《中抜きしてる?》NPO法人キッズドア食糧支援8000円セットの中身 約6憶円の人件費も聞いた
《送料込みでも8000円は高い》 《中抜き?》 《どう計算しても送料入れたところで8000円にほど遠そうなんですが、一体どんな『手数料』が発生しているんですか?》 【写真】食糧支援8000円分のサンプル画像(キッズドア渡辺代表がXに投稿) 《安いスーパーでも半額で買えるよなぁ》 貧困世帯を支援する認定NPO法人キッズドアの食糧支援に対し疑問の声が出ている。キッズドアは「〈夏休み緊急食糧支援〉物価高から子どもたちの未来を守る」というクラウドファンディングで、1世帯あたり8000円の食糧支援を行うと6月6日に発表。すでに目標金額3000万円を達成し、3500万円を超えたのだが、食糧支援8000円分の中身について問題提起する声がSNS上で溢れているのだ。 確かに、キッズドアの渡辺由美子代表がサンプルとして提示する写真を見ると、米5キロ、ホットケーキミックス、そうめん、乾燥中華麺、焼きそば、スナック菓子、飲料用酢…と、炭水化物と菓子類に偏っていて、たんぱく質やビタミンが摂取できるような食べ物が含まれていない。 キッズドアとは、大手百貨店、出版社を経て、フリーランスのマーケティングプランナーとして活躍した渡辺代表が2009年に内閣府の認証を受けて設立した認定NPO法人。「『親の収入格差のせいで教育格差が生じてはならない!』との思いから、経済的に困難な子どもたちが無理なく進学できるよう、日本の全ての子どもが夢と希望を持てる社会を目指し、子どもの貧困問題解決に向けて活動を広げている」と公式HPで紹介している。 今回の「食糧支援の中身」について巻き起こる批判に対し、渡辺代表はXで「下手すぎてすいません 本当に中抜きはしていないんです ぜひ、力を貸してください 日本全国2900世帯 北海道から沖縄まで食品を送るのに倉庫代、パッキンや送料などとてもかかってしまって 私たちではこれが限界です ぜひ、もっと良い食品を送れるように力を貸してください」と7月19日にコメントした。 それでも批判が収まらないため、渡辺代表は「すいません私たちが精一杯頑張ってこれです もし、もっと上手に食品を調達したり配送したりできるのでしたらぜひ一緒にやりましょう力を貸してください」と説明を重ねた。 ただ、これで納得した人は少ないようで、キッズドアの会計報告にも世間の目が向けられている。 《「「精一杯頑張ってこれ」とおっしゃいますが、人件費が支出の57%(2022年度の支出9.8億円、人件費5.6億円)とのことなのでもう少し頑張れるのでは?》 《NPO法人キッズドア、2022年度の支出を見たら、9.8億円の支出のうち57%の5.6億円が人件費。10万円寄付したら6万円がピンハネされて困っている子供たちには4万円しか届かないということと同じでは?》 といったコメントがSNS上に溢れている。 ■「公表している資料以上のものはありません」との回答が… キッズドアが公表している2023年度の会計報告を見ると、約14億円の収入に対し、支出は約13億。そのうち、人件費として約5.9億円が計上されている。会計の内訳がどうなっているのだろうか? 今回の8000円の食糧支援の中身と合わせて、キッズドアに話を聞いてみた。 「人件費に関しては、公表している資料以外にこれ以上細かい資料は現状ございません。認定NPO法人ですので、東京都に指定された書式で報告しております。食糧支援の中身に関してですが、個別の単価までは公表しておりません。ご寄贈いただいた分と購入した分がセットになっております。HP上でご報告しておりますので、特に追加して申し上げることはございません」(担当者) キッズドアの支援活動自体は非難されることではなく、むしろ、称賛されるべきことなのだろう。さらなる詳細を報告すれば、理解が広がり、支援するひともさらに多くなるのではないだろうか。