古川聡 宇宙飛行士
「業務において私がめざしている姿勢は『トラスト バット ベリファイ』(仲間を信頼するが念のため確認せよ)。本件では確認の部分が十分でなく信頼の気持ちが勝っていた」

JAXAによる処分について見てみましょう。

上村キャスター:
懲戒処分は「懲戒解雇」「停職」「減給」「戒告」四つの段階があります。今回実際にデータの改ざんなどを行っていた主任研究開発員は「停職14日」です。そして古川さんは書面による注意「戒告」を受けました。

さらには特定不正行為に当たるのではないかという指摘もありました。

特定不正行為とは、発表された研究結果の中にデータや調査結果等の捏造、改ざん、盗用などがあった場合、文部科学省に資金等の返還などの措置をとるというものです。

JAXAの担当者は「文科省と話をしたが、該当しないと認識。資金の返還について適切に対応したいと思う」と言ってます。

ホラン千秋キャスター:
これ発覚の経緯は何だったんでしょうか?

上村キャスター:
サンプルの取り違えで、おかしなデータが出たところ、内部で気づいた。公に出る前に内部で分かった。もしそのまま(気づかず研究結果を)発表したり公表したりしていたら、特定不正行為にあたる可能性もあったわけです。

古川さんの今年の宇宙飛行は、予定通りなのか。

2022年11月 JAXAの担当者
「研究実施責任者の資質と、宇宙飛行士の資質は異なると思う。今のところ(予定の変更は)考えていません

古川聡宇宙飛行士
「(今回の研究不正と宇宙飛行士の資質について)共通する部分があると考えている。与えられた任務を行うことが自分の責務。信頼回復に努めたい」

ホランキャスター:
研究の分野においてこういった事例が、もし海外であった場合はどのような措置が取られることが多いんですか?

ハロルド・ジョージ・メイ氏:
データの捏造や改ざんはあってはならないです。非常に重い。ただですね、海外の場合であれば、今回この問題が明らかになったことは、記者会見等々でアピールするはずなんです。つまり「コンプライアンス制度がちゃんと動いてますよ」と。だからあってはならないんだけれども、手が打てるんですよと。僕だったらもう少し言うべきであるのかなと思います。