目達原駐屯地に着陸するヘリ。28日から始まる日米の実動訓練を前に米軍ヘリが飛来している=吉野ヶ里町

 28日から九州・沖縄と山口県で実施予定の陸上自衛隊と米海兵隊の実動訓練(レゾリュート・ドラゴン24)を前に、陸自目達原駐屯地(吉野ヶ里町)に27日までに米軍ヘリが約4機飛来した。訓練は8月7日まで実施される。

 陸自西部方面総監部によると、飛来したのは、AH―1が2機程度、UH―1が2機程度。

 訓練は、陸自と米海兵隊などの部隊が共同して作戦を実施する際の相互連係要領を実践し、連携強化などを図ることが目的で、今回で4回目。陸自輸送機オスプレイも昨年に続き訓練に参加する。

 目達原駐屯地は、訓練に参加する陸自と米海兵隊の航空機の航空基盤として、駐機や燃料補給、整備などを実施する予定。第1海兵航空団の米海兵隊約100人が参加する。

 今回の訓練の狙いについて、元東京新聞論説兼編集委員で防衛ジャーナリストの半田滋氏(69)は「九州は、各地が台湾有事の際の出撃拠点や後方支援拠点になる予定。米軍からすれば、できるだけ多くの自衛隊の拠点を使い、使用可能かどうかの確認を進めていきたいと考えている」と指摘。陸自の駐屯地や空港などでの米軍との共同使用については「台湾有事をにらんだ抑止と対処の必要性から、目達原駐屯地に限らず、九州の各地で常態化していく」との見方を示した。(樋口絢乃)