蓮舫批判は女性差別…「赤旗」の奇妙な主張に、元共産党幹部は「自分たちがはしゃぎ過ぎたせいで負けたことが分かっていない」
思い出す「れんぽう」問題
筆坂氏は1995年から2003年まで参議院議員を務めた。2004年から2024年まで務めた蓮舫氏の“先輩”にあたる。 「2018年に国会で蓮舫さんが『れんぽう』と呼び間違えられ、話題になったことを思い出しました。何回も間違えられたので、その都度、蓮舫さんは対処していました。その際、ストレートに『れんほうです』と間違いを指摘したことがあり、それを見ながら『これをキツいと感じる有権者は多いかもしれない』と感じたことは今も鮮明に記憶しています。あの場合は『申し訳ありません、れんほうなんです』と柔らかく受け止め、『次回は正しい名前を呼んでください』と低姿勢に出たほうが、政治家としての度量を有権者に示すことができるのです。これには男も女も関係ないはずでしょう」(同・筆坂氏) 蓮舫氏に批判が殺到した理由の一つに、彼女が連合(日本労働組合総連合会)の芳野友子会長の発言を問題視したことが挙げられる。 芳野会長が蓮舫氏の敗因として7月11日、「共産党が前面に出過ぎて票が逃げたのではないか」と指摘。これに蓮舫氏がXで《現職に挑戦した私の敗因を、現職を支持した貴女が評論ですか》と食ってかかった。 しかしXのユーザーは蓮舫氏の見解を支持しなかった。《公開負け惜しみ》、《見苦しい》、《また噛みついてる》、《謙虚に聞いた方がよいと思う》──など、蓮舫氏の投稿を疑問視する声が少なくなかったのだ(註)。
今でも共産党は蓮舫氏に感謝
「蓮舫さんの敗因の一つとして、共産党があまりにはしゃぎすぎたことが挙げられます。5月29日、都知事選への立候補を表明した蓮舫さんは共産党都議の都庁控え室を訪問しました。都議団は笑顔で迎え、花束を贈呈しました。率直に言って私は『何をやっているんだ』と思いました。あの時、蓮舫さんは出馬を明らかにしただけです。花束は選挙に勝ってから渡すべきで、『共産党は何を浮かれているんだろう』と違和感を覚えた有権者は相当な数に達したはずです。選挙活動というものは、もっと地に足を付けて地道に行うべきものではないでしょうか」(同・筆坂氏) 赤旗は都知事選の期間中、毎日のように蓮舫氏の動向を1面で伝えていた。実際のところ、共産党がはしゃぐのも、のっぴきならない理由があったようだ。筆坂氏は「共産党は取り残されることが何よりも怖いのです」と指摘する。 「共産党は議員も党員も減り続けています。当初は小池さんと蓮舫さんの一騎打ちと報じられた都知事選に、自分たちが蚊帳の外に置かれることを最も恐れていました。しかし蓮舫さんは共産党との共闘を選択してくれたので、あれほど喜んだのです。共産党にとって蓮舫さんは知名度が高く、参院で連続当選3回の大物政治家です。選挙協力できることが嬉しくて仕方なかったのです。結果は敗北に終わりましたが、今でも共産党は蓮舫さんに感謝していると思います」(同・筆坂氏)