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母の呪縛はやる気を奪う。

たまたま同じタイミングで、神奈川在住の女性Y様と東京在住の女性N様が熱海に来た。Y様とN様には「母の呪縛に苦しめられた」という共通の悩みがあり、話は大いに盛り上がった。Y様は結婚して独立した。N様は日本を離れて海外で暮らした。独立しても、海を超えても、母の呪縛は長い時間残り続けて、ようやく自由になれたと思っても、再び母に会うと「あれ、やっぱり自分は間違っていたのかな」と一発で引き戻される。N様は言った。母がガンで死んだ時は本当に悲しかった。だけど、ああ、これでようやく自分の人生を生きられると思った。

Y様とN様の母親はコントローリングで、何かあると「ほら、私が言った通りでしょ」と小言を言って、娘のやることなすことを否定する。そのような言葉を長い期間受け続けると、娘は「私は間違っている」となり、自分の感覚を信じることができなくなる。ありもしない普通だとか、ありもしない正解を外側に追い求めて、人と会う時も「こんなことを言ったら悪いな」とか「こんなことを言ったら良いのかな」と頭で色々考えて、無難な選択をするようになる。嫌われないためにやることで嫌われる。何がしたいのかわからなくなり、頭の中が混乱する。

Y様もN様も「坂爪さんみたいに自分を素直に表現したい」と言った。自分を出すことは怖くないのかと聞かれた。私は怖くないと答えた。男と女で話は違うのかもしれないが、私は「誰といる時も、母といる時と同じ自分でいよう」とある時期に決めた。誰と会うかによって自分のキャラクターを変えるのは面倒臭いので、母といる時の自分で統一をすることにした。母は読者である。この記事もおそらく読んでいる。特段何かを言ってくることはないが「馬鹿な息子を産んでしまった」と思っているだろう。人目が気になると言う人は、知らない誰かに何かを言われることを恐れているのではなく、身内に遠慮をしているのだと思う。特に、母親に。

Y様は現在二度目の離婚準備中で、N様は結婚をしたことがない。私も結婚未経験者である。Y様は言った。最初は愛していた人も、やがて顔も見たくないと思うようになるなんて不思議ですよね、と。母も同じだ。幸せの象徴とも言える身内から、致命傷とも言える傷を受ける。タチが悪いのは「よかれと思って」一々口出しをしたり、世話を焼くことだと思う。よかれと思ってやったことで、よくなった試しはない。暴れに暴れた高校時代の私は、命を賭けて「母親から諦めてもらう」という自由を獲得した。こいつには何を言っても無駄だ。自分のやりたいことしかやれない馬鹿なのだ。そう、母親から諦めてもらった時、私は、心の底から「ありがとうございます」と感謝することができた。

母の呪縛をもろに受けると、素直になれなくなり、泣けなくなり、笑いたくない時に笑うようになる。笑って誤魔化すようになるのだが、その笑顔こそが、自分自身を一番傷つけている。そんな笑顔は見たくない。せっかくの美人が台無しである。素直に自分の欲求を差し出せる人はカッコいい。どうしたらいいのだろうとか、正解を求めるのは優等生のやり方である。優等生に未来はない。お前は風気委員長かと言いたい。良い子は大人から褒められる。悪い子は神様から褒められる。自分を押し殺しても、良い子にはなれるが、魅力的な子にはなれない。生き生きとした人生は送れない。誤解を恐れずに言おう。馬鹿になれ。悪い子になれ。海のように、太陽のように、明るい馬鹿に人は集まる。

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おおまかな予定

7月28日(日)静岡県熱海市界隈
以降、FREE!(呼ばれた場所に行きます)

連絡先・坂爪圭吾
LINE ID ibaya
keigosakatsume@gmail.com

SCHEDULE https://tinyurl.com/2y6ch66z

バッチ来い人類!うおおおおお〜!

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コメント

汁飯香の 今日ものりのり
今日の文脈から「誰といる時も、母といる時と同じ自分でいよう」と繋がるとは思っていなかった自分は、優等生を演じていた人間なのだなと痛感しました。私にとっての自由は、母といない時の自分であることなので。私と同じような方、沢山いらっしゃるように思います。そして、その逆に有る坂爪さんを、改めて魅力的だと感じました。
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母の呪縛はやる気を奪う。|坂爪圭吾
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