- 11じゃんね☆24/07/16(火) 21:58:46
っていう感じのやってるじゃんね☆
このスレは2スレ目じゃんね☆
主人公は『阿慈谷ヒフミ』ちゃんじゃんね☆
召喚したクラスは『セイバー』じゃんね☆
補習授業部メンバーと一緒に聖杯戦争に殴り込みしたじゃんね☆
適宜、ダイスと安価とSSで聖杯戦争をぶん回してくじゃんね☆
1はスレ立て含め色々と初心者だから優しくしてほしいじゃんね☆
それじゃ、よろしくお願いします……じゃんね☆
【前スレ】
【ダイスと安価】ブルアカキャラがマスターの聖杯戦争|あにまん掲示板っていう感じのやりたいじゃんね☆スレ立て初めてだから優しくしてほしいじゃんね☆適宜、ダイスと安価で聖杯戦争をぶん回してくじゃんね☆とりあえず主人公のブルアカキャラの誰にするかダイス振りたいから>…bbs.animanch.com【簡単な各種説明と判明してる情報まとめ】
x.gd - 21じゃんね☆24/07/16(火) 22:07:47
- 3本編じゃんね☆24/07/16(火) 22:15:31
Recommend by Bgm ……〈Formless Dream〉
時計台の短針がⅢの数字を示す頃。
彼女はそこで待っていた。
長い歴史を見てきた鏡面仕立ての大理石が敷かれたバルコニー。
白いガーデニングチェアに座る、白く美しい彼方。
「お久しぶりです、ヒフミさん」
その顔には気がつかないほど小さな疲れを滲ませて、けれど美貌に一片の翳りもなく、十代の瑞々しさに落ち着いた色香が混じり合っている。
白い翼、紅茶を想わせる淡い色の髪、この地を睥睨する琥珀の瞳。私の、憧れの人。
「お元気そうで何よりです。怪我をされたという話を『聞いて』本当に、心配しましたよ」
品位貴き彼女が纏うその純白の制服は、トリニティ生の多くが憧憬を向ける、歴史と誉れある『ティーパーティー』の物。
「はいっ!……あ、あの入院だったりその間の警護だったり、色々手配して頂いてありがとうございました!」
キヴォトス三大校が一角『トリニティ総合学園』、その頂点たる最高権力者。
「気を病まないで下さい、ヒフミさん。その程度の事、我が校の生徒、それも他ならぬ『ヒフミさんとそのお友達』を守る為でしたら些事に過ぎません。
フィリウスの君主、生徒会長ホスト代行。
「主が愛を説き、そうしたように。私もまた、それに倣うだけ。そう、知識は誇りに、愛は徳に。受けるよりも与え、そう加える事を。───愛は巡り巡る物なのですから」
桐藤ナギサ様は、静かな微笑みを浮かべて私を待っておられました。 - 4本編じゃんね☆24/07/16(火) 22:17:10
「それにしても、なんだかこうしてお話しするのは久しぶりな気がしますね。つい先週もお話したというのに。そうそう、あの時はカップの温もりが残るほどゆったりとした時間だったでしょうか?」
先ほどよりほんの少しだけ咎めるような気持ちの乗った声色に思わず申し訳なさと苦笑いが溢れてしまう。
「あはは……なんだか、ご無沙汰しています。ナギサ様」
「はい、本当に。条約の一件から中々時間が取れませんでしたから。こんな風にヒフミさんが急にお茶会へ来てくださるのも、いつ以来の事でしょう」
その通りで、私は補習授業部の活動やペロロ様グッズの収集活動が。
ナギサ様はエデン条約関係の後始末や普段の学校と自治区の運営、他校との折衝。
そんな風に互いにばたばたとしていてここ最近は以前ほど(週dice1d7=6 (6) 回)にはお茶会が出来ていませんでした。
「ナギサ様もお忙しいようでしたし、お邪魔してしまってはいけませんから」
「あら?それはまた、どうして?」
「わ、私なんかが急にお邪魔してナギサ様の大切な時間を使ってしまうのは……特にここ最近はエデン条約の事後処理だけじゃなくて謝肉祭や学園祭の運営とかもありますし……」
「ふふ、ヒフミさんは本当に面白い方ですね」
「───なら今日はどうして『急』に?」
- 5本編じゃんね☆24/07/16(火) 22:19:57
一瞬だけ、喉の奥を空気が刺した気がした。
けれど、それは勘違いだと言わんばかりに柔らかな雰囲気を崩さぬまま、彼女は告げる。
「『お土産』まで用意して下さって、またピクニックのお誘い……といったところでしょうか?」
言葉だけ取り出せば責めるような、問い詰めるような。けれど目の前で柔和な微笑を浮かべる彼女にその意図がないのは、その揶揄うように細めた眼を見れば分かる。
「……ぅあ、いえ全然そんなことはなくて!!……あぁああの!私ほんとに!!」
返答が、遅れてしまった。
思わず、取り繕った言い方になってしまったのを誰が責めれるでしょうか。
ナツちゃんの件の時もそうでしたけど、変なぐらい警戒心が強まっている。
普段ならなんて事もない言葉の一つひとつに僅かな足踏みが生まれている。
気をつけなきゃ……そう意識していたからこそ、
「いいんですよ、ヒフミさん。私の愛はいつだって、貴女への分を用意しているのですから。必要ならば何度でも、幾つでも、幾らでも───『二度と』揺るがず、お渡しします」
その瞳と、言葉は私の中に強く刺さった。
力を貸してくれた頼りになる先輩から『わざわざ』警戒しろと言われたのに、思わず彼女に話してしまいそうになるほど───心が揺らぐ。
思わず吸い寄せられるようなどこまでも力ある御方の瞳、それが今は気心知れた友人へいじわるをする童女のように、そんな目線が自分へと向けられている。
「ナギサ様……」
胸が、高鳴る。
たった一つ歳が違う。それだけなのにずっと大人っぽくて。家柄も立場も遥かに格のあるこの天上の人は、いつもこうして私へ溢れんばかりの親愛を向けられるのですから。
「さぁ、こちらに来て、どうかお話を聞かせ「そういえばコハルちゃん♡そんなに短ぁいスカート♡でお尻が『寒くありませんか』?」……」 - 6本編じゃんね☆24/07/16(火) 22:24:00
一歩、ハナコちゃんが笑顔で床を踏む。
前へ、私の隣へ来て。
するりと、肩と肩が触れ合った。
「まあ!随分とお元気そうなお客様がいらっしゃいましたね。紅茶でも如何ですか?浦和ハナコさん」
時刻はまた夕方にならない頃。
それなのに、
「あら?ありがとうございます、桐藤ナギサ様。でもお言葉に甘えてしまっていいのでしょうか?てっきり私、立見席の予約をしてしまったかと思いましたから」
何故だか寒いです。
あ、あれ……変ですね?季節はまだまだ暑い頃の筈なんですけど。
「それはそれは。大変申し訳ありません……お客様の下江コハルさんにも白洲アズサさんにも椅子をお勧めしないなんて、失礼な事をしてしまいましたね。嗚呼でもまさか、貴女も予約をして下さっていたなんて、思いもしなかった物ですから」
ちらとでもコハルちゃんやアズサちゃんの顔を見たいというか、このどうしてか居た堪れない空気から解放されたいのに。
「いえいえそんな。気になさらないで下さい。ナギサ様には、ヒフミちゃんと同じ席を設けてもらいましたから」
し、視線が。
視線が圧で固定されて動かせないです。 - 7本編じゃんね☆24/07/16(火) 22:24:22
「ふふ、遠慮なさらなくていいんですよ。そうそう、もし貴女がもし必要なら貴女にぴったりの席も準備しますが……如何されますか?」
あ、ナギサ様がすごい勝ち誇った顔をしています。
普段通りに取り澄ましたお顔ですの分かりにくいですけど、私には分かります。あれはドヤ顔です。
「……折角のお申し出ですけど、私には今の席がちょうどいいので。隣人からの愛にも恵まれていますから」
僅かな無言、それがたまらなくこう、嗚呼踏み抜いてしまったな感が強いです。
た、助けて下さいセイバーさん!!!
「まぁそれはそれは。私もご相伴に預かっても?嗚呼、でもそうしたら……席が一つ足りなくなってしまいますね」
へ、返事がありません。
「いえいえ、あの席は……『軽忽』な私とは違ってナギサ様は役不足でしょうから。例えばそう……主が野に咲く緑にさえ花の装いを賜ったようにナギサ様にも相応しい席があるのでは?」
何故でしょう。ハナコちゃんの目線がやけにナギサ様の、その、お、お尻を見ていられるような!?
いえ、そんな筈は、私の考えすぎな筈です。
でもその視線と言葉を受けたナギサ様の方から明らかに圧が、圧が増してます。
「……恥ずかしながら、風に吹かれて飛べる事ができればと幼児のように考えてしまう事もあります。えぇですが、確か花の美しさは黄金にも引けをとらない、と聞きますからね」
な、なんでこんな事に。一体どうして……!?
「まぁ……うふふ♡」
「おや……ふふ……」 - 8本編じゃんね☆24/07/16(火) 22:26:35
- 9二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 22:35:26
週6日で茶会とか蜜月すぎるwww
もう一般生徒の間じゃナギサ様の後継者扱いに
なってそう - 10二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 22:37:48
週6でのお茶会は草
- 11本編じゃんね☆24/07/16(火) 22:38:54
二人の笑い声が。
そしてその声から漏れる、そう錯覚させられる冷たい雰囲気が決して狭くない筈のバルコニーを支配していく。
これでは、話どころの騒ぎじゃない。
そう思ってなんとか話題を逸らそうとした時、囁くような声が二人分、後ろから聞こえてきました。
(ちょっとアズサ。あの二人なに話してるの?)
(むぅ、私にも分からない……いや、確か桐藤ナギサはガーデニングが趣味だとアリウスの諜報部隊がまとめた資料で見た事がある。そうだとすると……)
(あ、もしかして!ナギサ様は今、お花の事ついてハナコとおしゃべりしてる……ってこと!?)
(ああ、恐らく間違いないだろう。ふふん、どうやら私の推理力も中々バカにならないらしい)
「(エクター……僕は今切実に、この子達から目を離してしまうのを怖く感じているよ……もしかすると、こういう物もまた、親心と呼ぶのかもしれないね……)」
二人の声は、確かにナギサ様達にも届いたようで。
「……やめましょうか」
「……そうですね、折角の時間が勿体ありません」
あっさりと。凍った空気が一瞬で溶けて無くなったのを私は感じました。
「では、改めまして補習授業部の皆さん」
「ようこそ、ティーパーティーへ」
「益のある時間を過ごせることを願っております」
「勿論───」
お互いにとって、ね───?
Recommend by Bgm ……〈Coffee Cats〉? - 121じゃんね☆24/07/16(火) 22:41:35
- 13本編じゃんね☆24/07/16(火) 22:58:42
「では、今日はヒフミさんとアズサさんの入院時の事をわざわざ?」
トップコートだけ、なのに綺麗に整えられたその形の良さで気品すら感じさせる爪を魅せる指先で、ナギサ様は口を抑えて、『驚きました』と示されました。
「ええっと……はい、あの、ご迷惑だったでしょつか?」
冷戦と言わんばかりに冷え切った時間がアズサさんちゃん達二人のおかげで溶けてからすぐ。
私達は席へと案内されて、ナギサ様が手ずから入れてくださった紅茶と、私達が持ってきた『ミレニアムロールケーキ』(そのお値段なんと1本dice1d10000 円、最低値2000円)を堪能しました。
「そんなまさか。元より、ヒフミさん達へ閉める扉など、ティーパーティーには準備しておりませんから」
ナギサ様から温かいお言葉に思わず胸がぎゅっとなる。一度すれ違ってしまって、それを『先生』が橋渡ししてくれて、
「はいっ……改めてありがとうございました。ナギサ様」
今こうしてまたお話出来ている。その事実がたまらなく嬉しい。その気持ちと、それから私を、私達を心配して守ってくれた事を心からのお礼をする。
それに続くように、口いっぱいに頬張ってロールケーキを食べていたアズサちゃんも、
「もっ、もっ……んん……ふぅ、世話になった。ありがとう、桐藤ナギサ」
なんとか食べ切ってお礼を伝えるのでした。
あ、アズサちゃん、ほっぺのクリーム取りますから動かないで下さいね。
- 141じゃんね☆24/07/16(火) 23:00:42
- 151じゃんね☆24/07/16(火) 23:04:15
- 161じゃんね☆24/07/16(火) 23:20:01
「構いませんよ。先ほども言ったようにすべて我が校の罪なき学徒を守る為なのですから」
そう言ってはにかんで。
ですがそのすぐ後にナギサ様の表情に翳りが生まれる。その指に支えられたカップの中、注がれた夏摘み特有の爽やかなオレンジ色。
それを見つめられる彼女の顔は物憂げで、長い睫毛が微かに揺れた。
「……本当はお二人のお見舞いにも行きたかったのですが、仕事の忙しさにかまけて、いえ違いますね。傷ついたヒフミさんの苦しむ姿を見るのはどうしても偲びなくて……私の不徳をどうかお赦しください、ヒフミさん」
そっと音を立てる事もなく置かれたティーカップ。主宰だからといって本来立つ筈もない彼女が、このお茶会の席で立とうとする。
それはきっと頭を下げる、そういう意志なのだと理解できたからこそ、私は慌てた。
「そんなナギサ様!モモトークだって沢山下さって、心配してるのはすごく伝わってきてて!だからあの「くすっ」……あ、あれ?ナギサ様?」 - 17二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 23:20:03
もっきゅもっきゅ
- 18本編じゃんね☆24/07/16(火) 23:24:32
しばらく、軽やかな声が空気を揺らす。可愛いらしい声は鈴というけれど、彼女のそれはきっと温かい木管楽器のような、新緑に囲まれた柔らかみのある物でした。
ひとしきり笑って、そっと指で眦をさすり、
「ごめんなさい、ヒフミさん……少し揶揄ってしまいました」
ぺろりと舌を出したのだった。
「もうっ、ナギサ様……」
その仕草にも、それを私にしてくれる事にも怒るに怒れず。結局私はそれだけ言って頬を膨らませる事しかできない。
それを微笑ましげに見つめてからナギサ様は口を開いて
「ふふっ、ヒフミさ「うふふ、今日はお優しいんですね?お土産に私達がご用意したケーキがお口に合ったようで何よりです、ナギサ様」……」
ハナコちゃんが会話に飛び入り参加されました。いえ、別に間違ってはないんです。
これはお茶会ですから、みんなで和気藹々と楽しんでお話する。それが一番です。
一番大事なんです。
「ええ、大変気に入りました。今度是非、ゆっくり、静かに、この甘味を愉しませて頂きたいところです」
なんですが……。
「まぁ、それはそれは。うふふ……」
「えぇ、本当に。ふふふ……」
「あ、あはは……」
もう笑うしかありませんでした。 - 19二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 23:27:54
ブリティッシュすぎる
- 201じゃんね☆24/07/16(火) 23:28:27
- 211じゃんね☆24/07/16(火) 23:29:56
- 22二次元好きの匿名さん24/07/16(火) 23:35:28
このナギサとハナコのやり取り好き
- 23お知らせとコメ返すじゃんね☆24/07/16(火) 23:44:15
とりあえず、本日分はこんなところになります……じゃんね☆
明日こそはおせいじの話を軽くして、ティーパーティーの状況だったりをざっくり書いた後、簡単な安価(他に聞きたいことあります?的な)をしてシスターフッドを見に行く感じの流れになるじゃんね☆
明日は19時!には帰ってきて開始するじゃんね☆
新スレになったけど、これからも(体調崩さない限り)毎日投稿頑張るのでよろしくお願いします……じゃんね☆
今日はたくさんお待たせしました、新しいスレになりましたがどうぞこれからも末長く……じゃんね☆
それではまた明日、お休みなさい……じゃんね☆
そう言ってもらえるとほっとするし嬉しいじゃんね☆
ハナコの満たされなかった幼さにも似た普通な青春への憧れを持った女の子、とヒフミさん♡♡♡(前スレ🎲参照)なナギちゃんをブリティッシュトークで表現したじゃんね☆
ヒフナギ描写成分は公式4コマで摂取!……じゃんね☆
- 24二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 02:54:44
前スレ最後のイフ短編でダイス監督が荒ぶってて笑う
- 25二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 08:15:16
🎲の荒ぶり?このスレでは通常運転さ…
- 26二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 15:22:06
このレスは削除されています
- 27二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 15:38:24
本編が荒ぶってるじゃんね
- 28コメント返す1じゃんね☆24/07/17(水) 18:21:25
- 29本編じゃんね☆24/07/17(水) 19:01:21
「そ、そういえば!最近は如何お過ごしでしょうかナギサ様!?」
空気を……。
この空気をどうにかしなくては、そういう想い。
その一心で放ったのは、当たり障りのない話題。
「ええ、そうですね。心穏やかに、とは少し『言い難い』でしょうか」
白磁のそれを、長く、そして丁寧にケアをされた指を絡めてそっと掴み。
その蕾へと載せて、音もなくその中身は落ちていった。
「一昨日の列車事故によるヒフミさん、アズサさんの負傷から始まり」
少し濡れ、午後の陽射しを受けて慎ましげに輝く唇から音が続く。
「昨日は自治区内でええ、バスジャック事件に本日の『幽霊騒動』……謝肉祭を終えて後残すの大きな自治区行事も数えるほどになってきたというのに」
琥珀の瞳だけが語っている。言われていなくてもそれが意味するところを察する。
たらりと冷たい汗が頬を伝う気がしたのを私は極めて懸命に無視した。隣のハナコちゃんとコハルちゃんも視線が明後日を向いていた。アズサちゃんだけは分かってないのか変わらずロールケーキのおかわりをしているかわいい。
「まぁ『いいでしょう』。……それだけでなく他校での『連続爆発事件』……果ては『クレーター騒動』まで。たった数日で我が校だけでなくキヴォトス全体で大小関係なく不審な事件が立て続けに起こっています」 - 30本編じゃんね☆24/07/17(水) 19:03:05
爆破の二文字。どこかで聞いた覚えがあると記憶の中で誰かが叫ぶ。今日だけでも駐車場、古書館、果てはあの路地裏。たくさんの情報を聞いているからか、頭の中でそれらが絡み合って中々解けてくれないどころか、記憶の引き出しにまで引っかかっている。
「当然、各関係者を集めて対応に当たっていますが正直なところあまり進展はしていませんね」
物憂げな視線はバルコニーの向こう。
眼下に広がる、このトリニティという自治区に向けられて。
「正義実現委員会はよくやってくれていますが、流石に自治区外までの情報。それも同時に複数の規模が大きい物をごく短期間でとなると中々……『他自治区』との折衝をしながらですからティーパーティー側での対処する必要があります」
痛いほどに伝わるのは、愛情。この人の他者へ向けられる愛情は重いのではなくあまりにも『大きい』。だから、それは責任、そして庇護として形を成し、大切な物を守ろうとする。
だからこそ、現状をこんなにも憂いているのだろう。
「ですが、今回の事件のように命の危険までもが伴う情報収集を行えるだけの純粋な『戦力』も『人手』も、今のティーパーティにはとても足りません」
その言葉は未だティーパーティーという組織について然程知っているわけでもない、平凡な学生には漠然としか理解できない。
「その為の正義実現委員会も強化して『行っている』自治区内のパトロール活動や『護衛』も含めて、情報収集へ専任できるほどの余裕はありませんしね」
事実として、正義実現委員会は今日のアズサちゃんの退院まで私の分を含めて病院での警護まで勤めて頂きました。そもそも正義実現委員会は自治区内の治安維持を目的とした組織です。それを考えると、確かに人員は中々割けないのかもしれません。
「現状、連邦生徒会主導による他自治区との話し合いも検討されていますし、その際は私単独で赴く予定ですが……とはいえ前回を考えるとどうなる事か」 - 31本編じゃんね☆24/07/17(水) 19:15:13
嘆息一つ吐き出す姿を眺めつつ、私の中で情報を整理していく。ティーパーティーは正義実現委員会と協力関係にある。そして『情報の収集』はアサシンの存在とその危険性を考慮してか、それほど大きくは進んでいない。各自治区でナギサ様が特別に例として挙げるよう、規模の大きな事件が起きている。
「本当に『掴みどころ』の見えない事件です」
「私としてもこれ以上『無理』をしたくはありませんが、これもティーパーティーの務め───『ゲスト』の声には応えなくてはいけません」
決意は堅く。その想いには気高い信念があると、違わず思わせる。桐藤ナギサという物腰の柔らかな淑女がこの広大なトリニティ自治区で一つの派閥を率いて、頂点へと上り詰めた理由こそこれなのだと思います。貴人。誰もが憧れる地位にあって彼女は、それに驕ることも溺れることもなく、気高くあらんとするその姿と信念に、きっとフィリウス分派の人達はついていきたいと思ったのでしょう。
だって私も───
「本当にお疲れ様です、ナギサ様。どうか、私にお手伝いできる事がなんでも仰って下さい!」
「ありがとうございます、ヒフミさん。そう仰って頂けるだけで、凄く楽になりましたから。───私こそ、こんな詰まらない話ばかりして……折角のお茶会の席だというのに」
そんな貴女だからこそ、友達になってみたいと。そう思ったのもまた、嘘ではないのだから。
「わ、私から聞いた事ですし……それに!それでナギサ様のご負担を少しでも軽くできるなら!私!たくさんお話聞きます!」
つい意気込んでしまってそう宣言してしまう。その勢いもあってかその大きな目をぱちくりとさせて、
「もう本当に。そんな風に言ってくださるなら、甘えてしまいますよ?……とはいえその一件を除けば、学内の課題は小粒が多いですし……」
「そうだ、今なんでも1年生の間でロックバンドが流行っているとか」
「おかげでそういった音楽やファッションを好む学生も増えてきたようで……ほんとにもう」
「恥ずかしながらこういった物に少々疎いといいますか、どう制御すべきかと、少々頭を悩ませてしまいますね」
「あとは……そう。他には何か、『お聞きになりたい』事はありますか?」
私が今聞きたい事は───
①トリニティの幽霊騒動……?それ戦しy……
②現状の他自治区との関係について
③流行してる音楽の話題
④自由に記入 - 32本編じゃんね☆24/07/17(水) 19:16:27
というわけでお待たせじゃんね☆
2スレ目初の安価タイムじゃんね☆
↑レスの①〜③から一つを選ぶor④でナギサ様に聞きたい事を自由に書いてほしいじゃんね☆
安価先は>>40+dice1d3=1 (1) じゃんね☆
その中からダイスで1個だけ選ぶじゃんね☆
最後にちょこっとだけ、お知らせするじゃんね☆
①〜③はどれを選んでも必ず何かしらの情報は手に入るじゃんね☆
④に関してはここまでナギサ様から聞いてきた話の内容で聞いてもいいし、なんならこれまでヒフミちゃん達が集めてきた内容について尋ねてみても大丈夫じゃんね☆これはほんとに自由じゃんね☆
へー……♡
- 33二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 19:27:50
①、②、③で得れる情報はなんなんだろうな
④の場合は色々候補はありそう - 34二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 19:40:22
クレーター騒動ってなんだろ…?
