ジャンル | 音楽ゲーム、シューティング、トレーディングカード式アーケードゲーム |
対応機種 | アーケード |
クリア時間 | クリアの概念なし。筆者は24時間ほどプレイ。 |
開発元 | セガ・インタラクティブ |
発売元 | SEGA、セガ・インタラクティブ |
発売日 | 2018/07/26 |


「オンゲキ」は、今までの音楽ゲームにはなかった、新しいデバイスを使った作品。レバー操作を中心とした、アーケードでしか味わえない音楽ゲーム体験は、出不精な筆者でも、ゲームセンターに行きたくなる魅力があります。アニソン・ボカロ・音ゲー曲の品揃えが豊富で、個性豊かなキャラクター達から生まれるオリジナル楽曲は、プロセカなど多数の音楽ゲームに移植されるほど人気。一方で、100円で3曲プレイという価格設定は高く感じます。また、シナリオは展開が遅く退屈。しかし、独自の操作感に慣れ、メキメキと上達していく楽しさは、何にも代えがたい快感です。

この気持ち良さは、家庭用ゲームでは味わえない!
「オンゲキ」は、今までの音楽ゲームにはなかった、新しいデバイスを使った作品。レバー操作を中心とした、アーケードでしか味わえない音楽ゲーム体験は、出不精な筆者でも、ゲームセンターに行きたくなる魅力があります。アニソン・ボカロ・音ゲー曲の品揃えが豊富で、個性豊かなキャラクター達から生まれるオリジナル楽曲は、プロセカなど多数の音楽ゲームに移植されるほど人気。一方で、100円で3曲プレイという価格設定は高く感じます。また、シナリオは展開が遅く退屈。しかし、独自の操作感に慣れ、メキメキと上達していく楽しさは、何にも代えがたい快感です。

この気持ち良さは、家庭用ゲームでは味わえない!
全身でノーツを捌く快感は、アーケードでしか味わえない体験。
「レバー」を駆使した、独自性の高い筐体
「オンゲキ」最大の特徴は、「音楽ゲーム×シューティング」の組み合わせから生まれる独自の操作方法です。まず筐体を見て目に入るのは、左右に動かせる「レバー」の存在でしょう。レバーデバイスを中心に、斜め下にボタンが6つあり、左右の壁には「SIDEボタン」が設置されています。


本作の売りである「レバーデバイス」では、自キャラクターをシューティングゲームのように操作することができ、敵の弾幕を避けたり、回復アイテムを拾いながら音楽ゲームをプレイする。新感覚な音楽ゲームとなっています。

オンゲキの独自性はもう一つ。左右の壁にある「SIDEボタン」がプレイヤーの頭を混乱させます。
本作は、レバーを動かせる状態を常にキープすることが最重要です。SIDEボタンを押したとき、プレイヤーの手を壁側に拘束することで「ここからどう動いたらうまく処理できるか?」を考えさせられます。レバー操作を中心とし、それを妨害してくるノーツを、2本しかない腕でどう処理するのか。これこそがオンゲキの面白いポイントなのです。

本作の売りである「レバーデバイス」では、自キャラクターをシューティングゲームのように操作することができ、敵の弾幕を避けたり、回復アイテムを拾いながら音楽ゲームをプレイする。新感覚な音楽ゲームとなっています。

オンゲキの独自性はもう一つ。左右の壁にある「SIDEボタン」がプレイヤーの頭を混乱させます。
本作は、レバーを動かせる状態を常にキープすることが最重要です。SIDEボタンを押したとき、プレイヤーの手を壁側に拘束することで「ここからどう動いたらうまく処理できるか?」を考えさせられます。レバー操作を中心とし、それを妨害してくるノーツを、2本しかない腕でどう処理するのか。これこそがオンゲキの面白いポイントなのです。
”操作感”と”押し感”を実感できるゲームデザイン
オンゲキは、画面奥に対戦相手が存在します。プレイヤーはノーツを叩くことで相手を攻撃し、対戦相手は弾を飛ばしてプレイヤーに攻撃してきます。被弾しても、「ベル」を拾うことで体力を回復することが可能。この敵弾とベルは、ボタンを押さなくても音楽ゲームらしさを感じさせてくれます。「敵弾を避けた・ベルを回収した」ときの効果音には爽快感があり、音楽と合わさることで「リズミカルで楽しい」作りに。敵弾を避けながら、ノーツを捌いていく。このバランスが心地よく「操作感・押し感」を同時に得られます。


