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図書館教育 実践たどる 元県立図書館長 中田邦造の生涯

2024年7月25日 05時05分 (7月25日 10時21分更新)
中田邦造が西田幾多郎の講義を受講した際のノートが紹介されている企画展=かほく市の県西田幾多郎記念哲学館で

中田邦造が西田幾多郎の講義を受講した際のノートが紹介されている企画展=かほく市の県西田幾多郎記念哲学館で

  • 中田邦造が西田幾多郎の講義を受講した際のノートが紹介されている企画展=かほく市の県西田幾多郎記念哲学館で
  • 中田邦造が西田幾多郎に送った手紙=かほく市の県西田幾多郎記念哲学館で

「哲学館」で展示 幾多郎への手紙も

 昭和初期に県立図書館長を務めた図書館社会教育の実践者・中田邦造の功績や、中田と哲学者・西田幾多郎との関係性を振り返る企画展「図書館社会教育の実践者」が県西田幾多郎記念哲学館(かほく市内日角)で開かれている。中田の生涯をたどる貴重な資料や写真の計22点が並び、関心を集めている。記念館が中田の企画展を開催するのは初めて。9月29日まで。 (栗田啓右)
 中田邦造(1897~1956年)は滋賀県出身。京都帝国大で西田から哲学を学び、石川県内で就職。本を読む機会が少なかった農村部の青少年向けに読書学級や青少年文庫を立ち上げ、県立図書館の第4代館長にも就任。東京都立日比谷図書館長も務めた。
 企画展では、今回初公開された大学卒業後に西田に送った手紙や、中田が大学時代に西田の講義を受講した際のノートを紹介。手紙には西田の影響を受けて西田の出身地・石川に就職したことや、西田の妻が亡くなった時のお悔やみの言葉などが書かれ、2人の親密さがうかがえる。読書学級の立ち上げに関する計画のメモ書きや、郷土資料の保存活動の一環で刊行した童話集も公開している。
 同館の担当者は「中田は哲学ではなく図書教育のジャンルで活躍した人だが、石川に大きな影響を与えた人。功績のすごさや西田に対する思いに目を向けてほしい」と来館を呼びかけている。
 月曜休館(祝日の場合は翌日)。入館料は一般300円、高校生以下無料。
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