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中国で『リメンバー・ミー』上映禁止、しかし検閲官が大感動して上映OKに

リメンバー・ミー
© 2022 Disney/Pixar

中国では国家新聞出版ラジオ映画テレビ総局(SAPPRFT)が定める規定により、幽霊が登場する映画の上映が原則禁止されている。しかし、厳格な検閲をスルリと通り抜けて、見事上映が決定した“幽霊”映画もある。ディズニー&ピクサーによる2017年の映画『リメンバー・ミー』だ。

『リメンバー・ミー』ではメキシコを舞台に、人間が死後に行き着く“死者の国”で主人公の少年・ミゲルが経験する温かい家族の物語が描かれる。劇中では、幽霊たちがわんさか登場。そのため中国では、規定に則り上映は行われないものとされていた。

ところが米Forbesによれば、あることをきっかけに『リメンバー・ミー』の上映禁止が覆ったのだという。なんとSAPPRFTの検閲官たちが映画を鑑賞したところ、「その多くが映画の温かみとハッピーエンディングに感動してしまった」というのだ。検閲官たちは当局から定められたルールを破り、中国での上映にゴーサインを出したのだった。

『リメンバー・ミー』では、歌うことを禁止された家に生まれた音楽好きの少年ミゲルが、死者の国で家族にまつわる驚きの事実を知ることになる。高齢により記憶を失いかけ言葉も話せなくなってしまったひいおばあちゃんのママ・ココとミゲルの感動のラストシーンには、多くの観客が涙したことだろう。

リメンバー・ミー
© 2022 Disney/Pixar

ともあれ結果的に、『リメンバー・ミー』は中国で大ヒットを記録。人気の勢いは本国アメリカをも凌ぐほどで、公開4週目までの興行収入額で比較すると中国のほうが300万ドル以上多かったという。中国におけるディズニー&ピクサー作品でも現時点まで歴代No.1の興収記録を誇っている。

Source:Forbes,The Wrap

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SawadyYOSHINORI SAWADA

THE RIVER編集部。宇宙、アウトドア、ダンスと多趣味ですが、一番はやはり映画。 "Old is New"という言葉の表すような新鮮且つ謙虚な姿勢を心構えに物書きをしています。 宜しくお願い致します。ご連絡はsawada@riverch.jpまで。

『リメンバー・ミー』ママ・ココには実在のモデルがいたのを知ってる? ─ 109歳まで生きたマリアおばあちゃん、死後もファンが絶えず訪問

リメンバー・ミー
© 2022 Disney/Pixar

ディズニー&ピクサー感動の1作『リメンバー・ミー』(2017)の物語で鍵を握る、少年ミゲルの曽祖母ママ・ココには実在のモデルがいたことをご存知だろうか。製作陣は『リメンバー・ミー』製作期間にメキシコ南部の集落を訪れ、ある人物からママ・ココのインスピレーションを得ていた。

その人物というのが、公開当時105歳だったマリア・デ・ラ・サルー(Maria de la Salud)という名の女性。中国のメディアNew China TVのYouTubeチャンネルでは、2018年にマリアおばあちゃんを取材した際の動画が公開されており、元気に話す姿も見られていた。

製作陣はマリアおばあちゃんの自宅を訪れ、写真を撮って帰っていったという。ママ・ココの風貌を見ると確かにマリアおばあちゃんがモデルとなっているようで、映画公開後は世界中のファンからの訪問を受けたとか。

リメンバー・ミー
© 2022 Disney/Pixar

『リメンバー・ミー』公開後もマリアおばあちゃんの元気な姿はFacebookの個人アカウントで見ることができたが、2022年10月、109歳でこの世を去ったことが伝えられた。死後も世界中からはマリアおばあちゃんの自宅を訪問するファンは絶えず、家の中や外は『リメンバー・ミー』の関連グッズだらけ。死から1年後の2023年10月には、遺族からはこのような追悼文が公開されていた。

「あなたは完全にいなくなったわけではない。私たちの好きな食べ物や趣味の中にいてくれた。あなたが去ってから今日で1年になるけれど、私たちは毎日あなたのことを思い出し、とても寂しく思っている。」

きっと今頃マリアおばあちゃんも“死者の国”で先祖と再会し、子孫たちのことを温かく見守っていることだろう。

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SawadyYOSHINORI SAWADA

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『ミッドサマー』『LAMB/ラム』『ぼくのエリ 200歳の少女』一夜限りのオールナイト上映決定 ─ 8月9日シネマート新宿で開催

ミッドサマー ディレクターズカット版
©2019 A24 FILMS LLC. All Rights Reserved.