覚えてないだけで既出の情報ならアレだけどそうでなければ④でクレーター騒動について - 35二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 19:51:20
情報が悪魔合体してるやばい大人について「こんな噂を聞いたんですが」って聞くのもありか
連続爆破はゲヘナの大脱走か - 36二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 20:15:57
- 37二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 20:28:26
- 38二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 20:29:09
- 39二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 20:35:52
③にして後は世間話でもいいと思う
他の地区のことはナギサ以外からも
聞こうと思えば聞けるかもだし - 40二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 20:42:49
- 41二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 21:21:17
③
- 42本編じゃんね☆24/07/17(水) 21:26:10
- 43本編じゃんね☆24/07/17(水) 21:28:44
- 44本編じゃんね☆24/07/17(水) 21:29:00
!?!?!?!
おわりじゃんね - 45二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 21:31:01
🎲くんは今日も元気です
- 46TUFとは関係ないじゃんね☆24/07/17(水) 21:31:30
- 47本編じゃんね☆24/07/17(水) 21:58:45
『① トリニティの幽霊騒動……?それ戦しy……』
「幽霊騒動……について、ですか?」
「ヒフミさんでしたら『そういう方面』にも明るいかと思いましたが」
笑顔の彼女に乾いた笑いを漏らすしかない。当然織り込み済みなのか、はたまた別の理由か、ナギサ様は私の質問への解答を口にした。
「正義実現委員会もまだ調査中の話になりますが、生徒達の間で『幽霊を見た』という通報があったそうです」
『幽霊』、その言葉にぎゅっと机の下で拳を握る。サーヴァントの特徴、彼らに与えられた特徴の一つ……『霊体化』。
「通報があったのは昨日の夜ことになりますね。確か対応したのはたまたま現場近くに単独でいたという……そう、『ハスミ』さんだったと報告書にはありました」
エーテル、この世界でそう呼ばれるオーパーツによく似たそれによって肉体を構築している、らしい彼らはその存在を物質的干渉能力を極端に低下させる代わりに自身の姿を消す事ができる。
「おそらく夜間パトロールの最中だったのでしょう……今度甘い物でも持って、それこそ今日お土産に持ってきてくださったロールケーキでも手土産に労わないといけませんね」
また買われた店舗をぜひ教えて下さいねというナギサ様に私は上擦った声で返事をするしかない。
夜間パトロール、なのかもしれないけど。なんとなくてはあるが彼女が夜に一人で抜け出して何をしていたのか……あの日のことを覚えている私達はなんとなく察してしまう。
「話が少し横道に逸れましたね。報告書によると現場に駆けつけたハスミさんが見たのは真っ赤な目で泣く少女『達』がいたそうです。なんでも」
「───『幽霊を見た』『襲われそうになった』『男だった』『女だった』『大人だった』『彼らは殺し合いをしていた』そして……」
「『見られたが私達には何もしてこなかった』と」
その言葉に、妙な、妙な引っ掛かりを覚える。何かしっくり来ないが、その違和感がまるで小骨のようにして出てこない。 - 48二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 22:07:40
少女達…?
- 49本編じゃんね☆24/07/17(水) 22:15:28
「実害こそありませんでしたが、よほど恐ろしかったようで……今回の被害者の子達は錯乱していてそのまますぐに病院へと搬送される形となったようです」
その言葉に心がぐっと痛みを覚える。怪我はない。けれど、また、誰かの心が傷ついた。
その事実が、酷く痛かった。
「ミネさんからの話によれば暫くは面会謝絶……というより今回の件についてはとてもではないが話せる状態ではないとの事です」
救護騎士団への搬送、そして面会謝絶。それも私達のような政治的な判断、警護のためのものではなく。純粋に治療の為、なのだろう。ならきっと『彼女達に』話を聞くことは出来ない。
「『この席』でお話しできる事はこの件に関してはこれぐらいでしょうか……あぁそうそう。幽霊と言えば、今日もまたありましたね。なんでも戦車が勝手に動き出したとか」
どきりと、心臓がまた鳴った。身に覚えがあるような、ないような。
いいえ、いいえ。多分ありません。
「パテル分派のところにまで何故か苦情がきたようで……ミカさん、『さっきまで』その件についてかかり切りだったんですよ」
笑うしかない。努めて朗らかに、溢れんばかりに、私は無関係ですと心から思い込んで。私は笑った。 - 50本編じゃんね☆24/07/17(水) 22:20:25
「最近は妙に『大人』に関連した事件が多いですね。ヒフミさんも、くれぐれも、気をつけて。この前の『愉快犯』もそうですし」
「愉快犯、ですか?」
その聞き慣れない単語に思わず聞き返してしまう。少なくとも昨日、今日と集めてきた情報の中にそれは……。
─── 『いやなんか夜の街で、全身タイツのごりっごりのマッチョな大人の怪人がいてそいつがロボット軍団を指揮して練り歩いてるんだと。で、そいつを見たやつは干からびて死んじまう……らしい』
『あ、あたしも聞いた事ある!しかもなんかそいつ、戦車も乗りこなすらしいぞ!!』
……いや、そういうことなのでしょうか。
でも、そんな思いとは裏腹にナギサ様の言葉は聞き覚えしかない物だった。
「あぁ、よかった。ご存知なかったのですね……。ええ、愉快犯。例のバスハイジャック事件の犯人です」
咽せる音がする。コハルちゃんでしょう。アズサちゃんはその背中を摩りながら「どうしたコハル?」「急いで飲みすぎたんだ。背中を丸めて回復姿勢を取るんだ」と声をかけてあげていますが返事はない、というか出来ないのだと思います。
……ごめんなさい、コハルちゃん。
「正義実現委員会との銃撃戦にまでもつれ込みながら、結局バスは傷一つなく乗り捨てられ。同乗していた運転手も『とても紳士的で素敵な殿方でした』などと言う始末。最後には先生からの取りなしもあって……」
先生への感謝が、天にも高く昇っていくようです。
「おかげでティーパーティーの中ではなんでしたか?『謎のヒーローX』なる胡乱な存在ついては有耶無耶、というよりただの愉快犯として扱う他ないんです」
疲れた声の彼女に今回は何もかけられない。ただ今は、セイバーさんの件について無事に切り抜けられた、その感触だけを握りしめるのでした。
『よかった……本当に良かったよヒフミ……』
『やりましたね!セイバーさん!』
『ああ、僕を救ってくれた先生という方に感謝を送りたい……!』 - 51本編じゃんね☆24/07/17(水) 22:28:49
「実際のところ、彼のことより遥かに処理をしなくてはいけない事はまだまだありますからね。ヒフミさん達の一件、そして昨夜被害に遭った彼女達の話。それもあってトリニティ自治区内での警備を強化して、少しでも早く皆さんの、そしてヒフミさん達の、……平和な暮らしを取り戻さなくてはいけません。実際に他所の自治区ではかなりの厳戒態勢を敷いている場所もあるとか」
「とはいえ、ツルギさん達にはかなり無理をさせてしまっていますからね。かといって、トリニティ自警団……これ以上彼女達に頼ってしまっては、何の為に彼女達を外様に置いているのか分からなくなってしまいますから」
そう言うナギサ様の顔に浮かぶの儚げなそれであって。だからつい、俯いて言ってしまう。
「ごめんなさい、ナギサ様……そんなにお忙しいのに、私は「よしてくださいヒフミさん」……ナギサ様」
謝罪は、遮られた。他ならぬ彼女の声で。
「忙しい、それは確かな事です。『お願い』もありますから」
「けれど、貴女に、大切な友人に会える」
「私にとってその時間は、どんな黄金より眩く大切で、喪いたくない大切な物なんですから」
【TUFpt達成】
【現時点の情報を確認……】
【以下5項目から】
【アイデアロール1回が発生します】
dice1d5=2 (2)
①うそつき
②セイバー
③他自治区
④幽霊
⑤聖杯戦争
- 52二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 22:30:48
トリニティウラワフラワーか
- 531じゃんね☆24/07/17(水) 22:37:48
- 54二次元好きの匿名さん24/07/17(水) 22:39:10
- 551じゃんね☆24/07/17(水) 22:42:42
- 56本編じゃんね☆24/07/17(水) 23:00:43
『それでは皆さん、お気をつけて。ヒフミさん、そしてアズサさんも、くれぐれもどうかこれ以上傷つかれませんように』
『では、また。次の茶会を楽しみにしていますね』
『ああ、そうそう。次は膝掛けを用意しておきます』
『座られるのだから必要でしょう?ね、浦和ハナコさん』
そんな会話をして、ティーパーティーのある本校舎から出た私達はシスターフッドの方達へ会いに大聖堂へと足を進める。
「うん、美味しかったな。ヒフミ」
「あはは……アズサちゃんいっぱい食べてましたもんね」
日は暮れだしてか、まだ高くともその輝きに僅かな翳りが見えるように感じてしまうのは錯覚だろうか。
「もうっ!アズサはちょっと食べすぎ!礼拝の時間に言われてるでしょ、節制を心がけなさいって!」
「しかしコハル、食べれる時に私は食べておきたいんだ。……ダメか?」
「ぅうう……仕方ないわね。今回、というかまあ次とその次と……その次からも私は特別に見逃してあげるんだから。特別!いい?!」
日が暮れるまで、あと二時間あるかないか。
黄昏時が顔を出し始めている夏空の下。
本校舎からそこまで離れていない、その目的地はもう見えていた。
「ああ、ありがとう。コハルは優しいな」
「あー!またそうやって年上ぶるー!」
賑やかな声を聞きながら、私達は歩く。 - 57本編じゃんね☆24/07/17(水) 23:16:36
『君達は本当に仲がいいんだね、ヒフミ』
『あはは……騒がしくしちゃってませんか?』
『まさか。穏やかで和やかで、どこか懐かしいこの空気を。僕は、そうだね。好ましいと感じるよ』
見えはしないけれど。彼はそう言って端正な顔を綻ばしている。そんな風に感じる。それはきっと間違いではないと信じたい。
思えば、彼とは知り合ったばかり。まだまだ数日間の付き合い。だけれど、少しずつ距離が縮まっている気がする。時間はかかるかもしれない。
だけど、話したり、遊んだり。聖杯戦争のマスターとしては間違っているかもしれないけど、こんな風に穏やかな時間の中で、一歩ずつ確かめながら互いを知っていかれたら。
そうすればきっと、この聖杯戦争だって、『戦える』。
苦しいかもしれない。辛いかもしれない。また、痛い思いをするのかもしれない。
それでもきっとこの時間が進んでいく力をくれる。
時間はかかっても私達はきっと解決の道筋を歩いていける。
大切な友達と、頼りになるサーヴァントの彼が。
大事な仲間達がいるのだかは。
そう、私は願うのでした。
「大変申し訳ありませんが」
「『本日』はお引き取り下さい」
「あはは……」
どうやら、前途多難のようです。 - 581じゃんね☆24/07/17(水) 23:18:59
- 591じゃんね☆24/07/17(水) 23:59:22
- 601じゃんね☆24/07/18(木) 01:11:03
【3日目午後・探索活動(2回目)】
『2.シスターフッドに行く』
Recommend by BGM〈Interface Hard Arrange〉
「まあサクラコさん。それはまた一体どうして?私達はただ、『マリーちゃん』に会いにきただけですけれど」
トリニティ大聖堂。トリニティ総合学園において最も大きな建物で、まさにトリニティを象徴する場所。同時に、今ハナコちゃんが話されている歌住サクラコさんが代表を務める、そして昨日私達に物資を届けて融通して下さったマリーちゃんが所属する「シスターフッド」の本部でもあります。
「『本日』はマリーと会う事は叶いません。御用件があるのでしたら、私が『お話』を伺いますけれど」
大聖堂という名に恥じないロマネスク建築。その外来入り口の前。
入館手続きをいつものように行おうとして、『マリーちゃんへのお礼』と情報収集を兼ねて、そこへ立ち寄った私達は今こうして、入館をお断りされてしまっていました。
「あらあらうふふ……では明日になれば、お会いできますか?」
「それはマリー『次第』でしょう。『必要』と判断すれば、此方から『連絡』を致しますので」
「まぁ酷い……私達はただマリーちゃんへ少しばかりのお礼を持ってきたというだけだというのに……こんなハリのある艶やかなうら若き乙女達を、乱暴に拒絶されるんですね」
そう言うハナコちゃんは、いつの間に買っていたのかある程度日持ちするだろう洋菓子の詰め合わせが入った紙袋をちらりと見せる。
サクラコ様は意外な物だった。
「くっ……!それはあのミレニアムの人気店だったパティシエが独立してトリニティ内で開業したと噂になった物の店舗がどこにあるか分からないうえ、地図アプリに登録されている位置情報も間違ってるのに何故か修正されないまま1ヶ月が経過して今では実しやかに語られる幻の洋菓子店───「Hatcha」の紙袋!」
「え、あ、はい」
思いの外、すごいお店だった事が今更知り、つい数時間前に知り合ったばかりのナツちゃんへの感謝が募る。
「まさかハナコさん、貴女がソレを……。私はソレを得る為の『用意』と『幸運』が足りなかったというのに」
「えぇ……まぁ……はい」
出鼻を挫かれる、というのは本来入館を断られた時点で使うべきなのでしょうが。
明らかに今のハナコちゃんの様子はそれがぴったりという雰囲気でした。 - 611じゃんね☆24/07/18(木) 01:17:39
「あ、あの!サクラコ様!」
「?……貴女は、確か補習授業部の……」
「はいっ!補習授業部の2年生!阿慈谷ヒフミですっ」
遠巻きに、礼拝の時間に説法される御姿やそれこそ以前のアリウス分校との一件の際にお会いしたぐらい。その前身組織である『ユスティナ聖徒会』も含めれば、ティーパーティーと共に語られるほど古い歴史、そして今も貴き地位をを持つ組織、その長。そんな彼女に疑問を投げかける。
「あ、あのっ!私達ほんとにマリーちゃんに会いに来ただけでっ!……どうして会う事が出来ないんでしょうか?」
「……申し訳ありま「ヒフミ、さん……?」っ!マリーっ!」
その問いが返るより先。
「どうして出てきたのですか、マリー。あれほど『外』へその姿を『晒してはいけない』と……それにヒナタまでっ」
扉の向こう、遠く廊下の先よりか細い声が響く。
「申し訳、ありません……サクラコ様。けほっ……ヒフミさ、ん達……補習授業部の皆さんが来られたと聞いて、けほっ……シスターヒナタにも無理を、言ってお願いを……」
力ない足音と共に現れたのは、昨日見た時とは打って変わった姿のマリーちゃん。
「申し訳ありません……サクラコ様。ですがお辛そうにするマリーさんを見ていて我慢できず、つい……」
狼狽えるように、悲しむように。
サクラコさんは答えた。
「マリー、あれほど『伝えた』ではありませんか……今日の受診でミネ団長から絶対安静だと言われたと!」
「マリー、貴女は夏風邪なんですからっ、無理をしてはいけないのですっ!」 - 62本編じゃんね☆24/07/18(木) 02:09:47
Recommend by BGM〈Aira〉
『マリー、無理をしてはいけませんよ』
『貴女一人の身体ではないのですから……』
『シスターヒナタ、私はこの場を離れますがどうかくれぐれも……よろしくお願いしますね』
そう言って綺麗な一礼をしてからサクラコ様が立ち去られ、残された私達は彼女を見る。
いつもと違い、少し呆けた立ち姿。熱さを感じる頬。とろんとした瞳。シスター服、ではなく寒気もあるのかダークグレーのカーディガンを羽織ったその下に、白いコットン地の楚々としたワンピースタイプのルームウェア。そして、こちらを気遣ってなのかそれとも咳で喉を痛めているからなのか、使い捨てのマスク。
理解するのは、彼女が体調を崩しているという事実だった。
「ごめんなさい、けほっ、皆さん……どうやら昨日から少し熱っぽくて。皆さんに移したりするような……けほっ……風邪ではないのです、が……」
「わわわっ、ごめんなさいマリーちゃんっ……私達が急に来たから……」
「いえ……事の他、サクラコ様や皆さんを心配させてしまったようで……携帯を触る暇もなく布団の中で絶対安静と言われてしまった物ですから……」
入学してから久しく体調を崩していなかったので一層心配させてしまった、そう言ってその色白な五枚の花弁に昏い青をほんの一滴垂らされた肌をした彼女はお恥ずかしいと力なく両手を頬に当てる。
いつも見ている所作すら今はただ労しい。
