FX(外国為替証拠金取引)・株価指数(CFD・先物)

金融占星術 株式・商品・為替などに与える各惑星の影響とその特徴について

金融占星術は超長期の膨大なデータに裏打ちされた連動性指標である

日本では占いが一般に広く認知されているため、占星術と聞いた多くの人々は星占いを連想することでしょう。

しかし西洋では占星術は単なる占いではなく、学術分野の一つとして重宝されています。

占星術は、惑星の軌道計算で成り立っているのですが、過去の時点では大衆レベルで流行する迷信の域を出ないものであったかもしれません。

ところが、IT技術の進展に伴い、処理能力に優れたコンピュータが一般化したことで、この演算作業は誰でも、簡単にこなせる時代となりました。

占星術を使いこなすための環境条件が整ったことで、占いにまつわるイメージや誤解は払拭されつつあります。

古代バビロニアで行われた大規模な天体観測が起源の貴重なツールがその本来の指標性を発揮できるのが今というデジタル時代なのです。

金融占星術は太陽系内の惑星の配置や動きを解析し、人間・社会のあり方にどう影響を与えるかを予測する手法です。

森羅万象は相互に関連し合っていますが、特に太陽系内の惑星は地球上の出来事に大きな影響を与えています。

惑星は周期性をもって動いているので、ある種のサイクル論と考えることが出来ます。

政治家・企業家・投資家が、占星術を何らかの形で判断材料にしているケースも多いのです。

特に資本主義を通じて世界経済の覇者なったアメリカでは、マーケットに携わる専門家が占星術を実践的に活用してきました。

ジョン・モルガン(J・Pモルガンなどモルガン財閥の創始者)は、「億万長者は占星術を信じないが、大富豪は活用する」という言葉を残しました。

ウィリアム・ギャン氏は、相場の値動きにテクニカル分析の始祖として有名なカリスマ・トレーダーですが、星の動きと独自のチャートパターン研究で世界恐慌における株価の大暴落を的中しました。

レイモンド・A・メリマン氏は、とても信頼された投資アナリストで金融占星術を使った情報を発信し続けています。ラジオNIKKEI投資日報社社は彼のコンテンツを扱い、日本の機関投資家にも取り入れられています。

日本においても、大手FX業者の外為どっとコムのサイトの中で山中康司氏が惑星の動きを金融占星術を使って解説しています。

金融占星術 マーケット(マクロ経済・金融)から見た太陽の意味

太陽系において、地球の公転周期は365.24日です。地球の公転周期を1年として暦は計算されているので、太陽の周りを地球は1年でちょうど1周回る(1年で360度回転する)ことになります。

そのため、一つの星座に滞在する期間は、公転周期365.24日÷12星座=30.43666666666667、約30日~31日(1ヶ月)となります。

太陽はマーケット(マクロ経済・金融市場)において、

投機・仕手筋・エネルギー・金(ゴールド)・政府・権力者・大義名分によって大衆の予想に沿う

を意味します。

金融市場のサイクルにおいて、太陽の1年の公転周期とよく似たものは、

日経平均株価(11.1ヶ月~13.9ヶ月)・工業株の株価

となります。

太陽がある星座から次の星座(例・牡羊座から牡牛座)に移行する時、すなわち1ヶ月で相場が変化するサイクルを示すのは、

株価(28日)・為替のユーロ・ドル(31日)・ガソリン相場(34日)

となります。

太陽にとって、有利な星座は獅子座(本来の座)と牡羊座(高揚の座)であり、不利な星座は水瓶座(障害の座)と天秤座(減衰の座)なので、こうした星座に太陽がある時は、相場の環境認識を行う上で気を付ける必要があります。

太陽活動が活発化することで、金融市場のボラティリティ(価格変動の度合い)が高まる傾向があります。

金融占星術 マーケット(マクロ経済・金融)から見た月の意味

地球との関係において、月の公転周期は27.3日です。地球そのものも太陽のまわりを公転しているので、月の満ち欠けの周期は29.5日となります。約2日も違います。

「月の満ち欠けの周期」=「月の公転周期」になりそうに思えますが、実際には地球が公転して動いているため、「月の満ち欠けの周期」≒「月の公転周期」であり、少しのズレが生じています。