『ミッドサマー ディレクターズカット版』など北欧ホラー3作品が2024年8月9日(金)、シネマート新宿で一夜限りのオールナイト特集上映されることが決定した。その名も「白夜(びゃくや)に光り輝く 産毛ナイト」だ。

上映作品は、羊飼いの夫婦の間に羊ではない何かが産まれ“アダ”と名付けて育てることを決意するがやがて破滅に向かうカンヌ映画祭を圧倒させた『LAMB/ラム』(2021)、いじめられっ子のオスカーの初恋の相手は少女の姿をした200歳のヴァンパイアだった北欧ホラーヒットの火付け役
『ぼくのエリ 200歳の少女』(2008)、『ヘレディタリー/継承』でその名を轟かせ、その地位を確固たるものにしたアリ・アスターの傑作『ミッドサマー ディレクターズカット版』(2020)の3作品。極上の北欧ホラー3作を続けて鑑賞できるのはまたとないチャンス。お見逃しなく。

「白夜に光り輝く 産毛ナイト!」

ミッドサマー ディレクターズカット版
©2019 A24 FILMS LLC. All Rights Reserved.
  • 日時:2024年8月9日(金) 22:30~5:35 頃 終了(予定)
  • 場所:シネマート新宿・スクリーン1
  • チケット料金:3,000円均一
  • チケット販売:7月19日(金)18:00 より劇場オンラインと窓口にて販売

上映作品(上映順)

『LAMB/ラム』(2021)

『LAMB/ラム』(2021)
©2021 GO TO SHEEP, BLACK SPARK FILM &TV, MADANTS, FILM I VAST, CHIMNEY, RABBIT HOLE ALICJA GRAWON-JAKSIK, HELGI JÓHANNSSON

山間に住む羊飼いの夫婦イングヴァルとマリア。ある日、二人が羊の出産に立ち会うと、羊ではない何かが産まれてくる。子供を亡くしていた二人は、”アダ”と名付けその存在を育てることにする。奇跡がもたらした”アダ”との家族生活は大きな幸せをもたらすのだが、やがて彼らを破滅へと導いていく。

監督:ヴァルディミール・ヨハンソン
出演:ノオミ・ラパス、ヒルミル・スナイル・グズナソン、ビョルン・フリーヌル・ハラルドソン

『ぼくのエリ 200歳の少女』(2008)

『ぼくのエリ 200歳の少女』
©EFTI MMVIII ©EFTI_Hoyte van Hoytema

いじめられっこで繊細な12歳の少年オスカー。友達が欲しいという孤独な少年の願いは、同じ12歳のエリが父親と共に隣の家に越してきた事で、とうとう叶えられそうだ。しかし青ざめた顔をした少女の外出は夜だけ。そしてエリが現れた頃と時を同じくして、街では不可解な失踪や殺人が次々と起きはじめる……。そしてオスカーはエリがヴァンパイアだと気付く。12 歳の体に永遠の命を閉じ込められたまま生きるエリは、常に旅をし続けなければならない。ふたりの幼い恋が終わるかに見えた時、オスカーに最大の悲劇が襲いかかる。エリは彼女が出来る唯一の方法で彼を守るため、戻ってくる……。

監督:トーマス・アルフレッドソン
出演: カーレ・ヘーデブラント、リーナ・レアンデション、ペール・ラグナルほか

『ミッドサマー ディレクターズカット版』(2020)

ミッドサマー ディレクターズカット版
©2019 A24 FILMS LLC. All Rights Reserved.

不慮の事故で家族を亡くした大学生のダニーは、スウェーデンの奥地で開
かれる“90 年に一度の祝祭”に、民俗学を研究する恋人や友人たち5人で訪れる。そこは太陽が沈まない“白夜”の村で、優しい住人が陽気に歌い、美しい花が咲き乱れる楽園のような場所だった。しかし、しだいに不穏な空気が漂い始め、ダニーは想像を絶する悪夢に襲われる。

監督:アリ・アスター
出演:フローレンス・ピュー、ジャック・レイナー、ウィル・ポールター、ウィリアム・ジャクソン・ハーパー、ヴィルヘルム・ブロングレン、アーチ・マデクウィ

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THE RIVER編集部THE RIVER

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