「この前はありがとうございました、マリーちゃん……ご無理を、させてしまいました」
「いいえ、ハナコさん……自己管理できなかった、私の落ち度なんですから。どうか、そんな悲しいお顔をしないで下さい……」
「あ、あのっ!昨日、ありがとっ!ご飯とかたくさん持ってきてくれて……またお見舞いくるから!今度はちゃんと……ま、マリー」
「ふふ……ありがとうございます……けほっ……コハルさん」
やはり身体がだるいのだしょう。その姿を誤魔化す元気もなくて、けれどそんな体調の悪さが見て取れても。胸の前でいつものように手を握り、彼女の優しい雰囲気で、嬉しそうに笑っているのがマスクで見えなくても分かりました。 - 63本編じゃんね☆24/07/18(木) 02:17:00
「昨日はありがとうございましたっマリーちゃん!また、今度!次は元気になったら一緒にたくさんっお話しましょっ……今日はゆっくり休んで下さいねっ」
「ヒフミの言う通りだ。夏風邪なら咽頭も辛いだろう。もう喋らず、部屋に戻ってくれて構わな……ううん、無理をせず休んでほしい。今さっきティーパーティーにも出した物と同じ店の菓子をハナコがサクラコに渡した。記憶違いがなければゼリーの詰め合わせの筈だ。あれならきっと食べやすい」
かなり大きな紙袋だったのを思い出す。きっとマリーちゃんが療養中に食べる分も十分にあるだろう。
あのサクラコ様の心配よう、そして今も心配そうに見守る
「まあティーパーティーに……そんなナギサ様達も喜ばれたお店のお菓子を、私なんかが……けほっ……いいのでしょうか?」
「あはは……今日はミカ様達はお忙しかったようでナギサ様だけだったんですよ……」
ミカ様は……パテル分派と午前中に訪れた『ブリッジ工場』の皆さんとの話し合いに向かわれていた、とナギサ様は教えてくれました。たぶん、午前中の話でもハンドルがどうこうと仰っていたから、きっと勝手に動き出したぞ何をしたとかそっちが整備したんでしょうがとか言い争ってるのを仲裁されたのだと思います。ミカ様は政治への関心は元々強くなくて、実は派閥内でもそういう立ち回りがとかく上手だった……そう以前、聞いた事がありましたから。
「ぅぅ……早とちりしてしまいました、私も良くなればぜひ皆さんとお茶会を……ね、ハナコさん」
「えぇ、是非。その時はまたあの猫ちゃんを呼んであげましょうか」
猫ちゃんと呼ばれるナギサ様を想像すれば、頭の中で上品に口元だけ綻ばせて目が笑っていない御姿と……いけませんっ。猫耳をつけられたナギサ様を想像するなんて、うぅ、はしたない私を許して下さいナギサ様ぁ……。
イマジナリーナギサ「ヒフミさん……♡♡♡」 - 64本編じゃんね☆24/07/18(木) 02:45:04
「もうっ……またハナコさんったら、ナギサ様に不快ですよっ……けほっ……猫なんて呼んだら怒られてすぐ追い出されてしまいますよ?」
「は、はははハナコ!?あんたナギサ様にそんな事今日言ってたの!?ずっとガーデニングの話とかお化けとかナギサ様のお仕事の話してたと思ったのに!?」
「なんだと、コハル、それは本当か?……くっ、読みを外したか……私もまだまだ、だな」
可愛らしく叱るマリーちゃんと、怒るコハルちゃん、そして何故か悔しそうにしているアズサちゃん。行きの時と同じで賑やか雰囲気。けれど、ちらりとヒナタさんを見ると、意図を察してくれたようで声を掛けてくれた。
「マリーさん。そろそろお部屋に戻りましょう……また体調がよくなられてから、たくさんお話すればいいんですから」
「シスターヒナタ……でも……けほっ」
「大丈夫ですよ、皆さんお優しい方ですから。きっとまた来てくださいます。だから楽しいお話も、次、元気な時にしましょう、ね?」
そっと背中を摩り、ゆっくりと支えながら身体を中へと促す。
「折角来て頂いたのに……ごめんなさい、皆さん。マリーさんの体調が戻ったらまたご連絡しますね。……サクラコ様から話は伺っています。もし、物資が必要でしたら、次からは私へ」
「ありがとうございます、ヒナタさん」
「お気になさらないで下さい、また今度、次はゆっくりこの前の海の時のようにお話させて下さい。ハナコさん」
「えぇ、是非♡」
「はいっ、ウイさんにもよろしくお伝え下さい」
その言葉を合図にして、マリーちゃんが咳き込みながらも挨拶を交わそうとする。
「皆さん、今日は来てくださってありがとうございました。……こうして、お顔が見れて本当に良かったです」
「今日というには……けほっ……もう、遅い時間になってしまいましたが……」
「けほっ……これから過ごす清き夜に、平和と案内がみなさんとありますように……けほっ」
そう言ってからぺこりと頭を下げて、彼女達は教会の中へと去っていきました。 - 651じゃんね☆24/07/18(木) 03:03:59
お、終わった……やっと書き切ったじゃんね☆
しかもずっと推奨BGMって書きたかった大好きなAiraを書けたじゃんね☆良かったら聞いてみてほしいじゃんね☆めちゃ良曲じゃんね☆
こんなに遅くになったのに見てくれてた人たち、本当にありがとうございます……じゃんね☆
とりあえず前スレから続いてた【3日目午後・探索イベント(2回目)】はこれで終わりじゃんね☆
1が言うのも変だけど……この数日、ほんとにながい戦いだったじゃんね☆ひたすら情報戦してた気分じゃんね☆
これでもかってぐらいばら撒きまくったじゃんね☆
しぼりきったじゃんね……
でもなにより!こんなに長く付き合ってくださって……みんなほんとにありがとうじゃんね☆
さて明日の告知になるじゃんね☆
というかこのまま明日の安価するじゃんね☆
明日は16時30分〜45分ぐらいを目安に開始するじゃんね☆
安価内容については【3日目夜】の活動内容についてじゃんね☆
夜の街をぶらぶらしてもいいしらアズサちゃんの退院祝いパーティしてもいいじゃんね☆
退院直後にお肉食べれるか?ロールケーキおかわりしてたし余裕じゃんね☆ミーカミカミカミカミカ
もちろん作戦会議で明日する事決めたりとか、とにかくなんでもありじゃんね☆
詳しくやりたい事書いてくれたらなるべくそれに沿って書くじゃんね☆
自由な発想で楽しく遊んでほしいじゃんね☆
ちなみに別自治区に行くなら当然行くだけで夜の行動は『基本的に』お終いになるじゃんね☆
そしたら次の日はその行った自治区スタートじゃんね☆
……みたいなのもありだから、身内卓のゆるめなTRPG感覚でわりと自由に安価してほしいじゃんね☆
1が大体なんとかするじゃんね☆ミーカミカミカミカミカ
安価先は>>75+dice1d2=1 (1) じゃんね☆
今日はほんとに遅くまで付き合わせてしまってごめんなさい……また明日、もしお会いできたらとっても嬉しいです、じゃんね☆
それでは今日もありがとうございました、お休みなさい……じゃんね☆
- 66二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 04:02:51
折角モモイがマスターの可能性に思い至ってる訳だしアリスに連絡してモモイというかゲーム開発部と話すか、
ナギサから聞いた『幽霊を見た』の現場を探して調査しに行く、とかが良さげかな?
ただ、『幽霊を見た』の現場は恐らくサーヴァントの戦闘があった場所だろうし夜に行くなら他のサーヴァントとの遭遇の危険もあるかも?
それはそうと、手番消費的には損かもだけど折角だからアズサの退院祝いパーティしておきたい気持ちもある - 67二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 09:27:43
パーティ
作戦会議
アリスに連絡
のどれかかなぁ - 68二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 09:44:11
多分パーティーは交流イベント扱いなのでセイバーさんの情報開示と絆上げになるからアリ
まとめ見るに絆レベル上昇でメリットもあるみたいだし - 69二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 12:29:26
他地区に移動するのもありな気はする
夜のうちに密かに移動してヒフミたちの居場所を他陣営に分からなくさせることが出来るから
ヒフミたちが何も仕掛けなくてもモモイがあれだけ目立ってるからそのうち他陣営同士で戦闘は起きるだろうし
移動先としては百鬼夜行とかあたりかな
観光客多そうだから紛れ込みやすいだろうし、後マスター候補にシュロがいるからもしマスターなら百鬼夜行で何が起きてる可能性高い
シュロがマスターなら厄介な相手になるから早めに調べたいし - 70二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 13:05:41
正直、百鬼夜行は現時点だと行く動機が(ヒフミ視点だと)薄い気がする
現状での情報では聖杯戦争に関連しそうな噂があった場所はトリニティ、ゲヘナ、ミレニアム、D.U.辺りだし
それにヒフミの性格的に知り合いが聖杯戦争に関わってる可能性があるならそっちの安否気にするんじゃないかな?とも - 71二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 13:08:19
退院祝いのパーティー
その中で作戦会議も兼ねる
これで大丈夫なのかしら - 72二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 13:19:09
作戦会議して今後の方針をある程度はっきりさせたいところではあるかな
聖杯戦争は最後まで生き残れば勝ちだから色々戦術はあるし
ヒフミたちがそれぞれどう勝ち抜くべきかの考えを知りたいというのもある
ヒフミやハナコ、コハルやアズサ、セイバーで意見の相違はありそうだからな
方針決まれば動きやすいし
戦闘避けて生き残りたいなら安全そうな他地区に逃げるべきだし積極的に動くなら情報があった地区に移動するって感じで - 73二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 13:37:48
モモイたちに会うとしてもミレニアムではなく他地区で会いたいな
ゲーム開発部に行って話し合いというのは戦闘になった時のリスクがでかいし
キャスターの拠点で戦うことになるのは避けたい
トリニティでもミレニアムでもない地区に呼び出して昼間に話し合いすれば話し合いがうまくいかなくても即戦闘なんて事態にはならないだろうし - 74二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 15:44:00
会うとなった場合ならD.U.みたいな学校に属してない地域、更に言えばシャーレみたいなある程度中立性が保証できそうな場所が良いかも?
それにシャーレなら互いに納得出来そうじゃない? - 75二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 15:53:53
- 76二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 15:57:04
アズサの退院祝いのパーティーをした後、可能ならアリスに連絡
- 77コメ返しもする1じゃんね☆24/07/18(木) 16:25:34
安価への協力、ありがとございましたじゃんね☆
安価結果は
の二つの意見になったじゃんね☆
要約になるけど①退院パーティをしながら作戦会議
②アリスに電話……って流れになるじゃんね☆
作戦会議の内容についてはダイスとかもしくは安価……?今日は絆関係で安価多めの予定(予定は未定じゃんね☆)だからいい感じに調節したいじゃんね☆
アリスちゃんには……他の方の意見も色々参考にしながらどんな電話するか決めるじゃんね☆
さ、流石にイタズラ☆ストレートメンバーだし連絡先ぐらいは交換してるじゃんね……これに🎲振って決めようってして🎲監督にまたとんでも目出されたら嫌じゃんね……
昨日のも含めてコメ返しするじゃんね☆
①②③はそれぞれ書いてある物+ティーパーティーのそれに対する『スタンス』が分かる物になってたじゃんね☆
大体出てきた話はナツちゃんがキーワード言ってたりしてるじゃんね☆
というか今回の話は🎲で選ばれたミレニアム以外のナツちゃんから入手できた情報と一部リンクしてたりする話じゃんね☆
悪魔合体しすぎじゃんね☆
どちらも面白いというか興味深い意見じゃんね☆
それにしてもアサシン人気じゃんね☆
心情良くするのは大事じゃんね☆
人の心は見えないじゃんね☆
世間話は意外なこともしてたりして実生活でも大事じゃんね☆噂話なんて大体みんな好きじゃんね☆
- 78二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 16:32:43
仮にモモイたちと会う場合必要な条件はトリニティとミレニアム以外の地区であること、そこで話すことが他の人に漏れる心配があまりない場所であること、後出入りが記録されない場所かな
シャーレの場合会話の秘匿性は大丈夫だろうけどモモイたちとヒフミたちが話していることが当番の生徒にはバレるし
もし当番の生徒が他陣営関係者なら話し合いしていたことが筒抜けになる
モモイはめっちゃ目立ってるからマスターであることは大体の陣営は知ってそうだから
それはいいことではないだろうし
喫茶店とかになるのかな候補は
他の客が何か話していても気にする人はいないだろうから - 79コメ返しする1じゃんね☆24/07/18(木) 16:39:05
意外とどんな小さな事でも繋がってたりするから手番消費になると思わず楽しそうなの、考えてみた事はどんどん言ってほしいじゃんね☆
パーティ人気じゃんね☆
まとめ読んでくださってありがとうございます嬉しいです!……じゃんね☆
あれは、ちょこちょこ未出だけどまだ関わりないしなぁ絆関係は今日(昨日も言ってた)やるしなぁ……という内容なんかも忘れないうちに書いとこうって事でちょこちょこ載ってるじゃんね☆
百鬼夜行関係を探るならウイちゃんの言ってた『実地調査』か……(個人的にあんまり原作描写ないから扱いが難しいけどシャーレで知り合った体にするとして……)1名だけトリニティ内でも多分百鬼夜行とのパイプのある子がいるじゃんね☆
あとはナギちゃん経由じゃんね☆さすナギ☆
おっけーじゃんね☆
生き残れば勝ちじゃんね☆
1は龍騎も好きじゃんね☆
シャーレ案とか他の自治区で会うっていうのも全然ありじゃんね☆
……キヴォトスの地理の詳細わかんないけどシャーレのあるD.U.ならどの自治区からもアクセスしやすい……って本スレ的には考えてるじゃんね☆
……227号特別クラスからは遠いらしいけど……難しいじゃんね☆
当番生徒もいるじゃんね☆ナツちゃんも言ってじゃんね☆
喫茶店もありじゃんね☆
- 80本編じゃんね☆24/07/18(木) 16:58:55
【3日目夜・探索……交流イベント】
Recommend by Bgm〈After School Dessert〉
「と、いうわけで!アズサちゃんの退院祝いを祝しまして!」
「もちろんヒフミちゃんの分もですよー」
「あ、ありがとうございますっハナコちゃん!……それでは改めまして」
「退院お祝いパーティを開始します!」
「ハナコっ!これはもう食べてもいいのか!?」
「うふふ、もう少ししてからの方がいいですよ♡あっ、こっちはもう焼けましたからね、はいどうぞ」
「ありがとうハナコ!見ろコハル、ヒフミ!こんな大っきいお肉だ!!」
帰ってきてからの急ピッチの作業。冷蔵庫にしまっておいたヒレ肉は焼き目をつけてからジップロックにローリエごと入れてそのまま低温調理器で湯煎。
肉ブーケの中身のモモやロースはそのまま、タンは切り分けて、ハナコちゃんが用意してくれている野菜やフルーツの盛り合わせ、それから買っておいたジュース類もまとめて一緒に外へ持ち出し。
外で炭がちょうどいい熾火になるまで火の番をしてくれたアズサちゃん、コハルちゃん、そしてテーブルの組み立てや食器を出すのを手伝ってくれていたセイバーさん達と合流して。
「アズサったら……子どもみたいにはしゃいじゃって」
「あ、コハル。このお肉食べないなら貰っても「はいはいセイバーの分はこっちに取り分けた『ヒフミちゃん特製♡ローストビーフ』がありますから人のを狙いませんよ〜」は、ハナコ!?……ありがたいけどそんなトングごと口に向けられてというか普通ローストビーフは薄切りにしtむぐぅぅぅっ!?」
私達の退院お祝いパーティを兼ねた補習授業部のBBQ大会は始まりました。 - 81本編じゃんね☆24/07/18(木) 17:12:09
「いかがですかセイバーさん?ヒフミちゃんが用意した、たっぷり♡お汁♡も中に溜め込んだしっとり♡したローストビーフは?」
無言です、明らかに口の限界を攻めたサイズを咥え込んでちょっと涙目になりながらも私の作った、その、ローストビーフを食べてくれる。
「んぐっ……あ、ああ、大変美味しかったよ。ありがとうヒフミ、それにハナコも」
「あはは……すみません、セイバーさん。でも……美味しく召し上がってもらえてよかったです!」
「よかったですね、ヒフミちゃん♡……セイバーさん『も』、今日は『丸焼き』、ではなくてこういった『素材の味を活かした』ローストビーフのようなお食事は『食べ慣れて口に合う物』のようでよかったですね♡」
む、ハナコちゃん。ローストビーフは確かに作るだけならそれほど難しくありませんけど調味料や入れるハーブなんかでも各家庭の色が出ますし、綺麗な焼き目をつけるのなんかや抜群の火入れもあって結構複雑なお料理なんですよ!丸焼きとは違うんです!