一度、満月になった月が再び満月になるためには、月の公転(ぐるっと一周すること)よりもさらに動く必要があるのです。

ということで、まとめますと「月の公転周期」<「月の満ち欠けの周期」となります。

月は12星座をぐるっと一周するのに27.3日かかるので、一つの星座に滞在する期間は、約2.5日です。

月はマーケット(マクロ経済・金融市場)において、

大衆心理・銀・アルミ・大豆ミール・人気・不安定・一時的な動きで持続性がない

を意味します。

金融市場のサイクルにおいて、月の公転周期とよく似たものは、

個別銘柄の株価(28日)、人間の出産(29.5日)、世界の地震活動(29.6日)

となります。

月がある星座から次の星座(例・牡羊座から牡牛座)に移行する時、すなわち約2.5日で相場が変化するサイクルを示すのは、

為替のドル円時間足(56時間)

となります。

月にとって、有利な星座は蟹座(本来の座)と牡牛座(高揚の座)であり、不利な星座は山羊座(障害の座の座)と蠍座(減衰の座)なので、こうした星座に月がある時は、相場の環境認識を行う上で気を付ける必要があります。

金融占星術 マーケット(マクロ経済・金融)から見た水星の意味

太陽系において、水星の公転周期は0.241年(約2.9ヶ月)であるため、日数に直すと0.241×365.24日=88.0228日(約88日)です。

一つの星座に滞在する期間は、水星は逆行による静止状態がない場合、約2週間~3週間となります。

水星が逆行する場合は、約2ヶ月間も一つの星座に滞在します。

こうした水星の逆行期は115.9日(約3.8ヵ月)に一度という高い頻度で発生し、1年の中で約3回もあります。(逆行期間は約3週間)

水星はコミュニケーションを通じたビジネスに限らず、物流などを含めた商業的活動を意味します。

水星が他の惑星とアスペクトを形成すると、取引量の増加すなわち売買高が増加する傾向があります。

その度合いは、アスペクトする惑星や水星が滞在している星座の影響を受けます。

水星は「知性・思考」を意味するので、金融市場では日常的に大きな影響を与えています。

特に市場センチメント(市場心理・投資家心理)が揺れ動くことが多いのは、

1.株式指数・商品先物・外国為替証拠品取引(FX)などにおける特定日

2.水星が特定の星座を移行している期間

3.逆行している期間

となります。

特に市場関係者の間で水星逆行期が話題になることは珍しくなく、相場の天底や天井に重なっているケースも定期的に見受けられます。

水星はマーケット(マクロ経済・金融市場)において、

交通・情報・通信関連・売買高・出来高・商業・銀行・穀物・波打つ早い値動き・水を差す値動き

を意味します。

金融市場のサイクルにおいて、水星の公転周期とよく似たものは、

日本国債先物(90日)・日経平均のハーフプライマリーサイクル※(7~11週)、シカゴ大豆(10~14週)、シカゴ小麦(10~14週)

となります。

※ハーフプライマリーサイクルとはメリマン氏のサイクル理論の用語です。

水星がある星座から次の星座(例・牡羊座から牡牛座)に移行する時、相場が変化するサイクルを示すのは、

商品相場(資源・穀物など)プラチナ相場・日経平均株価・ドル円相場における短期的なトレンド

となります。

水星にとって、有利な星座は双子座 (本来の座)と乙女座(高揚の座)であり、不利な星座は射手座 (障害の座)と魚座(減衰の座)なので、こうした星座に水星がある時は、相場の環境認識を行う上で気を付ける必要があります。

水星の逆行期間中は、人間の心理状態が不安定で、コミュニケーションや情報通信において混乱・トラブルが起きやすい傾向があります。この期間はトレンドが変化しやすく、テクニカル的な手法が通用しにくいです。

