釈放後 番外編
常陸太田署の留置所から釈放されて一か月が経過した頃、私のスマートフォンに見知らぬ番号から着信があった。
普段から登録外の電話番号は出ないので無視をしたが、今度は電話番号宛にショートメッセージがきた。
送り主は、なんと留置所で相部屋で一緒だったBL本男の通称37番だった。
37番は不起訴で20日満期で釈放されたそうだ。
37番は留置されていた間に妊娠中の彼女にフラれてしまい、住むところ追い出され勤めていた先もクビになり最悪な状況で今はビデオルームで寝泊まりするという悲惨な生活を送っていた。
あまりに可哀そうなので私にできることはしてあげようと思い千葉の某所にある私の家に住ませてあげることにした。
当面の生活資金で10万円を貸して、埼玉にある37番の実家に連絡して37番の現状と私が面倒を見ていることを説明した。
37番に逮捕された理由を聞き不起訴になった理由を聞くと全く悪い事をしていないのに巻き込まれで逮捕されたそうだ。
逮捕勾留というのは人の人生を狂わせるものだというのが解った。
人生が狂ってしまった37番に私が出来ることはないだろうか?と考えた末、37番には私が役員をやっている土木関係の仕事、夜はメンズパブで働いてもらうことになった。
こんな熱い日が続くなか、愚痴も言わず仕事を頑張ってくれている私の従業員になった37番には感謝しかない。
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