ミスコン受賞したインフルエンサー、WEB独学で起業→モデル卒業→大手IT正社員に「母の影響です」
ミスコンは新しい自分を見つけてくれた場所
――フレキャンに応募したきっかけは。 「きっかけはコロナ禍でした。今までずっと厳しい女子校に通っていて、一浪してやっとキャンパスライフを楽しめると思っていたのに、『結局、今までと変わらない家での生活か……』と思ったら、すごく窮屈に感じたんです。そんな時、同い年で知り合いだった中川紅葉ちゃんが前年のフレキャンでグランプリを獲ったのを知り、『私もやりたいことを爆発させたい!』と思い、エントリーしました』 ――コンテストをやってみて。 「めちゃくちゃ大変でした。高校まで内気で暗い性格で、そもそも芸能活動禁止でテレビもほとんど見ちゃいけないし、SNSもダメという生活だったのでたので、最初は見てくれる人がいなくて『どうしよう?』って(笑)。それから私を応援してくれそうな人達の分析をして、いろいろと試しました。やっぱり、アイドルさんの歌とコスプレは人気があったので、恥ずかしかったけれど必死で挑戦しました」 ――優勝した瞬間は。 「『ここまでやってグランプリを獲れなかったら後悔はない』というくらい大変な7か月を過ごしたので、うれしさはもちろん、『努力が報われた』という気持ちが一番でした」 ――自信につながったと。 「今までフィギュアスケート、習字、ダンスなどいろんな習いごとをやってきました。ただ、何か理由を見つけてはどこかでブレーキを踏んでしまい、最後までやり切った感じがしなかったんです。フレキャンで初めて自分から率先してやってみる楽しさを知り、やり切ったことで『新しい自分が見えたのかな』って。すごく自信につながりました」 ――グランプリを獲得し、モデルやタレントなど新しい扉も開きました。 「ファッション誌の専属モデルやインフルエンサーとしての活動も始まりました。アナウンススクールにも通いましたが、長続きはしませんでした。本格的な芸能活動のチャンスもありました。でも、自分でやりたいことを見つけたいタイプなので、他の道に進もうと決めました」 ――石川さんにとってフレキャンとは。 「『新しい自分を見つけてくれた場所』であり、『自分に正直になれたもの』ですかね(笑)。それまでゲーム以外でITとかパソコンには全く興味がなかった私が、1つのきっかけから『やってみよう』って、前向きになれたのもフレキャンで新しい自分を発見できたからだと思います」 ――今後の夢は。 「まずは今やっている一つひとつと向き合ってちゃんと前に進めていくことが目標です。『起業家』と言われるにはまだまだ未熟過ぎて自信もないんですが、グランプリ受賞者として後輩に恥じないような生き方をしたいと思います。その上で、いつか母のように家庭を持って子どもに愛情を注ぎながら、仕事もちゃんとできる大人を目指したいです」 ――あの頃の自分に声を掛けるとしたら。 「今すごく充実した毎日を送れているのは、間違いなく過去の自分がいたからだと思っています。過去にいろんなことがあったけれど、私はそれを後悔と呼んではいけないんじゃないかなって。だから、生きていくのが辛いと感じていた頃の私に『大丈夫そのまんま信じていけば幸せになれるし、必ず自分が好きになる日が来るよ』って伝えてあげたいです」 □石川真衣(いしかわ・まい)2000年10月11日、東京都生まれ。立教大1年時、『FRESH CAMPUS CONTEST 2020』でグランプリ受賞。学生時代は雑誌『Ray』専属読者モデルとして活動。現在は日本アイ・ビー・エム株式会社で働きながら、学生時代に立ち上げた会社の経営者であり、インフルエンサー。趣味はダンスとeスポーツ。
福嶋剛