喫煙・飲酒で五輪辞退の宮田笙子選手「擁護する著名人vs許せない世論」…「協会はトカゲのしっぽ切り」トップ選手”喫煙率95%”証言の衝撃
五輪に出場できない処分が妥当だとする人の意見
みんな吸ってるのに、なぜ、宮田選手だけが出場辞退に追い込まれないといけないのだろうか。 冒頭でもとりあげたが、<代表選手9人(男子5人、女子4人)に日本体操協会が聞き取り調査をした結果、行動規範に違反する選手はいなかった>とする調査がいかに茶番であるかがわかるというものだろう。 五輪に出場できない処分が妥当だとする人の意見には、<今回の件は宮田さんが成人になったとしても代表は辞退となる。未成年の喫煙・飲酒が問題なのではなく、団体活動の場であるトレーニングセンター内での飲酒が問題だ。未成年・成年関係のない団体規律違反だ>というようなものもあった。しかし、先の文春電子版の証言を総合すると、みんな当たり前のように、練習の合間にタバコを吸っている現状があるわけだ。この識者は、全員をしょっぴけとでもいうのだろうか。 持久力を必要としない競技のトップアスリートの一定数に、喫煙者がいることは常識的に知られている。オリンピック憲章は、タバコのない五輪などと実態と乖離した理念を掲げているが、東京五輪の選手村には喫煙所ががっちりあった。タバコがもたらす効用の悪い部分ばかりが強調されるが、トップアスリートが喫煙者が多いという現実から目を逸らしてはならないだろう。
体操協会が何を目指している組織なのかわからない
「若者を罰することの負の結果は十分に立証されており、大人と子どもの関係の障害、道徳的価値を内面化する能力の低下、自尊心の低下、反社会的行動、紛争解決のための戦略としての身体的攻撃の正常化などが含まれる」(2023年『行動マネジメントに関するスポーツ関係者の理解の調査』トロント大学、https://www.researchgate.net/publication/369325317_Investigating_Sport_Stakeholders’_Understanding_of_Behaviour_Management_within_a_Competitive_Youth_Baseball_Team) しっぽ切りを含めた一連の対応から考えて、体操協会が何を目指している組織なのかわからないが、協会の定款には目的として<この法人は、我が国における体操界を統括し、代表する団体として体操の振興及び普及奨励を図り、 もって国民の心身の健全な発達に寄与することを目的とする>とある。今回の事件を通して、体操の振興は完全なるブレーキを踏むことになりそうだ。 体操協会は、もう少しアスリートに寄り添った組織であってほしかった。
小倉健一
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