皆さんは中学校の数学で、初めてつまずいたポイントはどこでしたか?
負の数の計算問題をあげる方もいるのではないでしょうか。
しかし、負の数を扱う計算は、ポイントを押さえれば思っているよりも簡単に計算できるのです。
今回は、負の数の足し算、引き算、掛け算、割り算すべてにおいて重要なポイントだけに絞ってご紹介していきます。
問題
次の計算をしなさい。
(−2)+(−4)−(−10)
注目すべきは負の数の前部分です。
解説
この問題の答えは「4」です。
早速、負の数の計算ポイントから確認します。
<負の数の掛け算ルール>
・正の数×負の数=負の数
・負の数×負の数=正の数
この掛け算のルールが何よりも重要なのです。
実はこの問題の式には、隠れている数字と記号があります。それは「1」と「×(掛ける)」です。隠れているものをすべて書き出してみましょう。
(−2)+(−4)−(−10)
=(−2)+1×(−4)−1×(−10)
(−4)の部分を1×(−4)、−(−10)の部分を−1×(−10)に変換することで、カッコを外した式に直すことができそうですね。
上の「負の数の掛け算ルール」を利用しながら計算を進めていきましょう。まずはカッコを外すところからです。
=(−2)+1×(−4)−1×(−10)
=-2−4+10
同符号どうしの足し算は、符号は変えずに数字だけを足し算するというルールでした。
そのため、「−2−4」は−6となります。
一方で、異符号どうしの足し算は、数字が大きい方に符号を合わせ、数字は引き算するというルールでした。
そのため、「−6+10」は+4となります。
(−2)+(−4)−(−10)
=(−2)+1×(−4)−1×(−10)
=−2−4+10
=−6+10
=+4
答えの部分はあえて符号をつけて+4としましたが、答える際には+は省略して4とするのが一般的です。
まとめ
やや複雑な計算のように感じるかもしれませんが、慣れれば暗算でパッと計算することができるようになります。
どんどん問題にチャレンジしてみましょう!
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):うおうお
数学の教員免許を活かし、個別指導・集団指導の学習塾で主に数学の講師として小学生から高校生までを指導。現在は民間学童保育所で放課後児童支援員として勤務しながらフリーランスで受験指導もしている。日々、小学生の宿題指導を通して算数の魅力を深掘りし楽しく伝えている。
負の数の計算にもう一問挑戦!