水星の逆行期間は、金融市場が乱高下しやすく、相場環境に大きな変化が生じやすくなります。

金融占星術 マーケット(マクロ経済・金融)から見た金星の意味

太陽系において、金星の公転周期は0.615年(約7.4ヶ月)であるため、日数に直すと0.615×365.24日≒224..6226日(約225日)です。

一つの星座に滞在する期間は、金星は逆行による静止状態がない場合、24日~27日が多く、約1ヶ月となります。

金星が逆行する場合は、長い時で約4ヶ月間(逆行期間は約40日~60日)も一つの星座に滞在します。

こうした金星逆行は約1年7ヵ月で1回起こります。つまり逆行期がない年もあるのです。

金星はロマンスや快適さだけでなく、資産価値・金銭の問題、契約にも関連があります。

金星が他の惑星とアスペクトを形成すると、お金の面で大きな影響力を与えます。

その度合いは、アスペクトする惑星が意味する事柄と金星が滞在している星座によって決定されます。

金星は「愛・ロマンス・豊かさ」を意味するので、金融市場では日常的に大きな影響を与えています。

金星はマーケット(マクロ経済・金融市場)において、

マネーの動き・利が乗って儲かる・銅・砂糖・大豆オイル・豆などの商品相場・外交・飲食業・化粧品・美容関連・接客業

を意味します。

金融市場のサイクルにおいて、金星の公転周期とよく似たものは、

ドル円相場におけるプライマリーサイクル※(33週)・金(ゴールド)(32.25週)

となります。

※プライマリーサイクルとはメリマン氏のサイクル理論の用語です。

金星のサイクルは相場の重要な分岐点において、非常に有効な相関関係が見られます。

金星がある星座から次の星座(例・牡羊座から牡牛座)に移行する時、相場が変化するサイクルを示すのは、

1.金(ゴールド)などの貴金属の売買サイクル(3週)

2.為替のユーロ・ドル相場の売買サイクル(3~4週)

3.メジャーな金融市場の売買サイクル

となります。

金星が次の星座に移行する時、特に「相場が反転する可能性が高い」傾向があります。

金星にとって、有利な星座は牡牛座・天秤座 (本来の座)と魚座(高揚の座)であり、不利な星座は蠍座・牡羊座(障害の座)と乙女座(減衰の座)なので、こうした星座に金星がある時は、相場の環境認識を行う上で気を付ける必要があります。

金星の逆行期間中は、経済全体の方向性に不安定さが発生し、政策金利の変更を含めて「金利の変動」が起こりやすくなります。

その例として、2004年5月にアメリカの中央銀行FRBのアラン・グリーンスパン議長が利上げを続けた結果、2007年にサブプライム・ローン問題が発生し、2008年にはリーマンショックの悲劇が起こっています。

2022年は年始の金星逆行期に政策金利の引き上げと金融引き締めが決定されました。それはウクライナ侵攻に起因する急激なインフレを抑制するためですが、景気の減速や後退を招く懸念が指摘されています。

金星の逆行期間は、金融市場が乱高下しやすく、相場環境に大きな変化が生じやすくなります。

特に金(ゴールド)相場は、金星逆行開始日の前後8営業日以内に、急騰あるいは急落する確率が極めて高いという統計結果があります。

金融占星術 マーケット(マクロ経済・金融)から見た火星の意味

太陽系において、火星の公転周期は1.88年(約2年2ヶ月・火星は地球よりも外側を公転しているため会合周期が遅れる)であり、日数に直すと1.88×365.24日≒686.6512(約687日)です。

一つの星座に滞在する期間は、火星は逆行による静止状態がない場合、43日が多く、約1ヶ月半(6週間)となります。

火星が逆行する場合は、長い時で約半年間(逆行期間は約80日)も一つの星座に滞在します。

こうした火星逆行は約2年2ヶ月で1回起こります。つまり逆行期がない年もあるのです。

火星は積極性や攻撃性を持ち、競争的なので、国際情勢における緊張の高まりや戦争の脅威と関連があります。

金融市場では火星の影響力が強くなると取引量が活発になり出来高が増えたり、相場の変動が激しくなる傾向があります。

火星が木星と接合する時は投機的で事業活動が盛んになり、冥王星と接合する時は暴力的、破壊的になって金融危機を引き起こしたりします。

火星はマーケット(マクロ経済・金融市場)において、

積極性の増大による暴騰・トラブルの増大による暴落・仕手筋・ヘッジファンド・鉄鋼・事故・トラブル・軍需産業・防衛関連・灯油・原油・コーヒー

を意味します。

金融市場のサイクルにおいて、火星の公転周期とよく似たものは、

綿花消費量(23ヶ月)・織物生産高(23ヶ月)・卸売物価(23ヶ月)・半耐久財(衣類・靴・バック)の生産(23ヶ月)・灯油相場(18~23ヶ月)・原油相場(18~23ヶ月)・コーヒー相場(18~23ヶ月)・