「は、はは……ハナコ、ハナコ?も、もうちょっとその手心を……」
「もちろん♡あとでしっかり♡」
「ははは……」
何故か焦っているセイバーさんと、それを眺めるハナコちゃん。普段と変わらない微笑みなのに、獲物を前にした猫さんというか、ハナコちゃんはとても楽しそうな雰囲気を出している。
「そうやってすぐセイバーさんからかって!しかもトングごと……その……それっ!これじゃあ、洗ってこなきゃじゃないハナコ!」
「ふふっ。ほんとですねコハルちゃん♡セイバーさんのお口に大きなお肉を掴んだ棒を無理矢理ねじ込んで♡しまいましたから……これでは間接き・す♡になっちゃいますね♡」
「間接キス!?恵方巻き!?!トロ顔男子!?!?エッチ!!!駄目!駄目!駄目!!!」
叫びながらもハナコちゃんお手製のポテトサラダや野菜スティックもしっかり食べるコハルちゃんに葉野菜で肉をくるんで味変という新たな概念にたどり着き目を輝かせるアズサちゃん。その手が止まって首を傾げながら疑問の中心にいた人物へと尋ねる。 - 82本編じゃんね☆24/07/18(木) 17:19:06
「もっもっ……んぐっ……セイバー、コハルは何を言っているのか分かるか?」
「……アズサ、君に愛する人が出来てもう少し大人になれば理解……出来る日がっ……く、くるかもしれないね」
「そうなのか。私には愛する人はいるし、後は大人になればいいだけだな。うん、先生に相談しよう」
「アズサちゃん!?!!?……アズサちゃん!?!?」
愛する人の一言に場は、というより私とハナコちゃんが反応してしまう。さながら胡瓜に驚く猫の如く、私達の警戒心はきっと今日一日で一番と言えるほどに高まったのかもしれません。
「……あ、あら?アズサちゃん?いつの間に、『愛する人』なんて素敵な方とお知り合いに?私にもぜひ教えてくださいね」
「ハナコ、あとヒフミ。顔、顔。あんた達、目が笑ってないわよ」
「む、なんだそんな事か」
努めて、冷静を装い尋ねたハナコちゃんは流石の一言に尽きます。コハルちゃんは何かを言っているようですが私は気にしません。今は私達の表情なんかより遥かに大事な事があるんです。
そして、返ってきたアズサちゃんからの答えは、
「私には大好きな補習授業部の友も、今は離れて暮らしている大切な家族も……そして私をこんな素敵な場所にまで連れてきてくれた恩人もいる。だからもう、私の愛する人達はたくさんいるんだ」
私の大好き彼女らしい、どこまでも無垢で真っ直ぐな、そんな心地いい愛でした。
「素敵な在り方だね、アズサ。どうかその清き心で君の周りの愛している人達、そして君を愛する人達とこれからも過ごしていってほしい」
「ん?……ああ、セイバーもちゃんと補習授業部の仲間だぞ?今日初めて会ったけど、お前はいいやつだし、ヒフミだってちゃんと守ってくれたから」
「……ありがとう。この地で出来た、小さな、新しい友よ」
さて、まずは食事も始まって皆んなのお皿にも肉が行き渡ったところだし。
───そろそろ作戦会議を始めようか。 - 83ダイジェスト本編じゃんね☆24/07/18(木) 18:05:43
『1.退院パーティをしながら作戦会議』
①状況整理をしよう
「今回得られた情報は「ヒフミ?その手のは?」あ、これスカルマン様のお菓子ですよ!あとでご一緒しましょうね!!「ほんとにっ!?嬉しいみんなありがとう!!」はいっ!」
「……こほん、さて今回得られた情報ですね、午前中にチンピラさん達から聞いた夜の街に出没する『怪人』の噂話」
「午後にウイさんから聞いたランサー、アサシン両クラスについての情報、そして『噂』に対する考え方と『ティーパーティ』への警告、がありましたかね?」
「あ、あとはあれでしょ?ナツから聞いた、えぇっと……「噂の詳細、かな?コハル」そうそれ!……ありがと、セイバー、さん」
かなりの情報があるので、少し書き出した方がいいかと思い私は簡単にですがまとめを作ってみました。
- 84ダイジェスト本編じゃんね☆24/07/18(木) 18:24:47
②今後の方針については
「ヒフミちゃんが作ってくれたメモを見ましたけど、やはり……『才羽モモイ』さんは気になりますね」
「だがこれだけあからさま、というのは妙だ。何か考えがあるか、才羽モモイまたはそのサーヴァントがよほどの実力者か……」
「見慣れないロボット……ミレニアム製のロボットを増産してるならその子も私達みたいな味方とかいるのかな……もしかしたらミレニアムの生徒会もバックアップしてるとかっ」
「とはいえクラスこそ分からないがマスターであるかもしれない有力な手がかりだね。僕としては『近いうちに彼女と接触を行う』という方針を勧めたいかな」
セイバーさん達がモモイちゃんの話を進める中、私は以前とある一件から知り合ったあの子達の事を思い出しました。
「実は、そのモモイちゃんって子と同じ部活のアリスちゃんと知り合いなんです。もしかすると、会えるかもしれません」
③聖杯戦争のルール確認
「でも会ってどうするの?その、マスター同士って戦わなきゃいけないんでしょ?」
「あぁ、最終的な勝者は一人。それが聖杯戦争のルール、だけど一人になるまで同盟を組んだりするのはそれぞれのマスターの戦略や裁量に任せられるんだよ」
「なるほど……となればそれこそ穴熊を決め込んで『拠点から動かない』……そんな選択肢もあり得ますね」
「籠城となると、食料等の物資はどうする?それこそある程度そういう事に融通の効く第三者の協力か、潤沢な物資の準備が必要になる」
「魔術師なら使い魔という形で他の陣営の動きは脱落者の状況をある程度観測できるけど、君達の場合は使い魔意外でそれを観測しないといけないね」
籠城の手段自体は難しくも、『決して不可能』ではない。けどその為にいるものがある。そして『同盟』といった選択肢もある。その関係性を今回知れたのも籠城と同じくらい大切な事でした。交渉の際の妥協点、そのすり合わせや着地点で大きなポイントになります。
「と、いうか!昼間から会いに行って大丈夫なの!?い、いきなり攻撃してきたりとか!?!」
「難しいね、僕の知る限り聖杯戦争は夜間に行われる。だけどそれは『魔術』や『神秘』を一般社会から秘匿したい、そういう魔術師側の理屈で生まれたルールだ。この聖杯戦争自体にそれが適用されるかは……分からないというのが正直だ。それを説明できるのは、現状彼『一人』だけだろうね」 - 85ダイジェスト本編じゃんね☆24/07/18(木) 18:44:16
④今後の方針に『向けて』
「考えるべきは今回得た情報を元に、明日以降の中長期的目標、そして実際明日どういう動きをするかの二つかと思うけど、どうかな?」
「まぁセイバーさん!……まるで会議の指揮を取られるのがとってもお上手ですね?もしかして、部隊の指揮経験が?『それとも』政に携わってたり?」
「む!セイバーは部隊を率いていたのか?よかったらぜひまた話を聞かせて欲しい」
うきうきした声を隠すこともないアズサちゃんの頭をあやすというか軽く受け流すように撫でるセイバーさんはどこか『誤魔化しているような』そんな感じがしました。
「私は、ミレニアムに敵がいるって分かってるならもう少し……情報を集めた方がいい気がする」
「コハルちゃん……」
「もしっ!もしよっ!いきなり襲ってきてまたヒフミやアズサに何かあったら……わたしいやだもん……」
「そういう事でしたら私は反対意見を。たくさんの意見、たくさんの角度から考えればきっと皆んなの不安や心配は取り除けますからね」
「『明日の午前中』に接触する。トリニティからミレニアムに行くのは時間がかかりますが、D.U.地区であれば移動しても『少し』ぐらいは話せます。カフェでそのまま食事もすれば帰ってきてからの『午後も少しぐらい』は動けますしね」
「なるほど。なら私は『ミレニアム自治区』に行くのを提案する」
「偵察という形で、接触するかどうかは……みんなに任せたい」
「それじゃあ僕も折角だし意見を。個人的には他自治区に行くなら『ゲヘナ』へ。度々話に上がって気になってね」
「それと、どの意見を採用するにしても『情報は多い方がいい』。一度その、アリスという子には連絡した方が良いだろうね」
皆んなの話を聞いて私は───
①コハルの意見を採用する(トリニティ自治区内へ)
②ハナコの意見を採用する(D.U.のカフェへ)
③アズサの意見を採用する(ミレニアム自治区へ)
④セイバーの意見を採用する(ゲヘナ自治区へ)
⑤たすけてペロロさまぁ〜(それ以外を自由に記入) - 861じゃんね☆24/07/18(木) 18:49:14
- 87二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 18:59:02
追いついた!
これからの展開がどうなるか楽しみ!
前スレのナツで一つ気になったんだけど、登場した時に「がーるずあんどぼーい」って言ってたのが気になる。ボーイはセイバーのことだろうけど、霊体化してたよね…?どっかで似たような質問に返信してたらごめんなさい! - 88二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 19:04:28
- 89二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 19:05:01
- 90二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 19:12:11
- 91二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 19:21:46
- 92二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 19:26:25
②かなぁ。D.U.は他にも調べたい事あるし(デモや爆破事件、「先生曰く、連絡がつかない子がいる」についてなど)
爆破事件に関しては仮にサーヴァント同士の戦闘ならその痕跡から手がかり得られる可能性もあるし
それに色んな自治区から生徒が来るD.U.なら各地の事件についての噂ももっと得られそうな気もするし - 93二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 19:35:57
- 94二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 19:36:39
②でいい気はするけどバベッジが話し合いを拒否する可能性があるからな
バベッジはヒフミたちと会ったことも話したこともないから警戒心を持ってもおかしくないし
罠を仕掛けてはいないと安心してもらうためにいくつか場所選んでその中から指定してもらう感じにしてもらった方がいいとは思う
百鬼夜行や山海経、D.U.地区ならミレニアムから近いD.U.地区を選ぶ可能性は高いだろうし - 95二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 19:56:30
候補から向こうに選んでもらうのはアリな気もするけど、もし山海経が出ると話し合い以外に調べる事も無さそうだから手番の無駄が多くなりそうなのがな
- 96二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 19:56:32
- 97二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 19:57:17
- 98二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 19:57:35
- 99二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 20:06:20
- 1001じゃんね☆24/07/18(木) 20:11:45
- 101二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 20:17:56
安牌かと思ったらイレギュラー発生かこれ
- 1021じゃんね☆24/07/18(木) 20:22:45
- 1031じゃんね☆24/07/18(木) 20:24:56
- 104二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 20:27:00
熱烈歓迎か
いい方向に行くといいな - 105本編じゃんね☆24/07/18(木) 20:43:09
皆んなの話を聞いて私は───
『②ハナコの意見を採用する』
『⑤たすけてペロロさまぁ〜』
「アリスちゃんと、それから……」
この決断はきっと大きい。コハルちゃんが痛いほど心配してくれてる。ハナコちゃんが皆んな不安を解消しようと考えてくれてる。アズサちゃんがそれに倣って新しい選択肢をくれた。セイバーさんも協力してくれている。
だから、私も……『先生』がいつだってそうしているように。その背中でずっと教えてきてくれたように。
「(私、頑張りますね、ペロロ様……!)」
『決める』事を、恐れない───。
「モモイちゃんにも会いに行こうと、思うんです」
「コハルちゃんのようにもし何かあったらって思うのは怖いです。でもそれはきっと、他のマスターさん達も『同じだから』。だから場所はアリスちゃん達に決めてもらいます」
それはコハルちゃんの言葉から。怖いという気持ちを嫌だという気持ちを、その口から言ってもらえたから気づけた事。だからこそ選択肢は彼女達に。少しでも誠意を見せて、ハナコちゃんやアズサちゃんがそうしてくれたように心配を取り除く……そんな協力する姿勢を。
「場所は、D.U.地区のカフェ。百鬼夜行の百夜堂。それから、少し離れてますけど話に聞く山海経の玄武商会」
「この中から選んでもらって、モモイちゃんと話をしてみたいんです。どんな話をするとかまだ分からないけど、それでもしっかりお話したいんです」
「だからみなさん、着いてきてくれますか?」
返事は、
「はぁ……ほんと仕方ないんだから!いいわよ、なにかあってもこの正義実現委員会のエリートな私がヒフミもアズサもハナコも守ってあげるんだから!」
「ふふっ、たくさん考えてくれたんですね。ありがとうございます、ヒフミちゃん。それならその動きでいきましょう。大丈夫ですよ、きっと上手くいきますから」
「うん、コハルもハナコもセイバーもいる。皆んなで行けばきっと私達はどんな事だって乗り越えられる」
「それなら早速連絡をしないとね、ヒフミ。……僕にも君のその勇気ある決断を、心から尊重させてほしい」
ただただ力強く背中を支えてくれるものでした。 - 106本編じゃんね☆24/07/18(木) 20:52:49
- 1071じゃんね☆24/07/18(木) 20:57:25
- 108本編じゃんね☆24/07/18(木) 21:02:15
【3日目午後・交流イベントを終了します】
【訂正、終了していました】
【システムに間違いはありません】
【ですが、時にヒューマンエラーは起こります】
【私は、サポートシステムですので】
【……こほん】
【ダイスを振ります】
【交流イベントが終了した為、絆レベルの上昇を行います】
【交流イベントの情報取得判定の成功回数(前スレ>632参照)に応じたボーナスを獲得します。したがって、ダイスの判定結果に+5ボーナスが付与されます】
【訂正、今回の交流イベントでは情報取得判定はありませんでしたが】
【阿慈谷ヒフミが『先生』に倣い『選択』をした為】
【追加で判定に+1、合計+6ボーナスを付与します】
【1d10ダイスの判定結果で累積経験値が10ptに到達するごとに絆レベルが1上昇します】
【それでは皆様】
【良き結果を】
絆レベル1(累積経験値5pt)
:dice1d10=9 (9) (+6)
- 109本編じゃんね☆24/07/18(木) 21:08:10
【ダイスの判定を終了します】
【お疲れ様でした】
【判定の結果、累積経験値が10ptを超えた為、絆レベルが1つ上昇】
わーい♡
【ボーナス分を含めて合計15pt加算される為、絆レベルが3に到達した事を確認】
すごーい♡
【したがって】
【サーヴァントの霊基データから2レベル分の】
それならぁ♡
【2つ、任意の情報が閲覧可能になります】
【次の霊基データの中から、未開放の情報(?表記)からどれか1つを選択して下さい】
えいっ♡
【どの未開放の情報を選択しても必ず恩恵を得る】
【……サポートシステムはそう思案します】
【安価先は>>119です】
【それでは皆様】
【良き選択を】
クラス:セイバー
身長/体重:?cm/?kg 出典/地域:??/??
属性/副属性:?・?/?・大人
好き/苦手:あまり思いつかない/?
聖杯戦争への参加理由:???
前マすタ⬛︎の名前:???
【ステータス】
敏捷:? 魔力:?
【保有スキル】
第三スキル:?
- 110二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 21:24:17
- 111二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 21:26:20
- 1121じゃんね☆24/07/18(木) 21:27:46
- 113二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 21:28:35
出典、第三スキル
- 114二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 21:30:16
+敏捷
- 115二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 21:32:11
第三スキル 聖杯戦争への参戦理由
- 116二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 21:35:47
+敏捷で
- 117二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 21:37:24
第3スキル、聖杯戦争の参加理由
- 118二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 21:38:12
魔力 属性
- 119二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 21:38:42
- 1201じゃんね☆24/07/18(木) 21:40:30
- 121本編じゃんね☆24/07/18(木) 21:49:05
【安価の結果】
【ステータス及び出典の項目が情報閲覧が可能になりました】
【基本データ】
出典/地域:アーサー王伝説/欧州
【ステータス】
B:(+dice1d10=7 (7) )
【出典/地域が開放された為、後日、絆レベルの累積経験値に+dice1d3=1 (1) されます】
【今後も各種ステータスの情報開示を進め、各種イベントを優位に進めましょう】
⬛︎ac⬛︎ing……n⬛︎w……
【さて、最後になりますが】
【サポートシステムから皆様に】
【極めて重要なお知らせです】
【3日目・各交流イベントの結果】
【絆レベルが3になりました】
【これに伴い】
【絆レベル上昇による恩恵について説明致します】
【以下の情報をご確認下さい】
絆レベル上昇によってマスターが得られる恩恵
1:情報取得時のダイスで絆レベル分のボーナス
2:各ステータスの向上
3:マスターの戦闘イベントへの参加権
4:マスタースキルの獲得
5:メイン宝具解放
6〜15:???
- 122本編じゃんね☆24/07/18(木) 21:51:27
【これらを踏まえて】
【今回から絆レベルが上昇する度に+1pt】
【魂の改竄】
【つまり各ステータスの向上を行えます】
【今回は絆レベル1の時の分を含めて】
【合計3pt】
【各ステータスのいずれかを向上できます】
【以下の選択肢からいずれか一つ、または二つを選んでポイントを振り分けて下さい】
①筋力、②耐久、③敏捷、④幸運、
書き方例:「①と②と③」または「④に3pt」など
【安価先は>>132です】
【それでは皆様】
【良き選択を】
Hacking……now…… Ok !
- 1231じゃんね☆24/07/18(木) 21:56:15
- 124二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 22:03:23
①と②と④
- 125二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 22:03:39
4に3ポイント
- 126二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 22:07:52
強みを伸ばすか弱みを消すか
④に3ポイントかな - 127二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 22:16:18
2ステータス勝てば勝てるって方式の戦闘だし勝てそうなスタータス2つ用意するって方向性の方が良いかも?という事で②に3ポイントかな?
スカサハが敏捷A+にダイス追加分が10だからそれ超えられるようにしておきたい気持ち - 128二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 22:16:27
①筋力、②耐久
1に二ポイント - 129二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 22:17:46
筋力3ポイント
- 130二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 22:18:31
②3ポイント
- 131二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 22:20:36
④に3pt
- 132二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 22:20:37
- 1331じゃんね☆24/07/18(木) 22:23:20
- 134本編じゃんね☆24/07/18(木) 22:25:36
- 135本編じゃんね☆24/07/18(木) 22:26:15
- 136本編ですからね♡24/07/18(木) 22:33:35
それでは気を取り直して、皆さん元気な声でかわいいかわいい⬛︎⬛︎ちゃんのこと呼んで……え?まだ早い……仕方ありませんね。
今回はカット、で。
でもでも〜。
せっかく、あぁんなに熱烈なラブコールを受けちゃいましたから……ってあら?
もうっ!そんなじゃダメじゃないですか!
2スレ目の>>42、もう忘れちゃいましたぁ?
私、>>46にちゃあんと書きましたよね?
溺れないで下さいね……って。
でも特別に!貴方達を許してあげます……。
そ・の・か・わ・り♡
さぁ、かわいそ〜小鳥さん達。
今度は私と───
Recommend by BGM……〈⬛︎⬛︎ channel〉
すこぉしいけないもの、覗いちゃいましょうか♡
【安価選択結果───②】
【→】
【変換完了】
【File2.繧イ繝倥リ】
- 137本編じゃんね☆24/07/18(木) 22:37:00
【サポートシステムの復元を確認】
【セキュリティの警戒レベルをhazardまで向上】
【大変失礼しました】
【不明なアーカイブが接続されました。システムに深刻な障害が発生しています】
【アーカイブよりデータを受託】
【該当データ……一件】
【損傷が激しく一部しか再生できません】
【またデータ復元作業には少し約1時間かかります】
【データの解凍を───】
【選択しますか?】
【安価先>>142】
【1.解凍する 2.解凍しない】
- 138二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 22:46:03
解凍する
- 139二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 22:52:24
解凍する
- 140二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 22:55:39
解凍する
- 141二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 22:57:48
2
- 142二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 22:58:09
解凍する
- 143本編じゃんね☆24/07/18(木) 23:32:18
【解凍の選択を確認しました】
【該当データを再生します】
【一部音声データのみの再生となります】
【ご注意下さい】
【File2.→File2.ゲヘナ】
【3日目夜・回想イベント】
【ゲヘナ自治区・スラム街立入禁止区域】
『Recommend by BGM〈Aguns Dei〉』
深夜。ゲヘナ自治区。不良生徒達が屯するスラム街。その外れにある、立ち入り禁止区域。
その場所で戦闘が行われていた。
「……アコちゃんっ!」
『持ち堪えなさいっ!イオリ!』
「っ!あーもうそうだと思ったけどさぁ!!」
人使いが荒いと叫びつつも背後から迫るオートマタを。
「こん……のッ!!」
回し蹴り。先生もこよなく愛すその美脚が、鉄すら破断せんとす勢いで風を旋らし放たれる。狙い通り、一蹴。廃屋へと叩き込み、意識を喪失させる。その蹴りの勢いで崩す体勢、否。しゃがみ、蓄える。発条がそうであるように。屈め、しゃがみ。
「ふんっ!!」
跳躍。後方からの指揮を一時的に離れ、集団戦が行われる前線へと。
文字通り月の見えぬ夜空から、白銀が降り立つ。 - 144本編じゃんね☆24/07/18(木) 23:33:38
- 145本編じゃんね☆24/07/18(木) 23:35:30
故に。
鉄杭を大型タイプのオートマタへと叩き込み、着地。
返す刀でそのまま射撃。
その数、僅か3発。
瞬く間に、手こずる部下達の前面にいた4機のオートマタを戦闘不能へと追い込む。
そうして、指揮下にある下級生達の前に、『銀鏡イオリ』は踊り出た。
「全部隊に通達!!ここは私が引き受けるからとにかく逃げてく奴の捕縛に専念!!!」
捕縛。
そう、それこそが彼女の役目。
今夜行われている大規模な『温泉開発部とカイザー系列企業によるタトゥーシールの密売』。
これを抑えればゲヘナの闇市にタトゥーシールが流通されるのを阻止できるばかりか、何より風紀委員による攻勢は『抑制』となる事が期待される。
そればかりか、昨日あった『オーパーツの闇オークション爆破事件』とも関連があるのではと情報部から諜報結果がイオリの上司である『天雨アコ』の元へ、つい1時間ほど前に齎されていた。
故に、別件で出動中の風紀委員長に代わり、彼女が部隊を率いて緊急で捕縛へと乗り出していたのだ。
「一匹残らず逃すなッ!!全員豚箱にもう一度叩き込んでやれっ!」
大声で叫ぶ。その声に下級生達は応え動き出す。単独任務をまだまだ好むきらいはあれど、それでも場数を踏んできた2年生。
部隊指揮も、後輩達への戦場での指示の出し方も十分だった。 - 146本編じゃんね☆24/07/18(木) 23:39:42
確かに数は多い。
だが、指揮官であるイオリが前線を張ったことで部隊の士気も高まる。イオリの脚は人気だったのだ。
とはいえは、時間はかかる、取りこぼしは少ない数でもでる。
当然だ。
イオリ達は即応できる部隊をかき集めてきたとはいえ、連日の警邏やゲヘナで日常的に発生する珍事件や銃撃戦、そしてここ数日多発しているトラブル。
それへの対応に心身共に疲れ果てていた。
イオリはそれでもこの身こなしだが、まだ場慣れしていない1年生もいる。
そして、護衛のオートマタのせいだけでなくそれを支援する温泉開発部員達や雇った傭兵達の数も反抗も予想されていたよりずっと多かったのだから。
だが、それでも大多数は一網打尽に出来る、タトゥーシールも大部分を押収できる。イオリの指揮と奮戦、それに応えんとするその勢いは今まさに昂りを魅せんとして。
その筈だった。
「それは困るわ。ねぇそうでしょ?」
───ライダー? - 147二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 23:42:27
アルちゃんとライダーかぁ
- 148二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 23:44:17
なんてカッコイイアウトローなんだ!