期待を裏切らない楽曲たち、効果音の音作りも秀逸
豊富な有名楽曲
アニソン&JPOP・ボカロ・音ゲー曲の品ぞろえがとにかく豊富です。「知っている曲が一つもない…」という状況にはならないでしょう。音楽ゲームというジャンルは、少しプレイしただけでは本当の面白さ・奥深さに気付くことは難しく、ある程度操作に慣れてからが本番という敷居の高さがあります。その上でオリジナル楽曲しか搭載されていないと「知らない楽曲しかないから、もういいや」と、1プレイで辞めていく原因にもなりかねません。

楽曲のバリエーションは本当に重要!
知っている楽曲が数多く収録されていると、それだけでモチベーションになります。青春時代をアニソン・ボーカロイドで過ごしてきた筆者は、好きな曲・懐かしい曲が次々に見つかりプレイする手が止まりませんでした。特に、筆者が激烈なオタクである「アイドルマスター」の楽曲が収録されていたのは、モチベーションの爆増に繋がりました。
オンゲキはSEGAのゲームなので、同じSEGA音ゲーであるmaimaiの代表曲「Oshama Scramble!」「Garakuta Doll Play」や、CHUNITHMの代表曲「エンドマークに希望と涙を添えて」「The wheel to the right」など、有名曲が数多く収録されています。

★Oshama Scramble!
同社の有名ゲーム「maimai」の代表曲。その人気はmaimaiのみに留まらず、今や音ゲー界代表曲の一角。ジャンルは「ハッピーハードコア」に分類され、音ゲー楽曲に非常に多いジャンル。この曲を聴けば、音ゲー楽曲とはどういう音楽なのか、その方向性が掴めるでしょう。
オリジナル楽曲のクオリティ◎
音ゲーはもちろん、アニソン、ボカロでも数々の実績を残している作曲家たちが集まっており、オリジナル楽曲もかなり気合いが入っています。オンゲキ曲の特徴は、ボーカル楽曲の多さです。オンゲキはキャラクター性を重視しており、「キャラソン」に位置する楽曲が数多くあります。アーケード音楽ゲームは基本的に、インスト曲(歌のない、楽器だけで演奏される曲)がメインで、音ゲーを代表する楽曲はインスト曲がかなりの割合を占めています。そんな中、「キャラクターソング・ユニットソング・全体楽曲」といったアイドル作品に近い楽曲形式は、他AC音ゲーとの差別化ができており素晴らしい。この方式は、筆者のようなゴリゴリのオタク層の心も掴みやすいですね。




↑キャラクターはユニットごとに分かれており、それぞれで楽曲の方向性が異なる。
オリジナル楽曲の素晴らしさを伝えたいため、オンゲキの代表曲を2曲紹介します。

★Don’t Fight The Music(通称:ドンファイ)
オンゲキで最も有名な楽曲。RPGの最終決戦かと思ってしまうほど壮大で、ゲーム音楽好きは虜になるかも。サビだけ聴いたことある!という人も多いのではないでしょうか。先ほどボーカル曲を褒めまくってたところですが、この曲はインスト曲です。シンセとピアノの使い分けが個人的に好み。

★まっすぐ→→→ストリーム!
千夏のソロ曲。太鼓の達人における「エンジェルドリーム」のような立ち位置で、元気が出てくる明るい楽曲として絶大な人気を誇っています。リズミカルな曲なので中毒性もあり、譜面の楽しさも人気に拍車をかけているでしょう。千夏のもう一つのソロ曲「超前進!満点スマイル!」も人気がありオススメ。
爽快感のある音作り
オンゲキは楽曲だけでなく、「効果音」の音作りも素晴らしいです。SIDEノーツ・スライドの効果音は気持ちよく、鳴ると楽曲のメリハリが出ます。特にSIDEノーツは、シンバルを少し控えめにしたような音なので、押すたびに自分が楽曲をアレンジしているかのような錯覚を得られます。「プレイしてる感」をより強く感じさせてくれますね。また、敵弾回避音は、弾を回避するだけで音が出るため、プレイヤーが干渉しなくても効果音を出せる便利な代物。楽曲をリズミカルにするために、プレイヤーが絶対当たらない位置に敵弾が配置されていることも珍しくありません。
練られた音作りは、ゲーム内だけに留まりません。筐体ボタンを押したときの打鍵音も非常に気持ちいい。ゲームセンターでオンゲキを見かけた人は適当にガチャガチャ押してみて欲しい。飛ぶぞ。
グラフィックのこだわり
カードイラストが可愛い
オンゲキには「キャラカード」があり、カードイラストが可愛く、様々なカードを集めたくなります。このキャラカードには、それぞれで異なるスキルや属性が設定されており、手に入れたカードはパーティー編成が可能。これが意外と面白いです。レアリティが高く強いカードを手に入れるのは、ソーシャルゲーム的な要素で楽しいですし、弾幕が多い譜面は「ガードスキル」を積むことでクリア難易度が下がったりと、ゲーム性もしっかりと感じられます。