となります。

火星のサイクルは様々な商品のメジャーサイクルと重なりやすく、

日米欧の株式指数・金(ゴールド)・英国通貨のボンド・穀物など商品のメジャーサイクル(4~6週間)

と関連しています。

火星にとって、有利な星座は牡羊座・蠍座 (本来の座)と山羊座(高揚の座)であり、不利な星座は牡牛座・天秤座(障害の座)と蟹座(減衰の座)なので、こうした星座に火星がある時は、相場の環境認識を行う上で気を付ける必要があります

火星の逆行期は、衝動的行動に駆られやすいため政治的な問題が起こりやすく、紛争や戦争の火種が発生しやすい時期です。

2016年の火星逆行期の終わりには、イギリスのEU離脱が決定し、為替相場では「まさか」と思うような事態になって英国通貨のポンドが大暴落しました。

金融占星術 マーケット(マクロ経済・金融)から見た木星の意味

太陽系において、木星の公転周期は11.86年(約12年)であるため、日数に直すと11.86×365.24日=4331.7464日(約4332日)です。

一つの星座に滞在する期間は、約1年間となります。

木星の逆行期は1年間の中で1度起こります(逆行期間は約2ヶ月半)

木星の性質は拡大・発展・膨張であり、楽観主義や幸福感と密接に関係するので、木星の影響が良い時は金融市場において強気になることが多いです。

木星が他の惑星とアスペクトを形成する場合、特に土星・天王星・海王星・冥王星と吉角(60度・120度)を形成すると景気が上向き、株式や商品の相場が上昇するトレンドが発生します。

逆に土星・天王星・海王星・冥王星と凶角(90度・180度)を形成すると、景気が落ち込み、相場が下落するトレンドが発生します。

金融危機の余波が残ると同時に厳しい景気後退期の最中であった2010年~2011年には、木星180度土星と木星90度冥王星の凶角によって多くの(個人・機関)投資家が保有する資金が損なわれ、ギリシャやスペインなど多くのEU加盟国が経済的な困窮に苦しんでいました。

ただし木星と海王星の180度はお互いの力を正面から引っ張り合い、刺激し合うことで、拡大のエネルギーをさらに広げていく作用があるため、投機的なバブルやミニバブルなどを発生する場合があります。

例えば、2012年7月に形成された木星180度海王星の影響で、日本ではアベノミクスに対する期待買い資金が株式市場に流入し、7000円台だった日経平均が2万円を超える推進力となりました。

土星・天王星・海王星・冥王星と接合(0度)すると、良くも悪くも景気の動向や相場の値動きが極端にどちらかに偏る傾向があります。

リーマンショックが起こった2008年には木星と冥王星と火星が接合し、破壊的な金融危機をもたらしました。

これは火星と冥王星という破壊と暴力の組み合わせを、木星が拡大させたことを意味します。

2020年には木星と土星が接合し、約20年サイクルで生じる社会変革の一環としてデジタル化が一気に加速し、オンライン飲み会やリモートワークが普及しました。

2020年は不思議な年で木星は土星だけでなく冥王星とも接合しています。その影響力は凄まじく、コロナショックで世界中の株式指数が大幅下落しただけでなく、直後にコロナバブルで世界中の株式指数の大幅上昇が発生しています。

ロシアによるウクライナ侵攻が起こった2022年には木星と海王星が接合し、貴金属や原油、穀物などの商品相場が高騰し、デフレが染みついていた日本でもインフレが明確になりました。

木星はマーケット(マクロ経済・金融市場)において、

膨張・拡大・発展・ポジティブな思考・値幅が伸びる・買い・強気・インフレ・豊作・投資の活発化・金利・上昇トレンド

を意味します。

金融市場のサイクルにおいて、木星の公転周期とよく似たものは、

バブルの発生と終わりのサイクル(10~12年)・太陽の黒点周期(11年)・小麦相場(12年)・CRB指数(12年)・原油相場(12年)・長期金利(12年)