- 149二次元好きの匿名さん24/07/18(木) 23:50:54
あのアホみたいな魔力量のライダーのマスターか
- 150本編じゃんね☆24/07/19(金) 00:01:27
───蹂躙であった。
ただ一蹴にされる。風に巻き上げられる木の葉の如く、風が吹き荒び。戦場は魔物染みた業風によって瞬く間もなく、ただただ蹂躙されたのだ。
「ぐぅ……ぅぁ……痛ぅ……」
『イオリっ!イオリっ!?応答しなさいっ!!返事をっ!「うるさいよ、アコ」っ!?その声カヨ……』
戦線は壊滅。司令塔との通信は妨害。取引をしていた生徒や企業の者達も、護衛として雇われたらしい便利屋68の攻勢に紛れて既に戦線を離脱。正しく風紀委員会の敗北であった。意識をまともに保ち、倒れ伏さないのは僅か数名。その中には当然イオリもいて、その事実は悔やんでしまう。
「(なんで……こんな奴が……っ!これじゃあヒナ先輩でもっ!『アレ』なしじゃ太刀打ちがッ!!)」
間違いなく、最強だと。そう信じ慕う、敬愛する委員長の姿を思い出してなお、恐怖が先に来る。
それほどの衝撃。
「べん、り屋……なんでぇ……っ!?」
「くふふ、すっごーい!まだ意識あるじゃん!!元気な子一名さまぁ、はっけーん!」
「む、ムツキ室長っ!ごめんなさいごめんなさいごめんなさい……っ!」
「あはは、なぁんでハルカちゃん謝るのさぁ」
鈍い音がなる。
ムツキ、そう呼ばれた少女が楽しそうにその小さな膝でイオリの顎を蹴り飛ばし。
「ごめ、ん……いいんちょ……あ、こちゃ……」
イオリはその意識を失った。
「さ、次に行きましょう。『ライダー』」
「ああ、その前に」
「必要なら『食事』を済ませなさい」
「ただし、アウトローらしく美しく残酷に、ね?」 - 151二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 00:02:40
となるとナツが言ってた、爆破事件があったって電話の時の、先生の電話相手の高飛車なおませさんはやっぱりアルだったか
- 152本編じゃんね☆24/07/19(金) 00:06:20
- 153二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 00:14:18
業風って表し方してるしライダーは
あの妖怪首置いてけかな - 1541じゃんね☆24/07/19(金) 00:18:26
とりあえずなんとか書けたじゃんね☆
明日はここら辺の最後の処理と、トリニティウラワフラワーポイントのイベントだけをダイジェストで、ダイジェストで!!!やるじゃんね☆多分☆
明日は17時開始じゃんね☆
それから移動シーン挟まず一気に百夜堂行くじゃんね☆
とにかくライダー陣営書けてよかったじゃんね☆
あとなんかいたのは気にしないでいいじゃんね☆
熱烈歓迎で遊びに来ただけじゃんね☆
こういう形でしか介入してこないから安心じゃんね☆
それでは今日はたびたびミスしたのにお付き合いくださりありがとうございます、また明日もよろしければ遊びにきてやって下さいじゃんね☆
それじゃあまた明日、お休みなさい……じゃんね☆
ライダー書きたかったじゃんね☆
文字数制限で喋れなかったじゃんね☆
本気のアルちゃんはかっこいいじゃんね☆
いくつだったっけ?……って思ってみてきたじゃんね☆……9、4?
……🎲酷すぎじゃんね☆
今回登場してるじゃんね☆
1も大好きじゃんね☆
誰かは謎じゃんね☆
でもフェアじゃないから言うじゃんね☆
『魂の改竄』は他のマスターもできるじゃんね☆
- 1551じゃんね☆24/07/19(金) 01:45:54
- 1561じゃんね☆24/07/19(金) 01:49:17
- 157二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 09:52:31
- 1581じゃんね☆24/07/19(金) 14:07:34
- 159二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 14:31:44
- 160二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 14:47:25
- 161二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 15:42:47
- 162生存報告する1じゃんね☆24/07/19(金) 16:44:33
- 163特殊イベントじゃんね☆24/07/19(金) 17:01:27
【3日目夜・特殊イベント】
【Trinity Urawa Flower point - Roll】
「こんばんは♡お招き頂きありがとうございます」
「セイバーさん♡」
深夜。合宿所のテラス。
ヒフミとアズサの退院祝いを兼ねた作戦会議が終わり、3人が寝静まった後。
ハナコは一人、男と相対する。
「こんばんは、ハナコ。良い月夜だ」
「あら、大胆♡でもごめんなさい、心の決めた方がいるので」
「……ああ、確かにそういう意味もあったね。これは失礼した。僕の失言で淑女に断りを言わせてしまった。これは……『騎士』として恥ずべき事だ」
騎士と、男は言う。その堂々たる鎧姿に違わぬ言葉だ。だが……
「いいんですか?セイバーさん」
「勿論、君もそのつもりで『確かめ』に来たんだろう?」
「なら、遠慮なく
───ね、『アーサー王』陛下」 - 164特殊イベントじゃんね☆24/07/19(金) 17:12:49
アーサー王。
欧州に古く伝わり、アズサが古書館で手に取った『アルスル物語』、ここキヴォトスの今知られている呼び名であればそう。『アーサー王物語』の主人公であり、外の世界にあったとされるブリテン島を統治した王。
そして汎人類史において最も名高い『星造りの聖剣』、その担い手。
「君は、君達は護るべき人であっても僕の国の民草ではない。ましてやヒフミの仲間で、アズサの言葉を借りるならそう……『友だと思ってくれるなら』、敬称は必要ないよ」
女がその言葉に、声を詰まらせた。その理由がなんなのか、それは秘めた本人のみが知るのだろう。
「……そうですか。それならお言葉に甘えて」
「あぁ、ありがとう。ハナコ」
淡々とした会話。見かけは年頃の男女だというのに色の一つもなく。
ただ昼間と打って変わって涼やかな風に言葉が流されていく。
「いつから気づいていたんだい?」
「内緒です♡、というのはフェアじゃありませんね。何人か候補に上がったのは昨晩食卓を囲んだ時です」
昨日の夜。鍋を囲んで話す中で、ハナコは真名への探りを既に入れていた。
騎士、であるなら中世欧州の出かはたまた中東地域でのあの戦いに参加した騎士団の何某か。
その智とこれまで記憶した事柄から、彼女は一つひとつの可能性を潰していっていた。
「そこからはとんとん拍子で♡ローストビーフにも反応されてたりとか?後は先程の質問への反応で、最後の二択を絞れましたから」
その二択、それにアーサー王であると認めた男はなるほどという納得と諦めに似た軽い笑いが胸中に訪れる。
部隊を率いたか政に関わったか。
核心をつくための誘いとは思っていたが、改めて聞かされて男は思わずその学説とあの大地を生きた自覚のある自分のちぐはぐさに笑ってしまった。
「なるほど、僕自身にはその自覚はないけれど……そういう『学説』がある、なんて事は聞いた事があるよ」
「……失礼、だったでしょうか?」
「いいや、これは英霊であるなら誰もが対面する事さ。それに───君はずっとヒフミを守ろうとしていたんだから」 - 165特殊イベントじゃんね☆24/07/19(金) 17:19:29
「お見通し、でしたか……ごめんなさい、セイバーさん……私は」
セイバーは気づいていた。ハナコと呼ばれるこの少女が揶揄うその言葉が、どこまで信じられるか、どこまでならこの男は信用し信頼できるか、愛する友を傷つける事はないか、『私』にできる事はないか。そうやって懸命に言葉で測り、守ろうとしている事は、とうに理解していた。
「君が言ったんだろう?ハナコ。僕はセイバー、アーサー王だ。君の愛らしい守り方なんて、僕が相手にしてきた腹の底で何を考えてるかさっぱり分からない諸王達とは比べるまでもない」
「僕はこう見えて、そこそこの齢でね。だから君は、そして君達は子どもらしく若者らしくのびのびと自分らしく、そうあってくれれば良い。僕もそんな風にしながら大人になるまで『見守られた』のだから」
義父にも義兄にもそして師にもそうしてもらったのだと懐かしそうに語るセイバーは目線をハナコから離し、遠く星空を見る。
同じ大人であるのに、それは先生の姿勢とはまた違う。背格好もその顔も、何より『教え』『励まし』『その背を支えて』
『きっと立ち上がるのを信じて見守る』先生とは異なる。
ハナコには、なんとなく彼は『先達』なのだと、心で納得した。
先を生きた者として『見守り』『伝える』、似ているようで先生とはまた違う形の、敬意に値するそういう大人なのだと。
やっと今、納得できたのだ。 - 166特殊イベントじゃんね☆24/07/19(金) 17:34:24
風が流れ、暫くの沈黙の後。
話題が転じた。
その音は、セイバーからであった。
「ヒフミには……」
「やはり……真名の事は?」
「そうだね、今でも初めての状況で見えない心労が増えているだろう。自分の使い魔が突然王族だなんて名乗り出して新しい情報を無闇やたらと増やして……これ以上の余計な負担を掛けたくないんだ」
それは本人にも召喚されてすぐに伝えた事。
このキヴォトスにセイバーの知る魔術師がそのまま存在するかは不明だろう。だが、聖杯戦争には『キャスター』、つまり生前に魔術と縁あった者が招聘されるクラスもある。
少なくとも今分かっているだけでもこの聖杯戦争には『神代の魔術に精通した』アサシンという存在も呼ばれている。
魔術を知らぬヒフミが抵抗できないまま、情報を抜き取られセイバーの情報が早期に知られる事は、如何に常勝の王とされたアーサー王であっても敗退の要因になりかねず。
そしてそうでなくとも、まだ知り合って日が浅く、何より彼女はどこにでもいるような善良な少女だった。
そんな彼女に負担を掛ける、それはセイバーにとって忍びなかった。
「分かりました。ところでセイバーさん」
「なんだい、ハナコ」
納得、というよりも初めから分かっていたのか気にした様子のないハナコは次の会話へと移る。それは正しく、セイバーも予想していなかったものだった。 - 167特殊イベントじゃんね☆24/07/19(金) 17:35:16
「これまで聖杯戦争で勝利したのは『何回』ですか?」
「……答えるのは構わないがその質問の意図は───僕達が『贄』だと気づいたという事かな?」
魔術師ではない。魔術という常識とは異なる体系化された技術によって作られた聖杯戦争というシステム。
その一端、否、本質にハナコは気づいていた。
だからこその問い。
『聖杯が願いを叶える為の燃料がナニカを知っているのか?』という問いにセイバーは贄という答えと質問で応えた。
その応えに、ハナコは理解を示し。だからこそ再度問う。何故?と。
「……はい。セイバーさんは全て承知の上で?」
「……僕は少し特殊でね。願いがあって聖杯戦争に呼ばれるのではなく、事情がある場所に『呼ばれる』んだ」
「……っ。それは、つまり……」
セイバーがいつかヒフミにも語った特殊な事情。その中身こそ伝えられなかったそれを。
セイバーは触りにだけと言うように、短く伝えた。
「先に中長期目標と言ったけれど、そうだね。僕の最終的な聖杯戦争での目標を話そう」
「僕の目標はね、この聖杯戦争が発生した原因の究明、そしてその原因の破壊なんだ」 - 168特殊イベントじゃんね☆24/07/19(金) 17:35:52
- 169お知らせじゃんね☆24/07/19(金) 17:38:12
- 170本編じゃんね☆24/07/19(金) 17:39:42
【4日目午後・探索イベント(1回目)】
【百鬼夜行自治区・百夜堂】
「ご注文がお決まりになられましたら、ベルでお呼びくださいっ」
巨大樹「神木」の麓、堀の役割を持つ運河が縦横に走り、その風光明媚な景観から観光地としても名高い「百鬼夜行自治区」。その外郭にある商店街の一画。
「まだ相手は来ていないか」
そこにあるキヴォトス内でも有数の人気喫茶店「百夜堂」が、今回アリスちゃん───「天童アリス」ちゃんと彼女が所属する「ゲーム開発部」が、会って話すのに指定した場所でした。
「少し遅れるかもって連絡があったじゃない」
来店後に通された、他から離れた場所にある座敷からぐるりと店内を見渡す。
老舗、と伺っていた店舗は思いの外、和モダンな内装で。ただ、分厚く年季の入った一枚板のカウンターテーブルや洒落た椅子に貼られた革の上質さ、そして店員の方の華がありながらその瀟酒な雰囲気を決して崩さぬよう計算し尽くされた接客。
まだ味こそ確かめていませんが、百夜堂が人気店としてトリニティでも話を聞こえてくる理由を察してしまう。
「あはは……どうしてもミレニアムからだと時間もかかりますし、特に百鬼夜行は観光名所なだけあって電車で来るにしても混み合いますから」
彼女から数分前にあった連絡、その切り際に聞こえてきた、「うわーん!乗客の人が多すぎます!このままではアリス、約束の時間に遅刻してしまいます!」「負けちゃダメだよ!アリス!ほら手を繋いでっ!」「はいっ!アリス、モモイと手を繋ぎます!』……と友達と必死に改札を抜けようとする声やモモトークに残っている「アリスは道案内を間違えました」等からまだあと10分弱は来れないことは予測できた。 - 171本編じゃんね☆24/07/19(金) 17:44:06
『そういう事だし、少しゆっくりするのはどうかな?僕らが今できる事は待つ事だけなのだから、力は温存しよう。……勿論、心もね』
僅かな緊張を見抜いてか、昨日と同じくスピーカー越しに話す体で霊体化したまま会話へ参加するセイバーさんの言葉に頷きを返しながら、少しだけ思案する。
「(不思議な気分です)」
もしかするとこれから来るのは聖杯戦争に参加しているマスターかもしれなくて、それはもしかすると「敵」なのかもしれません。
けれど、私の中にあるのはアリスちゃんと過ごして、一緒に「イタズラ☆ストレート」で活動した、友達として過ごした時間。だから、聖杯戦争のマスターとしてはあまり良くないかもしれないけど、心は前向きに、彼女達と会うのが純粋に楽しみなところがありました。
「それならお相手が来られるまで少し、今回お話する内容についてを改めて「おやおやぁ?」……あら?」
ハナコちゃんの話が、どこからともなく遮られた。
風鈴が鳴る。
蝉時雨が遠く聞こえる。
祭囃子が煩く迫る。
昼間だというのに、嫌に冷たい空気が肌に障る。
蝋燭の火がぽつりと、灯ったような気がした。 - 172本編じゃんね☆24/07/19(金) 17:56:50
- 173本編じゃんね☆24/07/19(金) 17:59:40
「これはこれはぁ、観光客の方々ですねぇ?」
小柄な少女がいつの間に座敷に座っていた。
瞬間、セイバーさんの気配が強くなる。いつでも出れる、4人の前へと躍り出ると無言のそれが示しているのを肌で感じる。けど目の前の少女は気が付かないのか、『気にしていないのか』。
「わざわざ、こぉんな遠くまで『トリニティ』から御足労頂いて、百鬼夜行の『住民』として嬉しく思いますよぉ」
にたり、にたり。笑みを浮かべて、目は割いたように弧を描いて。笑う、嗤う。
「見れば手前様方、お時間がある様子」
言葉だけは丁寧なそれだろう。だが、『空気』が違う。決して、この長閑な喫茶店で感じる物ではない。アズサも、コハルも、ハナコも、そしてヒフミも得体の知れないナニカを感じとる。
既にその姿勢は臨戦へと向かっていた。
「どうやら『手前様』方、御連れ様がまだ来られないで暇してると見ましたよぉ」
かんらからから。
鈴は嗤う。
ほらどうです?
合っているでしょう、当たっているでしょう。
知っているぞ。知っている知っている知っている知っている知っている。
私は。お前を。知っているぞ。
そんな言葉で脳が支配される。
「こう見えて手前も噺屋、物書きの端くれ」
「どぉです?ここは一つ、無聊を慰めるべく」
───手前と話でもしていくというのは如何か? - 1741じゃんね☆24/07/19(金) 18:08:59
恒例の安価のお時間じゃんね☆
モモイちゃん達とのお話の前にシュロちゃんとのお話タイムじゃんね☆
シュロちゃん、に聞きたい事を安価するじゃんね☆
とはいえいきなりだから選択肢を用意してるじゃんね☆
以下から1つ選んで欲しいじゃんね☆いつも通りの自由記入のもあるじゃんね☆
①なんのつもりで接触したのか?
②聖杯戦争の参加者か?
③自分たちの事をどこで知ったのか?
④何か一緒に食べませんか?
⑤聖杯戦争について何か知っているか?
⑥他のサーヴァント(1つまでクラス記入して下さい)について何か知っているか?
⑦助けて下さいペロロさまぁ〜(自由に記入)
安価先は>>185+dice1d2=2 (2) じゃんね☆
じゃんじゃん書いてくれたら嬉しいじゃんね☆
よろしくお願いします……じゃんね☆
- 175二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 18:13:56
①
- 176二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 18:18:14
①かな?
友好に答えてくれそうな相手な気はあんまりしないし、一応意図だけでも問うておきたい
あとはシュロへの質問じゃないけど、選択として手の辺りとか観察するとかも可能だったりします?令呪があるかどうか、もしくは、ありそうな位置を隠してるかどうかとかを観察とか - 177二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 18:21:02
一方的に聞いても答えてくれない可能性はあるしマスターもしくは聖杯戦争関係者ならこちらが知っているランサー陣営とアサシン陣営の情報提供する代わりに接触した意図と他のサーヴァントの情報提供をするという取引を要求するとか?
あっちにもメリットがあるなら答えてくれそうだし - 178二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 18:23:58
②
- 179二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 18:24:16
④
- 1801じゃんね☆24/07/19(金) 18:24:36
- 181二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 18:26:10
正直、アサシンのマスターの可能性もあるから現状だとあんまり情報は渡したくないかも?
