皆さんの活躍が、すごく嬉しい

浅田「二人とも、忙しい中、来てくれただけでもすごくうれしかった。なんか、ショーがツアーでできるようになったことは、そういう風に自然に流れて行ったという感じで。自分の名前がついたリンク、『MAO RINK』が立川に作れるようになったことも含めて、そういう運命だったのかなって最近思うんです。

でも私自身、ショーのプロデュースは毎回いっぱいいっぱいなので、静香さんが『フレンズオンアイス』を毎年やって18年間やり続けていることは、本当にすごいことだと思います。結婚してお子さんもいて、超越しているというか。今も技術を保持して、スケート界の大先輩として、ひっぱってくれている存在なので、私もそれについていけたらと思い、今は自分のできることをやっている感じです。

大ちゃんは大ちゃんで、今までにない、新たなアイスショーのジャンルを切り開いているので本当にすごいですよね。大ちゃんにしかできないことだと思う。最近はみんな引退してもいろんなショーをがんばっていますよね。静香さんの『フレンズ』が最初にあって、大ちゃんの『氷艶』や『滑走屋』、アニメの『ワンピース』は、(宇野)昌磨が座長だし、ユズくんの単独ショーとか、他にディナーショーみたいなものとか、いろいろ盛り上がっています。私も皆さんからパワーをもらっていますし、皆さんの活躍がすごくうれしいですね」

荒川静香さんが2022年のフレンズオンアイスにてグループナンバーを滑ったふたりと。盟友・ステファン・ランピエールさんと宮原知子さん 写真/荒川静香公式Xより
 

高橋「僕はショーの演出は新参者なので、余計思いますが、長く続けることって、アイディアもいろいろいる。荒川さんは長く続ける間にはアイディアが出ない時もあっただろうし、そういう時も無理にでもひねりださないといけないし。いろんなものを見ないとアイディアも枯渇するだろうし。そう考えると、荒川さんはお子さんいる中、どういう時間の使い方をして生きてらっしゃるんだろうって(笑)。

それに、荒川さんのショーは、毎年、終わると多くの観客のみなさんが楽しかった!って笑顔で言っているのを見て、そういうことも単純にすごいと思います。真央は真央で、自分の世界観のあるショーをやる上で大変なことがたくさんあると思う。その中に絶対にくずしたくないものがあることが、ショーを見ていると見える。その強さの凄みみたいなことに加えて、観ていて本当におもしろいことが、素晴らしいと思う」

撮影/森清