荒川静香さんプロデュースのフレンズオンアイスに浅田真央さんが初出演!という電撃的なニュースが発表されたのは7月12日のこと。それに先立ち、荒川静香さん、高橋大輔さん、浅田真央さんのスケート界のレジェンド3人がそろった取材が7月、都内で行われた。フィギュアの現場を長く取材してきた三田友梨佳アナウンサーの司会による特別番組の収録を特別一部ご紹介したが、この日はライターの田中亜紀子さんによるFRaUだけの特別インタビューも実現。

同じ時代を生きるスケーターとして、今はプロとして滑りながら、それぞれプロデューサーの立場でもアイスショーに関わり、その可能性を追求する3人。それぞれへの想い、またスケートへの想いなど、楽しく盛り上がりながら、話してくれた。
前編は、このたびの真央さんのニュースの真相と、互いのショーや活動への感想などを語ってもらう。 

撮影/森清

「うそ~!!いいの?」って思いました

この3人が同じリンクで滑るのは、本人たちもその時期の記憶が曖昧になるぐらいレアな状況。特に荒川静香さんがプロデュースし、8月30日~9月1日に18回目の開催を迎えるアイスショー「フレンズオンアイス(以下フレンズ)」に真央さんが出演するのは、初めてのことだ。そのきっかけはどのようなものだったのだろう。

浅田「2年前ぐらいに、静香さんといろいろ雑談をしていた時に、一緒に滑れたらいいね、ってお声をかけていただいていたんですね。あの時、たまたまスケート場で会って、静香さんのリンクの貸し切りの時間、30分もおしゃべりで使っちゃって(笑)。でもまさか実現するとは思わなかったので、本当にうれしいです」

荒川「前からずっと一緒に滑りたかったんです。真央ちゃんが選手時代は試合などでタイミングが合わなかったし、引退してからはショーに専念していたのを見ていたので、今回も難しいとは思いつつ言ってみたんです。私自身、滑れる時間がそんなに長くない中、一緒に滑れる機会があったらいいな、という思いを伝えたら、真央ちゃんが『出たいです!』って言ってくれた。自分で言っておきながら『うそ~~!!』って」

浅田「私も実際に具体的な連絡をいただいた時に、『うそ~!!』って思いました。いいの?私が『フレンズ』に出て、と」

撮影/森清

高橋「僕も真央が出るって聞いて、『うそー!』って思った。」

取材陣も聞いた時は同じく「うそ~!」と思ったが、おそらくファンの方たちもそう叫んだのではと想像に難くない。

 

オファーしたくても断念していた

荒川「聞かずして長年オファーしたくても、断念していたところもありました」

浅田「タイミングもちょうどはまりましたね。お声をかけていただけなければ、こういう機会はなかったです。私は自身のショーで練習やツアーに集中していたこともあって、他のスケーターの方たちと滑ることは、このままないんだろうなと思っていたところに、静香さんが声をかけてくださって。ご自身のショーに温かく迎え入れてくださったので、本当にうれしいです」

「浅田真央サンクスツアー」は2018年から3年で202公演、2022年から「BEYOND」で103公演、それぞれ座長として、専属チームを率いて全国を回った。2024年6月に行った劇場型アイスショー「Everlasting33」は2024年9月6日~19日まで全国の映画館で上映される 写真/浅田真央公式インスタグラムより

荒川「みんながうれしいですよね」

浅田「喜んでいただけて、私もうれしいです」