- 182二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 18:31:52
これが百花繚乱編1章前なのか後なのか分からないからな
仮に前でシュロがマスターならクロカゲとサーヴァントを同時に暴れさせるぐらいはしそうだし
質問としては①の質問しながら令呪ないかチェックするかそれとも②かな? - 183二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 18:36:22
③
- 184二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 18:37:48
①、手元の令呪をこっそり確認
- 185二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 18:38:33
- 186二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 18:49:28
⑦怪談に(ハナコが)猥談をぶつける
- 187二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 18:56:53
- 1881じゃんね☆24/07/19(金) 19:02:19
- 1891じゃんね☆24/07/19(金) 19:34:59
- 190二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 19:45:38
無理せずお大事にじゃんね
- 191二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 20:54:16
お気をつけて
- 192二次元好きの匿名さん24/07/19(金) 21:33:04
シュロが接触しにきたのは驚いたな
何の思惑があるかは分からないけど何も理由なく接触してくるとは考えにくいし何かしらはありそう
聖杯戦争関係かそれ以外かはまだ分からないが
この会話で少しでもわかるといいけど
スレ主さんの体調が悪いなら無理せずお大事にしてください - 1931じゃんね☆24/07/19(金) 22:56:54
少し元気になったじゃんね☆
ご心配おかけしました……じゃんね☆
明日はどうなるやらだけど、様子見つつ明日こそ書くじゃんね☆
しばらく横になってだいぶ楽になりましたじゃんね☆
心配してくださってありがとうございます……じゃんね☆
熱中症というか水分不足みたいな感じじゃんね……色々飲んだり横になったりして、ちょっとスマホ見るのも辛くなくなったじゃんね☆
心配してくださってありがとうございます、気をつけます……じゃんね☆
マスターかどうかはさておきマスター候補になった子にはなるべく関わって情報入手の機会を……って感じじゃんね☆
シュロちゃんまだまだ原作で未出な情報山ほどあるだろうから出すタイミング悩んでたじゃんね☆
あと心配してくださってありがとうございます……今日の分はもう明日になりそうだけど書けそうだったらちょこっとだけ出すじゃんね……
- 194書けた分じゃんね☆24/07/19(金) 23:25:26
【4日目午後・探索イベント】
『1.なんのつもりで接触したのか?』
『2.自分たちの事をどこで知ったのか?』
「さてさぁて、手前様方と何を話しましょうか?」
にたり嗤う少女は下座に座り、胡座をかいていた。
細い肢体。幼なげな顔立ち。朧げな月を思わせる薄墨の髪、素鼠の羽織に消炭色の制服。
退廃的な雰囲気を纏った童女が、セイバーさんに察知される事もなく、其処にいた。
「『白洲アズサ』ちゃんは百鬼夜行は初めてでしょう?どうです『阿慈谷ヒフミ』ちゃん、この地の観光すぽっとについてなんてお話は?」
名前を知られている。ナツちゃんの時とは明確に違う。笑顔ではある。言葉とてこちらを気遣う姿勢を見せている。話のテーブルに着くという意図がはっきりした会話もしている。
けれど今目の前にいる彼女には明確な『敵意』があった。
「あはは……私達の事、『ご存知』なんですね?」
まずは牽制を。アズサちゃんは最初から会話を放棄して完全に警戒した体勢を取ってくれている。コハルちゃんは机の下でハナコちゃんの手を取って、そしてハナコちゃんは探るように見つめている。
「勿論ですよぉ!お噂はかねがね、あのトリニティ総合学園の中枢『ティーパーティー』とも縁深く、そしてシャーレの先生からの信任も厚い『補習授業部』の皆さん?」
「あはは……そんな大した事はしてないですから」
「ご謙遜をなさると!それはそれは素晴らしい。いじらしいっ。愛らしいっ!とはいえそんな手前様方にお会いできたのも奇縁に他なりませんねぇ。今日はどうして『こちらへ』?」
並び立て、捲し立て、思考の隙を伺わせない言葉の裏には潜むのは、加虐的な獣性。獲物を前に、一息で詰めればいい物を遊ぶように痛ぶる姿を連想させる。 - 195書けた分じゃんね☆24/07/19(金) 23:41:11
「トリニティは『臨時休校中』ですから、今日はみんなで観光がてら遠出をしに。この自治区の学生さんでしたら、もしよければおすすめの観光スポットを教えて頂けませんか?」
「おやおやぁ、学校は休みだから、他の人は働いているけど私は遊んでいいから、だぁいすきな『ナギサ様』は働いているだろうけど私には関係ないと?貴女が?そう仰ると?」
「っ……」
嫌になる程、的確な挑発。話題をすり替えられた事に、そして想像以上に、それこそ私の人間関係についても把握されている。その事実を突きつけてきた、相手は歪むほどに吊り上げた口角を隠そうともしない。だけど、話をすり替えて突くのなら、その先を潰すなり……こちらも話題をすり替えてしまえばいい。
「ナギサ様にもお土産を買わないといけませんね。百鬼夜行で買っていくならどんな物がいいでしょうか?そうそう、お名前を聞くのまだでした?教えて頂けませんか?」
話題に乗りつつ交わす形ですり替えていく。私がしたいのはあくまでこの状況と相手の思惑を理解して、相手が欲しがってる物や言葉を見つける事。突然現れたこの少女が、何をしたいのか、どんな用があるのか。
聖杯戦争に関わりがあるのか。
それを確かめて場を収めたいだけで議論や反論をここでするのも安い挑発で揺さぶられてもいけない。
「手前の名前ですかぁ?それは失礼をば」
こちらの反応を引き出せないからか少しだけ少女の顔が歪む。思ったより表情に出るタイプなのだろう。むしろ、交渉ごとを好むのとはまた別。純粋に傷を抉るのが、好きとか。そういう大人の方達と似たような空気を感じる。そしてその名乗り上げは
「シュロ。手前は箭吹シュロ。そう申します」
「以後のお見知りおきを───」
「ヒフミちゃん?」
底しれぬ顎門を思わせた。 - 196書けた分じゃんね☆24/07/19(金) 23:49:53
「さぁてさてさて。続きをしましょうかねぇ」
切り替えるよう囃し立てる彼女はぱんと柏手を一つ打つ。視線をほんの僅かにずらして確認する。
その小さな両手の甲に───令呪はない。
『(セイバーさん)』
「そうですね、折角ですしシュロちゃんに幾つかお聞きしてもいいですか?」
『(……『魔力』は感じられない。だが隠している『可能性』もナツの時と違って考えられるね)』
用心するように警告を受けて、なお一層気を引き締める。
「ほぉほぉ何を聞きたいのでヒフミちゃん?えぇどうぞどのようなお話でも問題なく『ぜぇんぶ』答えてあげますよ」
そしてナツちゃんの時と違う、つまり明確な敵意を持って話をしに来ているという状況。まだ、『マスターでない』、そう決めつけるには時期尚早だった。
「『今は何の理由で私達に?』」
「さぁてなんだったでしょうねぇ」
「『どこで私達の事をお知りに?』」
「はてさて誰からだったでしょうねぇ」
「シュロさんは、誰かとお会いしたいんですか?」
「待ち人来ずは慣れっこですよぉ」
「シュロさんは、誰かに頼まれてここに来たんですか?」
「いんやいんや朝からずぅぅっと一人か二人かはて誰かと喋ったことやら」
勘違い。だったかもしれない。今更気づく。先程、目の前の少女について分かった気になっていたではないか。交渉ごとを楽しめるタイプではなく表情に思考が出やすいと。なら今こちらの質問を風に柳と受け流して『気持ちよさそう』にしている彼女がどういうつもりかは容易に想像できる筈だった。
───彼女はそもそも交渉のテーブルに着く気がない。
暖簾に腕押しなんて物は比喩ではなく。一言喋れば急所を隠す為に躱わすとかではなくそもそも相手にもされていない。応じるつもりがまるで感じない。
それでいて敵意と、そして理解した「悪意」に終わりは見えない。潰すぞ、削るぞ、しゃぶり尽くすぞ。こちらの心を爪を立てて剥いでいく。弱みを見せろ、暴かせろと。丸まる小動物を引っ掻き噛みつき、その柔らかい腹を出すまで待ち続ける。
そもそも彼女と『話をしてはいけなかった』のだ。
少なくとも今、彼女は話し合いをしたいとかそういうのではなく言葉でこちらの感情を逆撫でする、それを楽しんでいるだけなのだから。 - 197書けた分じゃんね☆24/07/20(土) 00:04:00
それに直接話していて、その敵意に呑まれて、気がつくのが遅くなってしまっていた。
端から痛めつけるのを目的としているなら、私はどうするのが正解なのか───。
「あはっ」
汗が、ひたりと。
「汗、流しちゃいましたねぇ」
頬を伝ってしまっていた。
「だめですよぉヒフミちゃん。そんなんじゃあ」
嬲るように嘲笑う。彼女はただただ痛めつけたいだけなのだから。対話はそもそも私では成立しない。
「ほぉら笑って笑って」
にんまりと弧を描いて、囃し立てる。甲高く鈴が私の耳元で騒ぎ出す。かんらからから。こおろこおろ。心を掻き混ぜ、乱し、見つけた隙に爪を刺し込もうとする。
「気づきましたか?気づいちゃいましたか?」
『喋ってはいけない』『対話を試みてはいけない』。だって敵なのだから。敵かもしれないのだから。『マスター』かもしれないのだから。
「でも駄目ですよぉ。だって相手に心の裡がばれちまいますからねぇ」
敵の話は聞いてはいけない。敵の願いに『耳を傾けてはいけない』。聖杯戦争に『勝たなければいけない』。『勝つために』私は『敵を───
「疑って、騙して、蔑んでっ!貶して!!そうやって相手のことを裏まで読んでやるなら、汗を流しちゃあいけませんねぇ」
違う。それは違う。
分かっている。だけど、心の動揺がいつも以上に止まらない。動悸が激しい。息が浅い。視点を合わせられないままじっと下を向くしかない。 - 198書けた分じゃんね☆24/07/20(土) 00:05:03
「さぁさぁ笑って取り繕ってトリニティ生らしき穢い物には蓋をして笑わなきゃ!アリウスにしたみたいに、エデン条約の一件を揉み消したようにっ!無様に聖園ミカを退学させなかったよぉにっ!それが手前様方のお家芸じゃないですかっ!」
お前が悪い。お前がいけない。お前は穢い。お前は醜い。
「トリニティ生は弱みを見せてはいけない。間違った事をしてはいけない。敵は全て無かったことにしなくてはいけない。冷や汗なんてかかずに路傍の塵は微笑み一つでゴミ箱に送らなくてはいけない」
突き立てられ、責められる言葉の刃が無策なまま抵抗を試みんとする理性を剥がして喰らい付いては離れない。
「だからほら」
そう言って、彼女は───
「嗤えよ」
「うふふ♡そういう事なら私とお話しませんか?
───箭吹シュロさん」 - 1991じゃんね☆24/07/20(土) 00:10:57
- 200二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 00:28:02
シュロガキノリノリでかわいいねぇ
泣かせたい - 201二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 09:18:38
おつです
保守 - 202コメ返しとお知らせじゃんね☆24/07/20(土) 12:36:30
- 2031じゃんね☆24/07/20(土) 18:27:38
- 2041じゃんね☆24/07/20(土) 18:28:24
- 205本編じゃんね☆24/07/20(土) 18:33:26
『3. 怪談に(ハナコが)猥談をぶつける』
破顔し、そう会話を遮ったのはハナコちゃんでした。箭吹シュロさんの声が、露骨なぐらいワントーン下がった。
「手前さんと話す事なんかちぃっとも無いんですがねぇ───『浦和ハナコ』ちゃん」
目が据わる。声には隠そうともしない苛つきが載っている。敵意でも悪意でもなくただ不快だと、お前が心底嫌いだと。言葉にせずとも如実にそれは態度に出ていた。
「まぁそんな事を仰らずに。折角、他校の方とこうしてお話しできる機会ですから」
それを物ともせず変わらぬ調子でハナコちゃんは言葉を続ける。それは箭吹さんのように話を流してしまうようでいて、とにかく要求のみを押し付けていくというまた違うスタイル。
「手前さんにその機会とやらを恵んでやるつもりはびた一文用意しちゃぁないって言ってんの───分かんないですかねぇ?ああ手前さんが分からないわけないかぁ。賢い賢いハナコちゃんですもんねぇ」
「そんな事は仰らないで下さい。わざわざ私達と『遊び』に来てくれたんですから」
けれどそんな物に引っ掛かりも押されもしない少女は、会話の主導権を握ろうと、私の代わりに『目的』を達成しようとしてくれているハナコちゃんへ一瞥も伴わずに吐き捨てた。
「……あぁ『そういう』。ほとほと、つまらない女ですねぇ、手前ぇは」
つまらない。そう言い切られた事に思わず腰が浮きそうになってしまった。けれどそれは目線で制される。任せろと、そうハナコちゃんの目が伝えてくれた。その想いは、確かな形となって徐々にハナコちゃんの語りへ滲み出す。
「はて、何の事やら?それはそうともっとシュロさんに楽しんで頂けるように私も精⬛︎⬛︎精意、お話しませんと」
「はんっ手前ぇみたいな底の浅い『嘘吐き』女が何を言ったって探れる腹も隙もありゃし……あのぉ何か今変な事言いませんでした?」
「何のことでしょう♡そんな事よりお話、付き合ってくれませんか?色々教えてほしい事があるんですよ」
「都合が悪けりゃしらばっくれると、あぁはいはい流石はあの『浦和ハナコ』ちゃんですねぇ。聞いてますよぉ。みぃんな大好き、その恵まれちまった才能に擦り寄る人間がこぞって持て囃してくれる手前様の話をよぉくよぉく、ね?」
気づいてないのか、気づかない振りなのか。
疑問を口にしても聞き間違いかとでも言いたげに彼女は首を振った。 - 206本編じゃんね☆24/07/20(土) 18:37:28
「ありがとうございます、シュロさん♡ぜひ手取り足取り腰取り♡色々教えて下さいね♡」
「……仕方なぁいですねぇ。これ以上『客席側』でだらだら喋られちゃあ『迷惑』なんで付き合ってあげますよハナコちゃん。よく考えてみれば、その心の疵を暴いてオトモダチの前で晒しあげてやるのもまた一きょ「でも、」……ちっ」
遮られる。今更だけどこの人はみんなでおしゃべりを楽しみたいのではなく、とにかく自分一人で言いたい事を喋って気持ちよくなる劇場型の話術を好んでいるんだなぁと呑気に分析してしまう。
「私なんかの話に突き合ってくださるなんて♡『ヒフミちゃん』じゃなくてもよくて安心しました♡それじゃあたくさんお店の人達の目が醒めるような喘ぎ声をあげていきましょうね♡」
彼女はその言葉に気色悪いと呟き、むくれるように頬杖をついてそっぽを向く。お前と喋る気はないんだと態度で示してくるのを無視して、ハナコちゃんの努めて和やかな声が語り始めた。
「どうでしょう?今日こちらに来た理由は?」
「百鬼夜行が手前の地元ですからねぇ」
「どうでしょう?今日こちらに来て私達とお話してくれる理由は?」
「はいぃ?似たような話を繰り返す算段ですかぁ?その中身と同じで幼稚ですねぇ」
「どうでしょう?今日はこちらに態々出向いてまで話す『必要』がありましたか?」
「出が出だけに腹の探り合いがお好きですねぇ。流石はトリニティの才媛様、よっ!気品に溢れたトリニティ生の鑑!えらいえらい、トリニティらしく羽もそうなら上辺を繕うのもお上手ですよぉ」
「どうでしょう?今日は私達を襲いに来たんですか?」
「いひひひっ!!指摘されたら今度は直球勝負ぅ?なぁんて不様でなぁんて不出来ぃ!その必死になって弱い自分を見せまいと自分自身とお友達を誤魔化そうとする!あははっ!そうですよねぇ手前様は勇気もなけ「どうでしょう?」……あん?」
そして察してしまった。この後続く言葉を。何を話しているのかさっぱり分かってないけどハナコちゃんが喋ってるなら大丈夫かとお冷を飲み始めたアズサちゃんの耳を、私はそっと塞いだ。
「今日は私達を性的な意味で手篭めにする為に襲いに来られたんですか?♡」
「やっぱりそうなのね!?!?この変態!!!」
「───は?」
Recommend by BGM 〈Unwelcome School〉 - 207本編じゃんね☆24/07/20(土) 18:42:21
「もしかしてこの後は私達と4⬛︎をされるつもりなんですね?そうなんですね、うふふっこれは愉しみです♡これから一人ひとり服を剥いで、その胸の頂点の⬛︎⬛︎をシュロさんの小さな指でこねくり回しながら弄り倒して喘ぐ私を皆に見せつけて、興奮したコハルちゃんが一人⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎を弄り始めるのをアズサちゃんも興味津々で観察しながら真似をして⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎に指を⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎でぐちょにぐちょに⬛︎⬛︎を立てながら⬛︎⬛︎を滴らせる⬛︎⬛︎プレイを始めちゃうんですね♡」
「えっち!!!!駄目!!!!死刑!!!!」
アズサちゃんの耳は思ったよりも小さかった。今まで何度かお隣で寝た時にも思ったが、こうして掌で覆ってみると改めてその小ささに驚く。つい、興味が湧いてしまう。
「は?」
「えっ!?なんですって!?『でけぇ⬛︎ぶら下げやがりましたねぇ』『今日から手前はさくらんぼ農家さんに転職ですよぉ、⬛︎⬛︎盛りならぬ⬛︎⬛︎のフルーツ盛り合わせ⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎バトルで百花⬛︎乱すら降し、百鬼⬛︎交の頂点を目指すんです』『そうです、手始めに……まずはこの桜色に色づいた手前さんの⬛︎⬛︎でねぇ!!げーす下衆げすげすげす!!』……と今仰られましたか?!?」
「変態!変態!!変態!!!最初からそうやって私達に手を出すつもりで近づいたんだ!何も知らないヒフミが最初の狙いってわけね!!ヒフミは誰にでも優しくてお話してくれる子だから!あっ!だから同意もなしに言葉巧みにいきなり言葉責めしたのね!!誰から堕とせばいいかも調査済みってわけ!?このクズっ!!!」
くすぐったそうにするアズサちゃんの顔がもっと見たくて正面を向かせる。目と、目が交わされた。紅潮した頬は残暑のせいだけじゃないだろう。もごもごと何かを言おうとしてそれをやめるを繰り返す彼女へ微笑んでから、掌を離して指先でその感触を確かめる。耳たぶは、僅かにひんやりとした。 - 208本編じゃんね☆24/07/20(土) 18:44:08
「は?いやいやいや!?手前さんなに言ってくれてやがるんです!?というかそこのちび助は一体何を!?そもそも手前はそんな事ぉ一言もっ!?」
「『ハメ⬛︎⬛︎?びんびんびん!!手前さんナニおっ⬛︎ててくれてやがるんです!?ところ⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎してるそこのち⬛︎び助もナニをしご⬛︎てるんですぅ?そんな手前様には一コキ一コキ丁寧にお仕置きですねぇ……げーす下衆下衆げすげす』ですって!?!?」
「ふたな(シャーレより検閲済み)コキですって!?このドスケベ!!そうやってその薄いから(パテル分派より検閲済み)で誘惑しようたって……はっ!まさか今も見られて喜んでるのね!?この露出狂!!なんでこの暑い中上着着てるかと思ったら、その羽織は夜な夜な百鬼夜行の子達に『ほぉら手前さん方ぁ?手前の(正義実現委員会より検閲済み)をご覧あれぇ』とかする為なんでしょっ!!」
肌を通して私の熱は彼女へ、彼女の少し低い体温に温もりが染み込んでいく。その事実とこの場の雰囲気でなぜかいけない事をしているような気分になる。色硝子越しに射し込むノスタルジックな光が彼女の無垢な羞恥を照らしている。 - 209本編じゃんね☆24/07/20(土) 18:45:48
「お、鸚鵡返しですかぁ?そ、そうやって手前と同じようにおちょくれば良いなんて浅い考えで……
「『お、チ⬛︎⬛︎⬛︎返しですか!?そういうの手前も大好きです!!手前様は黙って同じように手前の⬛︎浅⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎をほじくれば良いんです!!!げーす下衆下衆下衆げす』」ぬぁぁああああ!!!!」
「屈服!?アスタリスク!?ぶっかけ!?エッチ!駄目!!執行猶予なし!!!判決!!死刑ぇぇっ!!」
形の良さはきっと言うまでもありません。白玉のように柔らか『(ヒフミ、ヒフミ……一体どうなってるんだいこれは……?一体何なんだい?僕はどうしたらいいんだい!?)』すみませんセイバーさん今いいところなので。
「なんなんですか!?手前ぇらはよぉ!?!?人が気持ちよくヒフミちゃんで弄んでりゃ邪魔した挙句っ訳のわからない世迷言並べてぇよぉっっ!!」
お返しだと、おずおずと腕を伸ばしたアズサちゃんは私の耳を求めて髪を掻き分ける。それぞれの手が向かい合っているから、互いの顔の横にある。まるでそれは映画のワンシーンのようで。
