本部長の小部屋
#7村山市村山は良いところです。村山駅のホームには「バラ・そば・徳内の街 村山市へ」という横断幕がかかっています。バラとそばはわかるにしても、「徳内」ってなんだろう?と思う人が多いかもしれません。私がこの原稿を書いていてもパソコンは「都区内」と変換されてしまいますが・・・「徳内」とは、江戸時代に蝦夷地を調査した探検家である最上徳内翁のことであり、地理の大好きな私には伊能忠敬や間宮林蔵と並び尊敬する方であります。日本史の授業で習った記憶がある方もいらっしゃるかと思います。その徳内翁が調査したのは東蝦夷地と呼ばれた今の道東の太平洋沿岸から色丹島、国後島、択捉島、得撫島であり、その際、近藤重蔵らとともに択捉島に「大日本恵登呂府」の標柱を立て、北方領土が我が国に帰属する根拠を作りました(この縁により、村山市は北海道厚岸町と姉妹都市提携を結んでおります。)。
また、松前藩の圧政下、苦役を強いられていたアイヌの人たちにも理解を示したとされ、村山警察署横にある「最上徳内記念館」にはアイヌの家である「チセ」も展示されています。そして、この記念館の中庭には庭園が整備されているのですが、不思議な形の池があります。不思議な形とは・・・是非とも皆さんの眼で確認してみてください。
山形県内の各市町村には美味しいお蕎麦屋さんが数多ありますが、村山も例外ではありません。村山市内をドライヴしますと、道路脇にはお蕎麦屋さんを示す看板がとてもわかりやすく整備されており、食べ歩きをするにはうってつけです。そんな親切な看板に導かれ、昨秋、私が父とふらりと立ち寄ったお蕎麦屋さんは古民家を改修したらしく、土間から大きな広間に靴を脱いで上がる造りとなっていましたが、父はお店に入った瞬間、「このお店、以前来たことがある!」とビックリしておりました。聞くと、30年以上前に出張で訪れた際に立ち寄ったとのこと。そんな奇遇に驚きつつ、板そばとにしんの味噌煮を頂きましたが、とても美味しゅうございました。このお店、「フィナンシャルタイムズ」でも紹介されたと掲示がありましたので、山形県村山市のお蕎麦屋さんはグローバルに知れ渡っているということですね。
自転車乗りの目線で言うと・・・ 最上川左岸の国道347号線は、河北町から北上して村山市に入り大久保、白鳥と進むと道は水田にはさまれてまっすぐと延び、さらに進めば最上川が大きく蛇行するところを二つの橋(三ケ瀬橋、長島橋)で渡ります。この区間、脚に余裕があって風向きが悪くなければとても気持ちよく走ることができます。つまり疲れていて向かい風だと自転車にはちょっと辛く感じます。車だと道路がきちんと整備されているので気持ちよくドライヴできるのですが、私の脚力ではその時の状況に左右されてしまうのが残念なところです。
ということで、私のお気に入りのサイクリングルートは楯岡の市街地を南北に貫く県道120号東根尾花沢線、羽州街道です。国道13号線の旧道と思しきこの道、道幅は狭く、消雪パイプが埋められた赤錆びた路面も凸凹しておりますが、両脇に金融機関の支店や古くからの商家が続く街並みがとても心に響くのです。車社会になって久しく、日本全国どこへ行っても、2車線のバイパス脇に大きな駐車場を備えた商業施設が立地しています。まさにモータリゼーション恐るべしな状況ですが、これについて否定するつもりはありません。当然、利用する側からすればそれが使いやすいのですから。ただ、そういった商業施設を見てもそこからその土地を知ることは困難であります。その点、昔からの中心市街地はその成り立ちや機能など、オンリーワンの姿を見せてくれるのですが、生活が便利になったことと引き換えに、何かを失くしてしまったような寂しさも感じた次第です。
鉄道好きの目線で言うと・・・
先日、東京駅の切符売り場でアルバイトをしている第2王子(=次男)から「楯岡までの新幹線の切符が欲しいと言っていたおじいさんがいたよ」と報告を受けました。1999年12月の山形新幹線「つばさ」の新庄延伸の際に駅名が「楯岡」から「村山」に変更されて早20数年が経ちますが、昔からの駅名というものは、地元の皆さんの頭の中にしっかりと刷り込まれているのだなあと思いました。もうひとつ、「つばさ」の新庄延伸の際になくなったものを紹介いたします。奥羽本線で村山駅から新庄方面に北上すると次の駅は袖崎駅ですが、その駅間は8kmと長く、単線ですので列車の行き違いはできません。そこで、鉄道による輸送力向上が求められていた昭和40年代初頭、列車の運行本数を増やすために、この間に行き違いをするための施設、つまり少しの部分だけ線路を二本敷設して列車の行き違いができるよう「金谷信号場」が新設されました。この金谷信号場、近年の運行本数の減少が要因と思われますが、「つばさ」の新庄延伸開業に伴う改軌工事の際に撤去され、廃止となりました。廃止された信号場・・・むむっ、これは是非とも見に行かねばならぬと思い、先日、拝見して参りました。以前、車で近辺を下見をしたところ、どうやら信号場跡付近は舗装されておらず、砂利の敷かれたあぜ道しかない模様。
よって、昨夏の山形赴任直前にオンハンドした、650×47Cタイヤ装備のグラベルロード「やまばと号」の出番となりました。気温が30度を超える暑い日でしたが、山形から30キロあまりを必死に漕いで訪れた結果を端的に申しあげれば・・・一般の方が訪れても何も感じるものは無いと思われます。が、私はしみじみと用水路にかかる朽ちた橋を眺め、愛でてきました。引き続き、この道を精進してまいります。
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