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Perplexity AI: 新時代のAI搭載検索エンジン

Google検索とは全然違う? Perplexity AIの「AI検索エンジン」とは:LLM×検索エンジンによる真価【前編】
01/07/2024
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人工知能(AI)技術が台頭し、データの活用方法が大きく変わっている。検索エンジンもその例外ではない。「Perplexity AI」は、AIベンダーPerplexityが提供するAI搭載検索エンジンだ。「Google検索」(Google Search)をはじめとする従来の検索エンジンとは違うやり方で、検索を支援する。どのような検索が可能なのか。

Perplexity AIは、複数の大規模言語モデル(LLM)を活用する対話形式の検索エンジンだ。質問の文脈に基づいてWebにある最新情報を検索し、その結果を自然言語で分かりやすく整理する。それに加えて、絞り込み検索の提案など、質問の意味を考えてより具体的な情報を探す手伝いをしてくれる。

Google検索をはじめとする従来の検索エンジンは、キーワードを入力すると関連するURLリンクのリストを提示する。それに対してPerplexity AIは、ユーザーが入力した質問に直接回答したり、情報を要約して提供したりする。

Perplexity AIの用途は検索エンジンだけではない。OpenAIの「ChatGPT」やAnthropicの「Claude」といったAIチャットbotと同様、テキストや画像などコンテンツの生成も可能だ。有料版ではLLMの「GPT-4」「Claude 3」の他、OpenAIの「DALL-E 3」、Stability.AIの「Stable Diffusion XL」といった画像生成AIが可能なマルチモーダルLLMを含めて、切り替えて使用することができる。

Perplexity AIの3つのプラン

Perplexity AIでは、3つのサブスクリプション形式を用意している。

無償版のPerplexity AI

OpenAIのLLM「GPT-3.5」とMicrosoftの検索エンジン「Bing」を組み合わせた基本的な検索機能がある
画像やPDFファイルをアップロードして質問できるが、アップロードには1日3回までの回数制限がある
アカウント作成は不要だが、作成するとGPT-4を4時間ごとに5回使用できる他、過去の検索履歴の参照が可能になる

Perplexity Pro

月額契約の場合、ユーザー当たり20ドル。年間契約の場合は年額200ドル
Claude 3の他、OpenAIの「GPT-4o」やGoogleの「Gemini」など複数のLLMへの切り替えが可能
MetaのLLM「LLaMa3」をベースにPerplexity AIが開発したモデル「Sonar Large」も含まれる
用途に応じて最適なLLMを選ぶことで、幅広い情報収集や、回答精度の向上が見込める
ファイルのアップロード回数は無制限で、1日当たりの質問は600回まで可能。画像生成は1日50回まで
開発者向けのAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)を月額5ドルで使用できるなど特典がある

Perplexity Enterprise Pro

組織の規模に応じた柔軟な価格設定
Perplexity Proの機能に加え、ユーザー管理やシングルサインオン統合、セキュリティ強化、データ保持といった管理者向け機能が追加されている

後編は、Perplexity AIの使用感や期待できるメリットを紹介する。