「オンゲキNET」を利用すれば、PCやスマホからでも編成を組むことができる。
そして、ゲーム内で手に入れたカードは「カードメイカー」で印刷することができます。印刷したカードは、筐体の台座にカードを挿すことで、即座に編成することも可能です。また、他プレイヤーが印刷したカードを使うこともできますが、レベルは低くなります。

しかし、ある程度音楽ゲームを触ったことのある人は、このデッキ編成システムに疑問を抱くと思います。「強いカードを持っていないと高スコアが出なかったり、レーティングが上がらないんじゃないか?」と。
大丈夫です。強いカードを編成しなくても、ゲームの実力を数値で表す「レーティング」には一切影響はありません。オンゲキは、「テクニカルスコア」「バトルスコア」の2種類に分かれています。テクニカルスコアは音楽ゲームの実力のみで計算されるスコアで、レーティングに影響するのはこちらだけです。
譜面内に飽きさせない工夫あり
譜面内には、視覚的に楽しめるように、楽曲に合わせた様々なネタが搭載されています。「ヒバナ」を例に挙げると、歌詞「その頭を撃ち抜いて」で、頭を撃ち抜く場面を表現した譜面になり、銃弾を模したレーザービームが飛んできます。リズミカルな間奏パートでは、手拍子型レーンに変形し、視覚的に盛り上げてくれます。
この譜面ネタは様々な楽曲に搭載されており、そのネタをまとめたWikiページまで存在します。プレイでも見た目でも楽しませてくれる作りこみと拡張性は、目を見張るものがあります。
Wikiページ → オンゲキWiki:譜面ネタまとめ
キャラクターと世界観は良い、しかしシナリオは…
オンゲキのキャラクター達は、全部で17キャラ存在します。元気・クール・癒し系など、主要な属性はだいたい揃っており、お気に入りのキャラクターが1人は見つかるでしょう。キャラデザインも良く、各キャラの個性の強さも魅力的です。個性が強いとキャラソンにも要素を反映しやすいので、楽曲の魅力上昇にも繋がりますね。

←かわいい
とまあ、キャラクターは良いんですが、シナリオは退屈でつまらないです。なんならノリがキツいです。
アーケードゲームなので、座席の回転率を考慮しているのか、1つ1つのストーリーが短いです。その短い時間の間にキャラクターを目立たせないといけないため、結構キツいノリを見せられることになります。


ノリがきついだけではなく、展開がとにかく遅いです。よほどキャラクターに興味がないとシナリオは読み続けられないでしょう。しかしながら、「シナリオを読むことで楽曲に対する感じ方が変わった。」という意見もちらほら見かけます。退屈なのは最初だけかもしれないですね。
家庭用ゲーマーからすると、価格設定は高く感じる
オンゲキは、100円で3曲プレイすることができます。これだけ見たら「安いじゃん」と思うかもしれません。しかし、ハマり始めると「塵も積もれば山となる」を痛感することになります。オンゲキには、実力を数値で表す「レート」が存在し、私はレートの目標を定めてプレイし続けました。目標到達までにかかった金額は「16300円」。家庭用なら大作ゲームを2、3本買える値段ですよ。アンダーテール16本買えちゃいます。何が恐ろしいかって、「それだけの金額を費やした感覚が全くない」ことなんです。100円ずつ入れていると、お金を使っているという金銭感覚が極限まで薄くなります。パチンコでちまちま1000円ずつ入れていたら、気付いたら4万溶けてたみたいなあの感覚を味わうことができます。

アーケードゲームって、お金かかるんだな…
評価まとめ
オンゲキは独自の音楽ゲーム体験を得られることができ、音楽ゲーム初心者でも楽しめるゲームになっています。オリジナル楽曲は素晴らしく、大衆ウケはせずともオタク層に刺さるような曲が多くGood。シナリオに文句を言っていましたが、アーケードゲームでシナリオを気にする人なんてまあ居ないので、正直あら探しに近いかもしれません。でも、価格は本当に不満です。しかしそれはオンゲキの値段設定というより、アーケードゲーム業界の値段設定への不満に近く、座席の回転率も考慮すると納得はできます。
音楽ゲームが好きな方には、是非プレイして欲しい一作です。
良い点 | 悪い点 |
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筐体ならではの新しい音楽ゲーム体験 楽曲の品揃えが豊富、オリジナル曲もGood カードイラストが可愛い | シナリオがつまらない 価格設定に不満あり |
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