荒川静香さんプロデュースの「フレンズオンアイス2024」が8月30日~9月1日まで新横浜で開催。7月12日には、18年続くこのアイスショーに初めて浅田真央さんが出演するニュースが流れた。それに先立ち、7月10日、荒川静香さん、高橋大輔さん、浅田真央さんというフィギュア界のレジェンドが集合。フィギュア番組を長く担当していた、フリーアナウンサーの三田友梨佳さんの司会にて、8月に配信される「真夏のスペシャルトークショー」(8月16日配信開始)の収録が行われた。その収録に立ち会ったライター、田中亜紀子さんがその様子を一部特別レポートする後編。
荒川さんはトリノ五輪以降、「フレンズオンアイス」(以下フレンズ)を立ち上げ、18年プロデュースしてきた。
高橋大輔さんは、一度目の引退後、スケートと別の世界の演者たちとの総合氷上エンタテインメント「氷艶」に挑み、アイスダンス競技の引退後、先日は3回目となる「氷艶 hyoen 2024 -十字星のキセキ-」に主演。また今年2月には多くの若手選手たちをアンサンブルに起用した「滑走屋」をフルプロデュース。
浅田真央さんは引退後、「浅田真央サンクスツアー」(以下サンクス)をプロデュースし、2018年から3年で全202公演、2022年からは、過去を超えて進化するという思いを込めた「BEYOND」を1年間103公演、それぞれの公演を自身が率いるチームで座長として全国を回った。2024年6月には劇場の舞台に氷をはって生オーケストラをいれた劇場型アイスショー「Everlasting33」(以下エバラス)も注目された。
そんな浅田さんの活躍を絶賛する荒川さんと高橋さん。そこに浅田さんは照れながらも応えていく。さらに「フレンズオンアイス」の具体的内容にも……。
プロデュ―サーとして
荒川さんと高橋さんからの言葉に恥らう真央さんだが、キャスティングから演出まで全て手掛けるプロデューサーとしての気持ちを三田さんから聞かれると……。
浅田さんは「けっこういっぱいいっぱいです。『サンクス』を始めてから7年、みなで作り上げていく達成感で幸せを感じるけど、プロデュースはゼロから作り上げないといけませんから楽しさだけじゃない」と明かし、
「18年も継続してやられている静香さんを見ているので、私もがんばらなければと思います。大ちゃんのことは同じ時代に闘ってきた戦友としてみていますが、大ちゃんにしかできないショーを作り上げていてすごいなって」
それに対し、「僕はお二人に比べると新参者なので」と謙遜しながら、高橋さんは今回の「滑走屋」に対して自身の音楽の趣味を反映したダークなものを思い切りやったと語った。荒川さんは、18年続けてきた「フレンズ」だが、「今年までしかやらない」と思いながら一回一回やってきた心境を口にし、「フレンズ」の特徴にも言及。
「『フレンズ』は、下は小学生から上は40代と、日本一出演者の年齢の幅があるショー」と荒川さんは自負する。「上の世代の魅力や滑りに現役世代が刺激を受け、化学反応がおこせたら」という考えのもと、それぞれの世代の魅力を最大限に出せるスケーターをキャスティングするようにしているそうだ。さらに、ショーで意識していることをたっぷり語っていた。
高橋さんには、「滑走屋」のプロデュースの前に、自身で国内試合を見に行き、若手選手の抜擢をしたことを三田さんが質問すると、視察の時の話、稽古の時、詰めて行うために、若手に少し厳しくしてしまった話や、ジェネレーションギャップのことなど、当時のことを率直に語った。すると真央さんも、オーディションで選んだ若手選手たちとショーを作った時の難しさや楽しかったことなどに言及。3人3様のショーのプロデュースの違いや考え方が語られて、大変興味深い。
さらに話は斬新な話題に進んでいく。