となります。

※CRB指数とは米国の商品先物取引所等で売買されている商品価格から算出される国際商品先物指数のことです。

具体的には「原油・天然ガス・金・銀・銅・アルミニウム・ニッケル・トウモロコシ・大豆・小麦・砂糖など」が含まれます。

木星の周期は、株式指数や原油などの商品を含めてほぼ全ての相場が変化するサイクルと合致します。

木星がある星座から次の星座(例・牡羊座から牡牛座)に移行するのは1年毎なので、その年に木星が入っている星座が象徴する分野に幸運がもたらされます。

例えば、牡羊座であれば鉄鋼やスポーツ、牡牛座であれば建築や農産物、双子座であれば情報通信や輸送手段、蟹座であれば家庭用品や不動産、獅子座であればレジャーやエンターテイメントという具合です。

木星にとって、有利な星座は射手座 ・魚座(本来の座)と蟹座(高揚の座)であり、不利な星座は双子座・乙女座 (障害の座)と山羊座(減衰の座)なので、こうした星座に木星がある時は、相場の環境認識を行う上で気を付ける必要があります。

海王星と共に木星は魚座が本来の座であるため、支配星として原油の相場に大きな影響力があります。

2022年は魚座に木星と海王星が入室し、尚且つ接合したため原油の価格が暴騰しました。

2024年4月20日の木星と天王星の接合(コンジャンクション)は、木星(資本・発展・拡大)に天王星(突破力)を与え、5月下旬~6月上旬には、木星60度海王星(膨張)のセクスタイル、さらに木星120度冥王星(圧倒的なパワー)のトラインを形成して株式指数の多くは最高値を更新しました。

木星の逆行期間中は、悲観主義やネガティブ思考が生じやすいため、社会全体における拡大や発展のスピードが落ちて現状維持あるいは停滞の傾向が出てきます。

木星の逆行期間は、金融市場のレンジ相場か下降トレンドが目立つので慎重に相場と向き合う必要があります。

金融占星術 マーケット(マクロ経済・金融)から見た土星の意味

太陽系において、土星の公転周期は29.46年(約29~30年)であるため、日数に直すと29.46×365.24日=10759.9704日(約1万759日)です。

一つの星座に滞在する期間は、約2年半間となります。

土星の逆行期は1年間の中で1度起こります。(逆行期間は約4~5ヶ月)

土星の性質は課せられた制限・克服すべき課題・忍耐を強いられる困難であり、基本的に物事が上手く進みにくく、計画通りにならない事態が起こります。

土星の影響力が大きい時は、金融市場において不振・閑散・引き締め・弱気になることが多いです。

土星が入っている星座が象徴する分野では株式の個別銘柄や商品等の相場は下落傾向を示したり、売買取引の量が落ち込み、出来高の減少する傾向が出てきます。

土星と他の惑星が凶角のアスペクトを形成すると、株式指数や特定の商品において下降トレンドが続いたり、最安値をつける場合もあります。

土星のパワーが非常に強い時は、投資マインドは冷え込み、恐怖感・抑うつ感・絶望感・悲観主義に覆われて、心理的パニックによる大幅な売り越し・連続的な売り圧力が目立つようになります。

土星が他の惑星とアスペクトを形成する場合、特に木星・天王星・海王星・冥王星と吉角(60度・120度)を形成すると景気が回復基調で、株式や商品の相場の安定性を取り戻しやすくなります。

逆に木星・天王星・海王星・冥王星と凶角(90度・180度)を形成すると、景気の減速や後退懸念が生じ、株式や商品の相場が不安定になります。

木星・天王星・海王星・冥王星と接合(0度)すると、社会全体で大きな問題が注目されたり、世界情勢に不穏な動きが生じるため、景気の動向や相場の値動きが極端に悪い方向に偏る傾向があります。

アメリカの大規模な金融緩和が終了した2014年10月の直後、土星は木星と90度の凶角となっただけでなく、2015年~2016年にかけて土星は海王星と接合(0度)となったため、1バレル=100ドルを超えていた原油価格は2014年11月~2016年3月にかけて大幅に下落しました。

