皆さんは割る数に0を含む割り算を正しく解くことができますか?
今回は計算のやり方というよりも計算の意味に注目しながら、割り算を振り返ってみましょう。
ただやり方だけを復習するよりも、仕組みを理解しながら解いていくと、その後の定着度合いが大幅に変わってきます。
まずは、5秒で解けるか試してみましょう。
問題
次の計算をしなさい。
0÷8÷4
制限時間5秒以内に解けると非常に良いですね。
解説
この問題の答えは「0」です。
よくある間違いは、0は足し算や引き算のように無視して8÷4のみに注目し「2」としてしまうことですが、どうして0になるのか考えてみましょう。
そもそも割り算というものがどんな意味の計算なのか、ということをきちんと整理できれば0を含む割り算も考えやすくなりそうですね。
いくつか考え方がありますが、代表的なものとしては「割り算というものは割られる数を○等分した一つ分を求める計算」でした。
例えば、6÷3というものは6が3の何倍に相当するのか、ということが問われているわけなので2と答えることができます。
この考え方を今回の問題にも当てはめてみましょう。
まずは0÷8の計算をしましょう。
この計算の意味を考えてみると、0が8の何倍に相当するのか?ということになりますが、かけ算九九の八の段の答えに0は出てきません。
しかし、かけ算九九の八の段を拡張してみると、8×0=0がありますので、0÷8=0であることが分かります。
以上のことから、この問題はこのように解くことができます。
0÷8÷4
=0÷4
=0
割り算を二度行いましたが、どちらも割られる数が0なので答えは0になりました。
まとめ
算数・数学は計算力も重要ですが、その計算の意味を理論的に考えてみることも大切ですよ。
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):うおうお
数学の教員免許を活かし、個別指導・集団指導の学習塾で主に数学の講師として小学生から高校生までを指導。現在は民間学童保育所で放課後児童支援員として勤務しながらフリーランスで受験指導もしている。日々、小学生の宿題指導を通して算数の魅力を深掘りし楽しく伝えている。
監修:株式会社カルチャー・プロ(公式HP / インスタグラム)
「誠実なモノづくり」を信条とし、高い専門性を有する編集者が幼児から大人向けまで幅広い年代に向けての学習教材を制作する編集プロダクション。家庭や学校、塾などで日々使われている教材だけでなく各種テストや教養系の一般書などを制作。社会や教育を取り囲む環境の変化に対応するため、新しい技術にも着目し、教育業界の未来も模索しながら、下支えしている会社。社内はフラットに意見が言い合える雰囲気で、パートナー、クライアントからの信頼も厚い。
次は、0の掛け算に挑戦!