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お知らせ

ベースキャンプに戻った撮影隊からの情報がはいりましたのでご報告いたします。

昨日ベースキャンプに戻るまで両名を観測していましたが、最初の滑落した7月27日時点から動きが無いとの報告でした。

いまだ安否は不明ですが厳しい状況です。

また、同時期に現地入りしている、別のK2登山隊の有志数名が協力の意思をしめしていただいていますが、現場の状況を考え2次遭難はどうしても避けたいためヘリレスキューの専門家のアドバイスもいただいている状況です。

尚、今後、関係者による渡航を実施する予定ですが、行動に支障が出ないように、関係者の追跡・取材などはお控えいただきますように、お願い申し上げます。

引き続き、救出に全力をあげてまいります。

7月30日 9時30分更新 石井スポーツ遭難対策本部

ABC(アドバンスドベースキャンプ)にいた現地スタッフ(撮影隊他)は、ベースキャンプへ戻りましたが、レスキュー隊など今後必要になることが想定される必要な登攀具はABCに置いてきた状況です。

引き続きヘリを含めていくつかのレスキュー方法を現地の専門家と検討しています。

7月29日 17時30分更新 石井スポーツ遭難対策本部

現在までの現地での救助に関する新しい情報は入ってきておりません。

両名を確認できている場所は地上から行くのもかなり困難な急斜面な地形ということでクライマーでないと難しいのではないかとの情報です。

2次遭難などの事も考慮して慎重に対策を検討しております。

一方で、多方面からの人員の派遣も準備を進めておりますが、救助の状況によっては活動することもできないことも想定しておりタイミングを見ながら進めております。

平出・中島は世界を代表する登山家であることから、日本からも救援部隊として参加したいとの声をいただいておりますが、現地の情報から難しい箇所であるため、現段階では準備にとどめる状況になっております。

新しい情報が入りましたらお知らせさせていただきます。

7月29日 10時30分更新 石井スポーツ遭難対策本部

日本時間7月28日11時30分ベースキャンプより連絡があり、昨日のヘリコプターに別の登山隊の隊長が同乗し現場を確認したところ、両名がいる場所に関しては特定できたが、かなり困難な斜面で簡単にはいけないとのことです。

現在、どのように救助に行くか検討しているところです。

追加情報ありましたら更新させていただきます。

7月28日 15時更新 石井スポーツ遭難対策本部

石井スポーツ所属、山岳カメラマン・クライマーの平出和也と中島健郎が遠征中のパキスタンK2(8,611m)西壁で登攀中に滑落しました。

日本時間7月27日9時33分 平出よりC2上部へ日帰りの偵察の連絡を受ける、11時30分 平出・中島が7000m地点から滑落したと一報が入りました。

現地エージェントよりヘリコプターを手配し救出を試みましたが、標高と斜面の角度の関係で着陸ができませんでしたので地上からの救出を試みています。

パイロットによると2人のことは確認できましたが、安否は不明との事です。

また在パキスタン日本大使館とも連絡がついており、現地への社員派遣も検討中です。

石井スポーツ本社内に遭難対策本部を設置し、関係各所と連携し情報収集を行っております。

石井スポーツ遭難対策本部

K2 PROJECT

K2は、カラコルム山脈にある山。

標高は8,611mで、エベレストに次ぐ世界第2位の高さである。

平出和也・中島健郎の2人が
K2未踏ルート登攀に向けて動き出している。

彼らがどのように目標に向かうのか。

K2までの道のりを追う。

TRAILER MOVIE

写真=平出和也、中島健郎

「また新たな夢の壁に出会ってしまった」

2017年のシスパーレ北東壁での挑戦を終えた平出・中島ペアは翌2018年の夏、K2へと下見登山に出かけた。長いアプローチの末、ふたりはK2西壁の基部に到着した。 壁を前に平出は「今の自分たちなら登れても半分」だと中島に言った。悔しいが中島もそう思った。 しかし不可能な課題を目の前にふたりの心は高鳴っていた。喉から手が出るほど登りたい山......それが、次なるK2西壁だったのだ。