(※底値は2016年3月の1バレル=26.6ドル。木星と海王星は共に原油の象意でもある。)

2008年に起こったリーマンショック後における金融市場の動乱と実体経済の不景気は2012年まで長く続きました。当時は2010年~2011年に木星180度土星・土星180度天王星・土星90度冥王星と非常にネガティブな惑星の配置が複合的に重なりました。

木星(資本)が土星によって傷つけられただけでなく、土星と天王星の凶角の組み合わせは景気後退の代表的な意味を持っています。さらに追い打ちをかけるように冥王星の破壊的な作用が土星によって容赦ないレベルに高まりました。

その結果、PIIGS諸国と呼ばれるポルトガル・イタリア・アイルランド・スペイン・ギリシャではソブリンリスク(財政破綻危機)が起こり、ユーロ経済圏の崩壊までもが不安視されました。

また、日本やアジアの新興国も、欧州を中心とする外需低迷によって深刻な不景気に見舞われました。

土星はマーケット(マクロ経済・金融市場)において、

縮小・欠乏・貧困・抑圧・ネガティブな思考・値幅が小さい・相場が底堅い・相場を冷やす・売り・弱気・デフレ・景気の停滞と低迷・下降トレンド・鉱山・土地

を意味します。

金融市場のサイクルにおいて、土星の公転周期とよく似たものは、

食料不足と飢饉(29.7年)・工業株の株価(30年)・住宅着工件数(30年)・デフレ周期(30年)・インフレ周期(30年)・企業の栄枯盛衰(30年)

となります。

土星がある星座から次の星座(例・牡羊座から牡牛座)に移行する時、相場が変化するサイクルを示すのは、

米国株価(27.5ヶ月)・金(ゴールド)相場(27ヶ月)・銅価格(29.2ヶ月)・カナダ鉱山関連の株価(27ヶ月)・銅関連の株価(27.6ヶ月)・商取引の活況(28.9ヶ月)・卵価格(30ヶ月)

となります。

また、土星が入っている星座では、その星座が象徴する分野に不運がもたらされます。

例えば、乙女座であれば医療やデータ分析、天秤座であれば接客業やサービス業、蠍座であれば金融業や原子力関連、射手座であれば海外貿易や宣伝広告、山羊座であれば保守的で安定志向の高い職種という具合です。

土星にとって、有利な星座は山羊座・水瓶座(本来の座)と天秤座(高揚の座)であり、不利な星座は蟹座・獅子座 (障害の座)と牡羊座(減衰の座)なので、こうした星座に土星がある時は、相場の環境認識を行う上で気を付ける必要があります。

土星の逆行期間中は、相場と向き合う上で自分にとっての課題や苦手意識に向き合う良い機会です。

過去のトレード経験をじっくり検証し、そこから得るものを大切にして、新たな一歩を踏み出す準備を行うよう努めてください。

置かれた状況を客観的に見直すことで現実のハードな厳しさが和らぐ可能性もあります。

新しいやり方やこれまでと異なる発想を柔軟に取り入れることで、大きな成長を遂げるための転換期が訪れるでしょう。

土星の逆行期間は、過去にあった失敗体験や反省点を振り返り、自分のウイークポイントを克服しながら相場と向き合う必要があります。

金融占星術 マーケット(マクロ経済・金融)から見た天王星の意味

太陽系において、天王星の公転周期は84.02年(約84年)、日数に直すと84.02×365.24≒30687.4648(約30688日)です。

天王星が一つの星座に滞在する期間は、約7年間となります。

天王星の逆行期は1年間の中で1度起こります(逆行期間は約5ヶ月)

