くの人に親しまれているほどに、二次創作が与える衝撃は大きい。
それに対しては、ディズニーのように、落書きですら許さない姿勢をとるところもあれば、「同人誌と著作権 ディズニー秘話」参照、黙認している作者、出版社もいる。
同人誌漫画家からプロになる場合があり、同人誌フィールドが未来のタマゴの漁場となっていることも黙認する事情となっているようである。
二次創作をどのように認める(あるいは認めない)かは、
その都度考えるしかなさそうである。
感動をもらう側と真似される側の折り合いをつけるということである。
二次創作を一切許さない世界にいれば、
この作品を目にする機会はなかった。
私はこの作品を見る度に
泣いてしまう。
この先の展開を空想する。
fungustic