K2への挑戦にあたり、ふたりは予備山行を2度行うことに決めた。それがラカポシ7,788mでありティリチミール7,708mであった。

平出は「K2西壁は私たちの想像を超えた冒険であることは間違いない。とはいえ、シスパーレには登りたいと思ってから15年、ティリチミールにも21年後に登ることができました。 だから経験を重ね、小さなステップを積み上げることで不可能を可能に変えていく……いつもそうして山に挑んできたので、やっぱり不可能への挑戦は楽しい。 20年かかったっていい、K2西壁とはそのくらいの存在」という。

中島も「自分にとって登山がなんなのかは、よくわかりません。しかし、わからない魅力があるからこそ、登り続けているのだと思います。 森を歩くだけでも楽しいですが、ぎりぎりのラインに突っこんでいるときの生きているという感覚も、すばらしいものです。 そして今回のK2西壁は標高もそうだし、岩の要素が強い点でも難しい。それでも挑戦しないことにははじまらない。 そもそもこんなチャンスが目の前にあること自体、ありがたい」という。

2018年に初めて見上げてから6年が経った今、どこまで登ることが出来るだろうか?
2024年、いよいよその答え合わせの時が来た。

石井スポーツ所属アスリート

平出 和也

「ラカポシ山頂からシスパーレ、そしてK2が見えたとき、ぼくの第二の登山人生が始まったんです」

1979年、長野県生まれ。中島によると「山を見る洞察力とセンス、 体力とスピードに優れる。その安心感があるからこそ、ぼくは心おきなく突っこんでいくことができます」

石井スポーツ所属アスリート

中島 健郎

「登山とはなにか。その答えがわからないからこそ、 登り続けているのだと思います」 

1984年、奈良県生まれ。平出によると「怖さ故にぼくが躊躇してしまうこともすんなりやってのけてしまう、ふたりで力を合わせることで不可能な登山が可能になる。」

通常装備に加え、撮影機材も重要。重さに制限がある中で厳選したアイテムだけをピックアップする。

❶ラカポシ遠征時の撮影機材の一部❷❸シスパーレ遠征時の装備の一部

BACK UP BRAND

アライテント
ベアール
ブラックダイアモンド(ロストアロー)
ブルーアイス
ドイター(イワタニプリムス)
エーデルリッド
ガーミン
ゴールゼロ
グレゴリー
グリベル
Helinox(モンベル)
Heratex
hoka
ジェットボイル
スポルティバ
マムート
ミレー
モンチュラ
NEMO(イワタニプリムス)
日清
尾西食品
パイネ
ペツル
ポック
ラブ
サマヤ
シートゥーサミット
シダス
SingingRock
ソニー
soto
タレックス
ノースフェイス
TEMRES(ショーワグローブ)
テルヌア
サーマレスト(モチヅキ)
サーモス
サーミック
ヴァランドレ

(アルファベット順)

装備アイテム

過去の冒険

ティリチミール

Tirich Mir

山名:ティリチミール(7,708m)

時期:2023年7月

場所:パキスタン

ルート:北壁、新ルートから登頂

クライマー:平出 和也・中島 健郎

カールンコー

Karun Koh

山名:カールンコー(6,977m)

時期:2022年9月

場所:パキスタン

ルート:北西壁、新ルートから登頂

クライマー:平出 和也・中島 健郎

ラカポシ

RAKAPOSHI

山名:ラカポシ(7,788m)

時期:2019年夏

場所:パキスタン

ルート:南壁、新ルートから登頂

クライマー:平出 和也・中島 健郎

シスパーレ

SHISPARE

山名:シスパーレ(7,611m)

時期:2017年夏

場所:パキスタン

ルート:北東壁、新ルートから登頂

クライマー:平出 和也・中島 健郎

ルンポカンリ

LOINBO KANGRI

山名:ルンポカンリ(7,095m)

時期:2016年秋

場所:中国 チベット自治区

ルート:未踏北壁、アルパインスタイルで登頂

クライマー:平出 和也・中島 健郎