逆行期間が長いので、年をまたぐ場合もあります。

天王星の性質は、変革・突破力・突然の変化・新しい兆し・予想外・サプライズであるため、天王星の影響力が強い時は相場の値動きが上下に激しくなります。

天王星が他の惑星とアスペクトを形成する場合、金融市場は突然にトレンド転換を起こしたり、予想外に大きな変化が訪れる傾向が出てきます。

テクニカルチャートのサポートライン(支持線)やレジスタンスライン(抵抗線)を勢いよく突破し、直近の最高値や最安値をつけやすくなります。

このため、投資家は焦って高値掴みをしたり、安値で狼狽売りする心理状態に陥りやすいです。

天王星はマーケット(マクロ経済・金融市場)において、

改革・限界を超える・突然の変化・予期せぬ出来事・国際性・技術革新・最先端・宇宙・航空産業・ハイテク産業・精密機械

を意味します。

金融市場のサイクルにおいて、天王星の公転周期とよく似たものは、

小麦の超長期サイクル(84年)・商品卸売価格(84年)・社会不安と政情不安(84年)・景気の好況と不況のサイクル(7年)・商取引の活性(7年)・貿易活動(7年)・通貨の切り下げと切り上げ(7年)

となります。

天王星が一つの星座に滞在する期間である7年は、色々な周期と密接に関連しています。

例えば、身近なものとして7オクターブ・7つの海・7つのチャクラ・七福神・ラッキー7などがあります。

また、古代ギリシャ哲学者のヒポクラテス・宗教改革を行ったルター・教育者のシュタイナーも人生の7年サイクルを説いています。

フランスの経済学者ジュグラーは、7~12年(平均10年)の景気循環の波を発見しました。

この規則的なサイクルは、

1.大きな産業が新しく発展するための条件

2.戦争や革命の起こる条件

3.流行の変化

とも関係が深いです。

その要因は人為的であれ、偶発的であれ、常に出現を繰り返す性質を持つと彼は述べています。

天王星にとって、有利な星座は水瓶座(本来の座)と蠍座(高揚の座)であり、不利な星座は獅子座 (障害の座)と牡牛座(減衰の座)なので、こうした星座に天王星がある時は、相場の環境認識を行う上で気を付ける必要があります。

天王星の逆行期は、社会の流行や変化の勢いが弱まり、前進や改革よりも反省や見直しが促されます。

金融占星術 マーケット(マクロ経済・金融)から見た海王星の意味

太陽系において、海王星の公転周期は164.77年(約165年)、日数に直す164.77×365.24≒60180.5948(約60181日)です。

海王星が一つの星座に滞在する期間は、約14年間となります。

海王星の逆行期は1年間の中で1度起こります(逆行期間は約5ヶ月)

逆行期間が長いので、年をまたぐ場合もあります。

海王星の性質は、必ずしも事実に基づかない噂・理想と願望・未来に対する希望・混沌・裏切り・失望と幻滅であるため、海王星の影響力が強い時は根拠のない期待と幻想が先行し、現資金をてこにしたレバレッジ取引(信用・先物など)が増えるので、相場の値動きはバブル的膨張を引き起こし、その後に弾けて大損失を被るケースが多くなります。

そのため、金融市場で売買する時は、誤った情報や事実ではない噂に細心の注意を払う必要があります。

海王星が他の惑星とアスペクトを形成する場合、相場は上にも下にも行き過ぎる、いわゆるオーバーシュートの値動きをするので、多くのトレーダーは客観的な判断をするのが難しくなります。

木星と同じく魚座を支配する海王星は原油市場に大きな影響を与えます。

魚座は海水の象意であり、農作物価格に影響をもたらす降雨や水分なども密接な関連があります。

海王星はマーケット(マクロ経済・金融市場)において、

偽情報で騙される・吸い込まれるような値動き・海洋(資源)・石油・ガス・ココア・たばこ・インフレ・バブル・

を意味します。

金融市場のサイクルにおいて、海王星の公転周期とよく似たものは、

金(ゴールド)の長期サイクル(12~13年)・穀物の長期サイクル(12~13年)・経済の上昇サイクル(14年)・戦争や災害による損害からの復興サイクル(14年)

となります。

海王星が一つの星座に滞在する期間である14年は、7の倍数であり、様々なサイクルの節目とされます。

旧ソ連の経済学者であるコンドラチェフは、56年の長期の景気循環の波を発見しました。(海王星の観点からも14×4=56年)

この規則的なサイクルは、

1.大きな技術革新が起こる

2.国家の成長と衰退に関係がある(成長期25.6年+衰退期25.6年=クズネッツ・サイクル)