そうそれはあの『ペロロジラvsニコラ』のラストシーンのようで。
「まぁ!ヒフミちゃんを『使って』一人寂しく慰めて!?まさか噺屋というのは……下の口で!?」
「言ってなあぁぁああいっっ!!!」
「死刑ぇぇぇぇええええっっ!!!」 - 210本編じゃんね☆24/07/20(土) 18:47:52
あ、話。
ひと段落したみたいですね。
そう気づいて私はアズサちゃんの耳から手を離しました。……何故かアズサちゃんが残念そうにしていましたが、きっとアズサちゃんもこの前みんなで一緒に見た『ペロロジラvsニコラ』のラストシーンを思い出していたからでしょう。私も思い出す度にあのシーンの余韻に浸ってしまいますから……。
肩で息をしながら、ハナコちゃんの机の前にあるお冷をふんだくり、一気に飲み干してから。
『シュロちゃん』は疲れたように声を絞り出しました。
「もういいです……そもそも『役者』でもない手前さんと話す事なんかなんて手前にはなぁんにもないんです」
「まぁまぁ♡『共演者』以外とは話すつもりはないと?あぁそれとも
───壇上の『演者』を観覧しに来ただけとか?」
だらりと、今にも机につっぷして不貞寝でもしそうだった彼女の雰囲気が変わった。
「……そこまで話したつもり、ないんですけどねぇ」
「こちらで何と言ったでしょうが?あぁそうそう、語るに落ちるというやつでは?」
「阿呆ですか、手前は……分かってる相手が仕掛けた鎌掛けなんぞ乗ろうが乗らまいが今更でしょぅに」
怠そうに喋りつつもいつの間にかその口元は皮肉気に歪んでいる。
「まったくです。……では『聖杯戦争への参加者ではない』という言質も頂いたところで最初の質問に戻っても?」
「えぇえぇ、よぉございますよ。まぁ、その前にぃ?手前が『マスターじゃない』と思った理由を御教授願えますぅ?……その出来次第で答えてあげましょまうかねぇ」 - 211本編じゃんね☆24/07/20(土) 18:58:48
「まず初めから、随分とヒフミちゃんへの関心が強かった」
ぴんと小指を立てながら、それを見たシュロちゃんがすごい顔をしています、ハナコちゃんは説明を始めました。
「それこそ、最初は接触してきたマスターかとも思いましたけど……それにしては情報が随分と『古い』」
「エデン条約、ティーパーティーの失脚、公会議から始まったアリウス分校との確執……確かについ最近の出来事ですしヒフミさん含めて私達もそれなり以上にこの件には関わりましたが……」
「少しエデン条約絡みに『偏り』すぎです」
言われてみれば、シュロちゃんが喋った内容はどれもセイバーさんを召喚するより前の話ばかり。もし聖杯戦争のマスターである私を脅して優位に話を進めたいなら……
「私が貴女なら、まずヒフミちゃんが『聖杯戦争のマスター』になってからの情報。つまりここ数日間の動きについての言及する形で揺さぶります」
その動きを監視している、全て把握している。
またはその監視した情報に誤りがないかを確認する為に、小出しにしつつその言葉で攻める……というのが王道かもしれない。
過去の話、それも私と関わりはあるとはいえエデン条約にまつわる一連の騒動だけに、彼女が語る情報は偏りすぎていた。
「そしてそれはシュロさん。貴女がヒフミちゃんへ関心を持って情報を集めていたのは聖杯戦争以前、もっと言えば聖杯戦争とは別に……貴女が潜在的な脅威に対して情報を集めていたから」
違いますかと軽く告げる言葉への返答は先を促すかのような沈黙。
「貴女は恐らく何らかの事情でヒフミちゃんに関する二種類の情報を知っている。それを何故知っているかまでは分かりませんが……その内容は分かります。一つは『エデン条約』で起こった各事件の経緯とそれに関わった人物。もう一つは聖杯戦争のマスターにヒフミちゃんが選ばれた事」
両手の小指を、何故か立てて二つの情報を指し示すのに、何も言わないというか言えないのか目を逸らしているシュロちゃん。 - 212本編じゃんね☆24/07/20(土) 19:05:14
「それから、客席側で騒がれるのが嫌な噺屋はいるでしょうが反応がないのはそれはそれでお嫌では?そもそもヒフミちゃんだけが『役者』だというなら脚本家であろと舞台の上に貴女の席はありません」
「あるのは舞台袖か、はたまた客席だけ。そして私に言ったの客席で騒がれては迷惑だという……まるで隣に座った観客へ注意するような会話」
どちらにせよ貴女が座っているのは客席であって、舞台に───マスターとして壇上に上がっているようには見えない。そう言いながらさりげなくコハルちゃんのお冷をすするハナコちゃん。コハルちゃんは話に聞き入っていて気づきませんが、明らかにシュロちゃんがげんなりした顔をしています。
「あとはまあ、猥談をしてみても妙にヒフミちゃんへの執着がありましたから。───まるで見世物を愉しんでおられるみたいでしたよ、ほんとうに」
そう、言って答案用紙が返ってくる前のような面持ちでハナコちゃんは待った。
「ほんとまぁペラペラと。どうですハナコちゃん?いっそこのまま講談師にでも転向なさるってぇのは?」
「うふふっ。私は今で十二分に満足してますので」
「……あぁそうですかぁ。ほんと、そういうのは言えちまうんですねぇ。───気色悪いったらありゃしない」
「お褒め預かり光栄です♡」
「まぁ合ってますよ。手前は聖杯戦争とはなぁんにも関係ない。大体誰かが始めちまった祭に知った顔で乗っかるだけなんて……風流じゃないですからねぇ」
「やるなら初めから自分の手でやってこそ、他人の祭で袴取るほど手前から言わせてもらえば風情に欠ける」
「今日はたまたま見知った阿慈谷ヒフミちゃんを見つけたから構いに来ただけ。」
「おっしゃる通ぉり、知ってたのも手前のいる部活で例の一件について調べててたまたま名前が目について覚えてたから」
「まぁバレちまいましたからねぇ。花丸回答に今の話じゃ駄賃も足りないでしょぉ」
「そうさなぁ……一つ」
「手前様達が喉から手が出るほど欲しいもの、教えてあげましょうか」
「ただし、一つ。そのほんの一欠片だけ……ですけどねぇ……イヒヒッ」
【安価>>223】
【以下の4つの選択肢から1つ選んで下さい】
①この聖杯戦争の成り立ち、②他のマスターの情報について、③この聖杯戦争の勝利条件について、④その他個別に聞きたい事(自由に記入)
- 2131じゃんね☆24/07/20(土) 19:08:29
- 214二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 19:11:02
①が気になるかな
- 215二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 19:15:09
シュロはマスターではなかったか
となるとアサシンのマスターは誰なんだろうな
かなり絞られてきそうだが
マスター情報は欲しいけどな
アサシン陣営だけに絞って聞くとか?
アサシンのマスターがどこにいるかが分かれば大分行動指針が決められやすいし
②で聞いた場合どこにマスターがいるかは分かってもそれがどの陣営か分からないから - 216二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 19:21:06
①と③が気になる
後他に挙げるとしたら聖杯がどこにあるかを聞くとか?
最終的にどこかしらに聖杯は出るはずだからその場所が分かれば有利になるけど
ただシュロが知らない可能性もあるし - 217二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 20:20:10
うーん3かなぁ
- 218二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 20:20:33
①はなかなか得れるチャンスなさそうな情報だろうし①が良さそうかな?
- 219二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 20:28:03
成り立ちが分かれば黒幕の予想を立てられたり、セイバーが呼ばれた原因の予想が出来たりしそうなんだよな
特にセイバーが呼ばれた原因が本当に何か厄ネタだったら、それを知らせることで善玉寄りの陣営とは協力関係を結ぶ交渉材料になるだろうし
ふんわりとした情報でも情報に関連する現地で調べるなり古書館でウイに協力仰ぐなりすれば何か詳しく分かる可能生もありそうだし - 220二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 20:28:10
①
- 221二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 20:28:27
③
- 222二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 20:28:56
②
- 223二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 20:28:56
①で
- 224本編じゃんね☆24/07/20(土) 20:47:13
『①この聖杯戦争の成り立ち』
この聖杯戦争の成り立ちぃ?
それはそれは……そうですねぇ。
この聖杯戦争が起こった『原因』はとある実験によって。
彼らは『聖杯』という神秘について研究していた。
その結果、サーヴァントという存在に辿り着いてしまった。
その後はまぁ、御本人曰く紛れもない『事故』らしいですよぉ。
その日、たまたま事故が起きて……聖杯戦争は始まった。
ただそれだけ、ハナコちゃんは分かりやすい黒幕なぁんて物を期待なさってましたか?
ざぁんねん。
この聖杯戦争に『黒幕』は存在しない。
『今ある』のはただただ偶然が積み重なって起きた不幸な事故だけ。
誰がそれを始めたのか?
そりゃあ言えませんねぇ……手前はなんでもかんでも話をして事をアレと事を構えたいわけじゃありません。
あとはそう、本当にこの話が気になるなら『監督役』にでも聞いてみたら良いんじゃないですかねぇ……イヒヒッ。
まぁでもそれを知ったからと言ってできる事はありませんよぉ。
手前は病になりました余命は半年ですでもなぁんにも治療できません……なんて聞いたところでやる事は死を待つだけでしょう?
嗚呼でも一つだけ。
夜道を歩く時は───『怪物』に、ご注意を。
それだけ言って、私達が瞬きした時には。
もう、シュロちゃんの姿はどこにもありませんでした。 - 2251じゃんね☆24/07/20(土) 20:49:54
- 226二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 21:19:40
友好度、ヒフミもモモイも自分たちの青春を大事にする子だし、なんか波長が合った可能生
- 227本編じゃんね☆24/07/20(土) 21:53:13
- 228本編じゃんね☆24/07/20(土) 22:05:26
「ヒフミにアズサにハナコにコハルね!うんうん、よろしくっ!こう見えて私すっごいインドア派だから全然友達も知り合いも少なくてさぁっトリニティの子達とこんな風におしゃれなカフェで話すとかすごい楽しみだったんだぁっ!!」
モモイちゃん。そう名乗った目の前の女の子は本当にこれがインドアなのかなぁと思わせるぐらい明るい様子の子でした。トリニティではあまり見かけないミレニアム製の猫耳型ガジェットを頭に乗せ、その髪色はお日様のように鮮やか。注文した抹茶パフェを頬張りながら喋りつつ、桃色の瞳には隠しきれない喜色が浮かんでいる。
「モモイ!このかき氷、とっても美味しいですっ!アリスはとっても気に入りましたっ!ぜひ持って帰ってミドリ達のお土産にしましょう!」
「いやいやアリスぅ……かき氷は溶けちゃうよ」
そう言ってわいわいと隣座る黒髪の少女、一時期アイドル活動を共にしたアリスちゃんとの会話を楽しむどこにでもいるような小柄な少女。
ただ一つ。
その手に輝いている『二重円に四つ並んだ雫状の四角形』───マスターの証である令呪以外は。
「あはは……それならゼリーとかはどうですか?ちょっとかき氷とはかなり違いますけど、同じように冷やして食べたり、百夜堂のは凍らせてシャーベットにしても美味しいって」
「聞きましたかっ!モモイ!アリスはお土産にシャーベットを選択します!!」
「アリス、ゼリーね、ゼリー」
和やかな、さっきまでシュロちゃんとしてた会話とはまるで違う雰囲気に包まれた座敷。
でも時折、モモイちゃんの視線がちらりと一点を。
私の右手の甲に巻かれた包帯を気にしていることは感じ取れた。
「ヒフミのとこの講義は今日休み?」
「えと……トリニティは臨時休校中なんです」
「へ〜最近物騒だもんねぇ」
抹茶クリームをぱくつきつつ、時折餌付けかまるで姉のように隣にいるアリスに美味しいから食べなよと自分のパフェをシェアするその姿は、聖杯戦争の関係者だと思われるのにどこにでもいそうな空気で。アサシンさん、ランサーさん、黒服さん。これまで関わりのあった聖杯戦争に関与している人達を前にした時の緊張は今回ばかりは感じなくて。
この子とは『戦いたくない』と感じてしまう。 - 229二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 22:08:34
好感度ダイス良くも悪くも事故ってて笑っちゃう
- 230本編じゃんね☆24/07/20(土) 22:29:17
「そうだっモモイちゃん達はゲーム開発部なんですよね?よかったらみなさんが普段どんなゲーム作ってるとか聞いてもいいですか?」
一応以前アリスちゃんから聞いてみたら、「ゲーム開発部のみんなが作ったゲームは神ゲーなんです!」と嬉しそうに答えてくれたのを思い出して聞いてみる。ただ、返ってきた反応は……
「……聞いてくれるの?ヒフミ」
「も、モモイ……」
「止めないでアリス───私は言うよ」
あまりにも重々しい。
顔に影がかかり、思わず心配して無理しないでもと声を掛けようとして、
「もぉほっっっっっんと大変なんだよー!!!」
悲痛なクリエイターの嘆きが返ってきた。
「それでさ!聞いてヒフミ!!ひどいんだよユウカったら私達がちゃんと良い姿勢で作業したいから椅子を新調したいって追加予算申請だしたら即却下!!あんなんじゃいつまで経ってもゲーム作れないよぉー」
「あはは……ちなみにそれどこの椅子だったんですか?」
「あーどこだっけ?ミレニアムの企業が作ってて……そうそう「Alien Thronos」ってやつ!」
よかった、聞いた事はありませんけど流石に「ヨハンナチャールズ」みたいなちょっと高めのブランドの椅子とかだと予算書だされたユウカちゃんも困ったでしょうから。そう、ちょっとだけ安心していると横からハナコちゃんが補足してくれた。
「モモイちゃん?そんな高い椅子急に頼んだらびっくりされてしまいますよ」
「ハナコ?アリスはモモイ達がお願いしていた椅子の値段は興味がなくてよく知りませんでした。あれは一体幾らぐらいするんですか?」
「そうですね───ミレニアム製の市販されているゲーミングチェアの中で一番高いとだけ」
思わず天井を仰いで、遠くミレニアムにいるユウカちゃんへ黙祷を捧げる。
頑張ってユウカちゃん。私は何にも手伝えませんけど応援してますからね! - 231二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 22:30:10
- 232本編じゃんね☆24/07/20(土) 23:10:07
「はいっアリスは理解しました!あの予算は通らないと!」
「なんでよー!!やはりあの算術太もも大魔王のせいかっ!」
少しダボつかせた袖を振り上げて、私よりずっと細い腕を覗かせながらモモイちゃんは嘆きの声を上げていた。
「(ユウカちゃん───頑張ってください……)」
ミレニアムサイエンススクールの会計担当であり自治区の財政を支える友人が以前話していたゲーム開発部の子達が予想以上に自由奔放だという事実に、今度どこかのカフェに誘ってそれとなく愚痴を聞いてあげようと、私は固く心に誓いました。
彼女達が来てから、時計の長針が1周と少し。
その間にもゲーム開発部と先生が出会ってからの話、ミレニアムプライスという特別な品評会で見事入賞した事、この前はメイド服を着て怪盗相手に大立ち回りした事。そんな話を楽しんでいた。
モモイちゃんもアリスちゃんも邪気のない子達で、自分達の思い出を宝物のように自慢して、そして大切に話してくれた。だから、
『(ヒフミ。どうするんだい?)』
セイバーさんの問いかけ、私に選択を求める物だった。このままの時間が過ぎてしまえば、私達は新しい友達として仲良くなったまま、今日はお別れして、またモモトークでお喋りして今度は別の場所に遊びに行って。そんな風に普通に過ごせる。
それは分かる。だけど、もし聖杯戦争について、その左手の甲にある令呪について触れれば。私達は友達であっても、マスターという関係として話をしなくてはいけない。それがすごくなんだか───
「(私はどうしたらいいんでしょう、ペロロ様……)」
【安価>>243】
【以下の4つの選択肢から1つ選んで下さい】
①自分からモモイの令呪について話を切り出す
②自分がマスターであると明かす
③聖杯戦争についてこの後も触れない事を選択する
④その他、自由に記入
- 2331じゃんね☆24/07/20(土) 23:11:19
というわけで今夜(多分)最後の安価になるじゃんね☆
√選択……とかではないから自由に選んでほしいじゃんね☆
一応選択肢によって選んだ時にこの時点でのモモイとの関係性が変わってくるじゃんね☆
ただ敵対はないし後からまた変えれたりするから安心じゃんね☆
みんながどうしたいかを選んでほしいじゃんね☆
流石vol.2とvol.3の主人公グループ同士じゃんね☆
というかどっちの子達もいい子すぎるじゃんね☆
出目がいい時と悪い時が極端じゃんね……
魔力量ことマスター適正の時のダイスなんか悲惨だったじゃんね☆
お互い特別な組織に所属しているわけでもない、ただ友達の為に走った普通の子……って感じじゃんね☆
二人ともなんとなくシンパシー感じてる……みたいの書いていけたらいいなぁって書いてるじゃんね☆
がんばるじゃんね☆
- 234二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 23:20:36
③選んだ場合は聖杯戦争関連の話はしないままこの場は終わることになるだろうな
①と②を選んだ場合は聖杯戦争についての話し合いを始めることになるんだろうけど
アサシンを警戒してほしいことは知らせたいし①か②かな? - 235二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 23:23:31
②
関係性とかのリスクはあるけどアサシン関連は教えておきたいしかといって向こうがマスターか聞くのも警戒心?生み出しそうだしこれが安牌かな? - 236二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 23:43:36
②でいい感じはする
ここまで好感度高い相手なら悪いようにはならないだろうし
③選ぶならしばらく他陣営と同盟結べる機会はなさそうだしな
他陣営の居場所はまだ分かってないし、分かったとしても組める相手とは限らないから - 237二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 23:49:14
②かな
モモイ側が自分たちの知りたかった情報を持ってるかもしれないし
こんだけ仲良ければ戦うことになることはないと思いたいし - 238二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 23:55:36
ここで少しでも情報が欲しいところではあるし
モモイたちに警戒を促したいから②が一番いい気はする
同盟とか組めれば戦力的にも有利だし - 239二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 23:55:41
1
- 240二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 23:56:04
❷
- 241二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 23:56:32
3
- 242二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 23:56:51
一番
- 243二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 23:57:04
- 244二次元好きの匿名さん24/07/20(土) 23:57:09
2
- 2451じゃんね☆24/07/21(日) 00:07:13
- 246二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 09:02:20
今日も猛暑だから気をつけてほしいじゃんね
- 2471じゃんね☆24/07/21(日) 12:08:32
- 248二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 13:55:28
ワクワクのドッキドッキだよね〜
- 249二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 18:19:11
どうなるんや
- 250本編じゃんね☆24/07/21(日) 18:42:27
『2.自分がマスターであると明かす』
セイバーさんからサーヴァントの気配は少なくとも店内には感じられない。
そんな風に言われる。
だから、『辛い』なら無理をしなくても良い、と。
楽しい時間です。
