約40台の車が止まっている飛山城跡停留場

 【宇都宮】市は次世代型路面電車(LRT)の乗客向けに整備した停留場の駐車場について、今月中旬から平石など市内三つの停留場で計85台分を増設・新設する。マイカーとLRTを組み合わせたパークアンドライドの利用が好調で満車になることも多く、周辺の市有地を有効活用するなどして駐車台数の拡大を求める声に対応する。

 平石、清原地区市民センター前、飛山城跡で駐車場を増設・新設する。市によると、トランジットセンターの清原と平石は連日、80%程度の利用があり、満車で止められない時間帯もある。そのため清原は20台追加の84台、平石は28台追加の55台に拡大する。このうち平石は19台を先行して整備し、残りの9台は来年2月に追加する。

 飛山城跡は現在、送迎車用に8台分の待機スペースを設けているが、乗客が駐車していくことが多いという。LRTの工事期間中に資材置き場などとして使っていた隣接の市有地を新たに駐車場にし、37台分を開設する。砂利敷きの土地ですでに止めている車も見られ、ロープで駐車マスを区切って開放する。待機スペースには、送迎車用の案内看板を設置する。

 いずれも市有地の有効活用のため、工事費のみ。佐藤栄一(さとうえいいち)市長は「すぐに手が打てる範囲で増設に踏み切ったが、これだけでは足りない可能性もある。駐車場のさらなる拡大を図っていかなければならない」と話している。

 市は、停留場の駐車場について「当面の間、無料とする」としている。