と非常に関係が深いです。

出典:三菱UFJモルガンスタンレー証券(日本経済における景気循環の波)

技術革新を例にとると、産業革命から現在まで5つの波がありました。

その経緯は以下の通りです。

第1波:蒸気機関と紡績(産業革命)

第2波:鉄鋼と鉄道

第3波:化学・電気・自動車

第4波:エレクトロニクス・原子力・航空宇宙

第5波:コンピュータのデジタル技術・バイオテクノロジー

第5波は継続中であり、これからの第6波は、ライフサイエンス・人工知能(AI)・ロボットが牽引するという見方もあります。

今後の6波を起こす技術革新は、環境・食料・エネルギー・高齢化がキーワードです。

※ライフサイエンスは生活の基本である「生きる」「食べる」「暮らす」と密接に関わり、環境・食品・医薬品・化学品などの幅広い産業分野への応用が期待されています。

海王星にとって、有利な星座は魚座(本来の座)と蟹座(高揚の座)であり、不利な星座は乙女座 (障害の座)と山羊座(減衰の座)なので、こうした星座に海王星がある時は、相場の環境認識を行う上で気を付ける必要があります。

海王星の逆行期は、夢や理想を追い求める気持ちから現実離れした甘い誘惑や偽の情報に乗らない姿勢が求められます。

金融占星術 マーケット(マクロ経済・金融)から見た冥王星の意味

太陽系において、冥王星の公転周期は247.8年(約248年)、日数に直すと247.8×365.24≒90506.472(約90506日)です。

冥王星が一つの星座に滞在する期間は、約14~26年間となります。

※公転の軌道が楕円なので一つの星座に滞在する期間にバラつきが生じます。

冥王星の逆行期は1年間の中で1度起こります(逆行期間は約5ヶ月)

逆行期間が長いので、年をまたぐ場合もあります。

冥王星の性質は、極端・異常・激しさ・生と死・破壊と再生・終わりと創造・根源的な変化・避けられない強制的な力であるため、冥王星の影響力が強い時は多くの金融市場では相場のトレンドが反転し、比較的長期の新しいトレンドがスタートします。それは従来のトレンドが終了して、新しいトレンドが始まることを意味します。

冥王星が他の惑星とアスペクトを形成する時間帯は、長期トレンドの転換期となり、それまで長期間維持されてきた(サポートライン下値支持線)やレジスタンスライン(上値抵抗線)を突破する傾向があります。

具体的にはその年に起こる金融危機の発生を警告していたり、バブルの崩壊を意味する場合もあります。同じく、経済的な回復や復興によって傷んだ相場に大きな回復のパワーをもたらすケースもあります。

水星と共に為替相場に与える影響が大きいとも言われています。

2022年1月1日の天空図チャートでは、冥王星は山羊座に在住し、逆行金星と順行水星と接合(0度)していました。

これは、お金の流れに運命的・強制的で極端かつ破壊的な力が作用することを意味します。

結果的に、1月中旬に水星も逆行し始め、金星と逆行する期間が重なっている時に、ニューヨークダウは過去最高値を付けて下落トレンドに突入しました。

※黄色でマーカーしている期間が下落トレンドの始まりで、金星・水星の逆行期が重なっていたのです。

この大きなトレンドの転換は、年初の冥王星と逆行期の水星・金星が接合していたことでもたらされました。。

冥王星はマーケット(マクロ経済・金融市場)において、

破壊と再生・消滅と創造・地下組織・原子力・プルトニウム・核兵器・遺伝子工学・自然災害・テロ

を意味します。

金融市場のサイクルにおいて、冥王星の公転周期とよく似たものは、

国家体制や文明の終わりと始まりにおける転換期(200~250年)・飢饉(242年)

となります。

冥王星にとって、有利な星座は蠍座 (本来の座)と獅子座(高揚の座)であり、不利な星座は牡牛座(障害の座)と水瓶座(減衰の座)なので、こうした星座に冥王星がある時は、相場の環境認識を行う上で気を付ける必要があります。

冥王星の逆行期は、変容・進化・成長のために起こる停滞・退歩・衰退などを長期的な視点で受け入れ、次のステップへの移行に向けた準備を行うのに最適の期間となります。





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