普通のどこにでもある、いつもの日常です。
モモイちゃんと話すのは、すごく楽でした。
余計なことなんか考えないで、補習授業部のみんなでお話してる時みたいで。
セイバーさんとお買い物したりした時みたいで。
「でさー。今私のシナリオ待ちなんだけど全然書き上がらなくて一昨日から部室に泊まり込みでさぁ」
「はい!アリス達は今合宿クエストの真っ最中です!しかも!今日は序盤の修正作業でデスマーチ中のミドリ達からお土産入手のお使いクエストも依頼されてます!」
他愛もなければ裏もなんにもない。
普通の時間で、普通の会話で、普通の女の子。
モモイちゃんはそんな女の子だった。
「こっちから誘ったけど……モモイ達、今日来て大丈夫だったの……?」
マスターの資格である左手の令呪は見えているけれど、別に腹の探り合いなんてせず、今までみたいに互いの言動を注意深く注視しあって、隙を晒さないように必死になるなんて事もない。
今だって彼女は口の端に生クリームをつけていて。大きな身振り手振りでこれまでの事や、これからの事を話していて。
「たはーっ!コハルは良いとこ気づくね!さっすが自称エリートじゃん!……ただいま言い訳ぼしゅーちゅーですお知恵を拝借、こはるさまぁ……」
このままでいいんじゃないかと、ついそう思う。
私の魔力はそれなりに多いらしいけど、モモイちゃんからは何も聞いてこないし、キヴォトスでは銃撃戦に巻き込まれて湿布や包帯巻くことなんて日常茶飯事。令呪のある私の右手の甲が包帯で隠れているのはきっと気にされていない。 - 251本編じゃんね☆24/07/21(日) 19:25:33
「全然ダメじゃない!!!……あと自称じゃないから!!エリートなの!!正義実現委員会の!!」
この後、きっとこのまま解散してしまって。
私達はトリニティへ。彼女達はミレニアムへ。
それぞれがそれぞれの場所に帰ってから、交換した連絡先を通してまた夜遅くまでお喋りして。
ゲーム開発の愚痴や進捗を聞いたり、トリニティの美味しいカフェを紹介したりして。なんならナツちゃんが昨日教えてくれたお店にみんなで買いに行く予定を立てたり。
それでいつの間にか寝落ちしてしまって、また朝が来る。
そんな風に今日は何事もないまま終えてしまう事を選択してもいいのかもしれません。
「アリスは自分の分を終わらせてから来ましたがモモイは帰ったらお説教の予定です!モモイのモモトークに大量の不在着信がある事を勇者は見逃しませんでした!」
モモトークだって交換したからわざわざ今日、色々話を聞いて探りを入れなくてもいいかもしれない。
会う人会う人を疑い続けるなんて『辛いこと』はしなくてもいいかもしれない。
大体、よく考えたらモモイちゃんの手にある令呪だって、それらしいだけのタトゥーシールかも。
セイバーさんだってサーヴァントの気配がないって言ってました。
「まぁまぁ。お呼びしたのはこちらからでしたし、よかったら私たちもモモイちゃんの言い訳を考えてあげましょうか」
「は、ハナコ大明神さまぁ〜!!」
そもそもモモイちゃんがマスターだなんていうのは私達の勘違いかもしれません。
それならわざわざマスターや聖杯戦争の話なんてしたってゲームかなにかの話を脈絡なく突然し始めた変な子扱いになってしまいます!私にも恥じる気持ちぐらいはありますからやっぱりそうです。
それがいいんです。
そう、した方が『楽』なんです。
ほんとうに? - 252本編じゃんね☆24/07/21(日) 19:38:05
……それでいい気がしてきました。
それがいい気がするんです。だから、もう。このままなんにも喋らないで。私もマスターだなんて隠したまま。今日は聖杯戦争の事なんて後回しにして。
『殺し合い』なんて今は忘れてしまって。
モモイちゃんには悪いけど、私がマスターだっていうのは隠して……
───それは、駄目なんです。
楽な方が絶対に良い。マスターだなんて突然明かして何になる。もし彼女が聖杯戦争となんの関わりもなければ意味不明な会話でしかなく。
もし関わりがあるなら、彼女と敵対する事になるかもしれない。
見ず知らずの人から自分がマスターである事をわざわざ言いふらしたりせず、隠しているのだってマスターへの攻撃を未然に防いで生き残る当たり前の事だ。
だけど、今それは駄目なんです。
仮にもし目の前にいるモモイちゃんがマスターだったとしても。
「モモイちゃん」
この後、敵対して戦うことになっても。
「おっ!なになにヒフミ!なんかミドリ達にする良い言い訳思いついてくれた?」
真っ直ぐな笑顔を向けてくれる彼女に。
どんなマスターが見ても分かるぐらい令呪も明かして、なのにサーヴァントは連れずに現れた彼女に。
友達に、これから仲良くなりたいなと思った相手に。
「私は『セイバー』のマスターです」
『楽だからという理由』で、誤魔化すままの私でいたくない。 - 253本編じゃんね☆24/07/21(日) 19:44:29
『もしかしたら。私がセイバーさんのマスターだと知っているかもれない』。
そうかもしれません。
『仮にそうだとしたら。実はあの笑顔の裏にだって実は何かあるかもしれません』。
考えたくないけど、それだってあり得ないわけじゃありません。
『最悪の場合。この店を出たら背中を刺されるかもしれない』。
願いの為に殺し合いをするなら、そうされる覚悟がいるのかもしれません。
最悪の予想は尽きません。
でも、私は。
どんな意図とか、裏とか。そんなつまらない事をいつまでも考えたまま、自分だけ隠すなんてできません。私は───
「私がセイバーのマスターです。聖杯戦争に参加、している、マスターなんです」
友達に誠実であれないままなんて、嫌なんです。
「……っ。モモイ!」
アリスちゃんから聞いたことのないような鋭い声がする。座敷に平置きにされていた巨大な砲塔をこちらへ向けながら、モモイちゃんを庇うように立っている。
それにコハルちゃん達が焦る仕草を見せているのが視界の端に映る中、頭の片隅でアリスちゃんの行動に納得する私がいた。
突然マスターであることを言うなんて、よく考えれば相手がマスターなら宣戦布告と捉えられてもおかしくないのかもしれない。
……ばかだなぁ、私。
コハルちゃんの驚きながらも辛そうな顔を、アズサちゃんが焦りを感じさせながら銃を構えるのを、ハナコちゃんの苦しそうに下唇を噛む顔を。
そしてアリスちゃんが泣きそうな顔で睨んでくるのを。
視認してしまって、私は顔を上げれなくて。
言わなきゃよかったかもしれないと、今更な後悔が浮かんで。そうして…… - 254本編じゃんね☆24/07/21(日) 19:48:58
「……やめようよ、アリス」
「でもっ!……モモイっ!また『昨日』みたいにっ!」
「いいの、私はここに喧嘩しにきたわけじゃない。
そりゃ私もさ、こんな時期の連絡だし?『噂』のトリニティの子だしさ。聖杯戦争絡みかなぁとか少しも思わなかったわけじゃないよ。……でもね」
深呼吸をする音が聞こえた。
誰かが勇気を出して、一歩進んでくれた音が。
「私がここに来た理由は『それ』じゃない。私はただアリスの大事な友達と」
「───私も友達になりたくて来ただけから」
その言葉が聞こえて、じっと下を見ていた私の視界に差し出された小さな右手が映る。顔を上げた先、
「私は才羽モモイ。キャスターのマスターだよ」
名前と同じ桃色の瞳が真っ直ぐに向けられている。何故だか、それが霞んで見える。よく見たら少しだけ表情が喋っていた時より固い気がするのはきっと気のせいじゃなく、彼女の緊張の証。
「ちゃんと言ってくれてありがとう、きついのに自分から言ってくれてありがとう、勇気を出してくれて、自分から先に言ってくれてかっこよかった!」
「だからそんなの関係なく……ううん。そういうの丸ごとぜぇんぶひっくるめて改めて!」
今日一番のとびきりの笑顔。怖いと思っているのは彼女だって同じかもしれない。もしかすれば、私が告げたマスターであるという言葉にだって何かしらの思惑があるのではと、同じマスターという殺し合いの舞台に上がってしまった彼女ならそう考えていたって不自然じゃない。それでも、彼女もそういうのも全部飲み込んで、
「私と友達になってよ、ヒフミ!」
私を信じて勇気を出してくれて。だから私は、
「はいっ!……こちらこそ、モモイちゃん!」
その手を掴んだんです。 - 2551じゃんね☆24/07/21(日) 19:50:14
- 256本編じゃんね☆24/07/21(日) 20:26:30
『Recommend by Bgm〈Pixel Time〉』
「と、言うわけで!無事に改めてヒフミと、それに補習授業部のみんなと友達になったわけだし!うちのサーヴァント紹介……といきたいんだけど、さ」
「ええっと……今はやはり?」
「おっ!気づいてた感じ〜?うちの子はさぁ、ちょっと恥ずかしがり屋というか気難しがり屋というか」
腕を組んでうごごとゲームの効果音みたいなの口にしていたモモイちゃんの言葉を遮るように、モモイちゃん達とは似ても似つかない渋めの低音がそれを遮りました。
『訂正を、掃除が出来ない我がマスターよ。我はお前の言う恥ずかしがり屋でも気難しがり屋でもない』
どこからともなく、というのに一番驚いていたのはモモイちゃんとアリスちゃんで。二人で慌てて体や服を叩きながら出処を探そうとしている。
「げぇっ!?キャスター!?どっから声出してんの!?!?」
『げぇっ……などとはしたない声を出す物ではないぞモモイよ。淑女らしくありなさいと、我は何度も教えた筈だ。それから声はモモイの端末に接続済みの子機から連絡している。』
「知らないよ!?って聞いてない!そんな話っ!」
『だから今伝えたのだ。ミドリから度々スランプで脱走しては連絡を無視すると聞いていたからな。うむ、ウタハと共に仕込んでおいて正解であった』
その言葉に頭を抱えるモモイちゃんを見ていると、誰かが肩を叩いた感触がした。その掌の大きさで察し通話状態に見せかけたスマホの画面を表示する。
『初めまして。君がキャスターかな?』
『如何にも。人の目も耳もある故にここでは名も姿も明かせぬ。容赦されよ、セイバー』
『それを言うなら僕も同じさ。いずれ、轡を並べるのだから、どこかで顔を合わせたいところだけどね』
『ふむ、早計というにはそれこそ計算足らずと笑うべきだな』
『僕らの主人が友と互いが認め合ったんだ。ヒフミとならきっと良い関係を結べるよ』
『なるほど、我のモモイも掃除こそ不得手とするがその在り方は清々しい。良好な関係となるのは確率で論ずるのも無駄であろう』
これまでとは随分違う和やかな雰囲気が流れている。若者らしい爽やかなセイバーさんと、どちらかといえば落ち着いた壮年を思わせる声の会話は思いの外、この百夜堂の雰囲気にあっていた。キャスターさんはこの声に合うような山高帽を被った老紳士な方に違いありません! - 257本編じゃんね☆24/07/21(日) 21:04:52
「とまぁこんな感じのオジサンなサーヴァントなんだけどさ、すごく優しいし、かっこいいし!あとデカいし!それにこの3日間でたくさんミレニアムを守る為の準備とかもしてくれて……色々あって今は警備ロボも(dice1d85=8 (8) )機しかいなくなったけど……とにかく!そんなキャスターがいる私達ゲーム開発部と手を組んでくれたら色々力になれると思うんだ!」
思わずと言った様子で身を乗り出してそう言うモモイちゃんが微笑ましくて思わず笑みが溢れてしまいます。
『モモイよ、我がマスターよ……通常、同盟関係を結ぶならもう少し具体的な戦力を数値か実戦で示すなりせめて自分の聖杯戦争に向けた願いを言うなりしなくては……』
「ぃええっ!?そうなの?いや私の願いなんて大それた物はないんだけどさぁ……」
「っ!そんなことありません!モモイの戦う目的、アリスはとても好きです!」
アリスちゃんに背中を押されたそんな彼女は自分の願いを口にしてくれた。
「……うん、折角マスターのことはヒフミの方から明かしてくれたからね!今度は私の番だよ!私は」
「キャスターがじゅにく?してほしいんだ……」
「あと、それから───」
なんとなく、この先にある願いはとても『大事な物』だと感じます。
「皆を守りたいんだ。ミレニアムにいるユズやミドリも、今ここにいるアリスや、ヒフミ達も」
強く、堅く、決意を込めて願いを口にするモモイちゃん。その願いは私のものと似ていて。
「だから、そのぉ……どうかな?」
その問いかけに私は───
【安価先>>265】
【以下の3つの選択肢から1つ選んで下さい】
①頷いた(キャスター陣営と同盟)
②少し時間を欲しいとお願いした(保留)
③助けてペロロさまぁ〜(自由記入)
- 258二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 21:06:52
流石に①かなぁ
キャスター受肉は場合によっちゃ厳しいからアレだけども - 259二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 21:11:22
まあ1だよな
- 260二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 21:18:23
- 261二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 21:42:20
とりあえず同盟を組む方向は決まっててあとはどういう条件で組むかや今後の方針をどうするかってところを詰めたい感じかな
- 262二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 21:48:33
加速
- 263二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 21:53:51
とりあえず①だよね
アリスの言い方的に、昨日聖杯戦争関係で警備ロボが残り8体になるぐらいには激しく争って、普通ならマスターってだけで警戒してもおかしくないのに、アリスの友達だから友達になりたいはダイスの影響もあるけど、あまりにも光すぎる…
もし好感度ダイス低かったら、その場で戦闘になってたんだろうな… - 264二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 22:10:57
- 265二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 22:11:29
- 266二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 22:11:31
このレスは削除されています
- 267本編じゃんね☆24/07/21(日) 22:29:58
みんな安価ありがとうございました……じゃんね☆
というわけで祝同盟締結じゃんね☆
ミカ復刻おめでとうじゃんね☆ミーカミカミカミカミカ
それはさておき>>265さん(と>>264さん)の案な①同盟を結ぶ&ミレニアムにヒフミ達が行ってもいい?って提案する感じの内容(>>260さん)になったじゃんね☆
1もいい案だと思うじゃんね☆
安価は絶対じゃんね☆
とりあえず書くじゃんね☆
ただ、この案を採用となると少し寄り道というかどっちにしても戦車とかそういう戦力とか着替えやら食料やらの荷物とかあるから今日一回帰宅して、4日目夜か5日目午前の行動パスしてゲーム開発部に合流。
または、百夜堂からそのまま4日目午後二回目の行動をスキップしてミレニアムに行って4日目夜から行動再開……みたいな選択に『基本的には』なるじゃんね☆
今後の拠点に関する結構『大事』な動きになりそうだし折角だから連続になるけど安価するじゃんね☆
安価先は>>287!
選択肢は以下の3つから選んでねじゃんね☆
①一度トリニティに戻り、明日の午前中にミレニアムに移動して合流。
②百夜堂からそのままミレニアムへ移動
③助けてペロロさまぁ〜(それ以外を自由記入)
連続になるけどよろしくお願いしますじゃんね☆
- 268補足する1じゃんね☆24/07/21(日) 22:33:23
- 269慌てた1じゃんね☆24/07/21(日) 22:34:59
- 270二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 22:39:43
まあ②が良さそうかな?
昨日何かしら戦闘があったわけだし今日の夜も来る可能性は充分ありそうだから - 271二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 22:44:18
せっかく買ったり貰ったりした物資を置いてくのもったいないからとりあえず取りに戻って夜中のうちにミレニアムに移動したい
だから①(移動は4日目夜)かな - 272二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 22:50:38
戦車も持って行きたい事を考えれば①だけど、正直襲撃受けてヘルタースケルターが8体に減ってる事を考えれば心配だから②の方が良いかな?って気持ちはある
あとは仮に①で行く場合は夜は危険な気もする。シェロが「夜道を歩く時は───『怪物』に、ご注意を。」って言ってたし
別行動で5日目朝に戦車や物資を持って来てもらうってのは?と思ったけど、運転出来るのヒフミとセイバーだしな
手番を多めに消費するけど②で翌日の午前と午後1で戦車と荷物移動が良いのかな?
そういえば、そもそも他の自治区に戦車乗り入れて大丈夫か?とも思ったけど不忍ノ心のストーリー鑑みれば大丈夫か - 2731じゃんね☆24/07/21(日) 22:54:52
- 2741じゃんね☆24/07/21(日) 22:58:22
- 275二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 23:27:31
ヒフミたちの移動方法が明言されてないし百夜堂までクルセイダーちゃんで来たってことにできないだろうか
- 276二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 23:38:10
2
- 277二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 23:38:34
このレスは削除されています
- 278二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 23:38:58
1
- 279二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 23:39:05
- 280二次元好きの匿名さん24/07/21(日) 23:40:13
2
- 2811じゃんね☆24/07/21(日) 23:47:50
- 2821じゃんね☆24/07/22(月) 00:31:28
見てくれてる人がいたら教えてほしいじゃんね……
もしかして安価先が10レス先とかしてしたりするのは、このスレではやっぱり気が早かったというか多すぎでしょうか?……じゃんね☆
読んでくれてる読者の方がいるのはありがたいけど、どれぐらい安価する時人がいるかとか分からないから……1としては悩んでるじゃんね☆
もしよかったら安価について色々と教えてもらえたら嬉しいじゃんね☆
そもそも安価できるほど読者の方というか人を集められる完成度だったり文章力じゃない、という事でも全然言ってもらって大丈夫じゃんね☆
1なりに聞かせてもらえたお話を受け止めて次に活かしていきたいじゃんね☆
変な話してごめんなさい、よかったらこのスレを見てくださって付き合ってくれてる人の意見を聞かせてください……じゃんね☆ - 283二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 03:04:32
そこまで掲示板見る訳じゃないから安価についてはそんなに詳しくないけど
このスレの場合だとレスが走るかはその安価の内容に関して読者が意見をどれだけ持つかにもよる気がする
特に意見として書いとく事とかが無い場合、ゆったりとした勢いのスレだと安価先まで待つってのが最適になって結局読者全員が待って停滞するとかは起こる気はする
あとは時間帯とか?
それはそれとして、そもそも何個か他の安価系スレ見て見た感じ基本的にそこまで安価先が遠いスレは見かけないかも?
って感じかな?
ただ、このスレみたいにある程度安価先まで長さあると、意見出したり人の意見見て安価に書く内容考えたりとかしやすいのはありがたいってのはある
文章に関しては原作の設定とかキャラの性格とかしっかり活かされてて面白くて個人的には好き - 284二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 10:09:44
保守
- 285二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 12:33:31
最新の安価はそんなに遠くなかったと思う
情報量や考える内容次第かな
どれくらい時間かかるかはなかなか分からないなぁ…
モモイと同盟組むかどうかのところは内容が実質一択に限りなく近かったしアレはもう少しだけ短くても良かったかもしれない、ただ具体的な行動とか出てきたから一概には言えないか - 286二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 17:40:56
あんまり安価に詳しくないから一意見としてなんだけど、次は7、8個先とかにしてみたらどうだろう?5個先だと短すぎる気もするから。
個人的にはナツのロマン感じる話し方とか、モモイをただの好き勝手する人じゃなくて、アリスに見せる姉力を丁度よく描写してたり、引き込まれる文の書き方で読んでてすっごく面白いので楽しみにしてます! - 287生存報告する1じゃんね☆24/07/22(月) 18:10:39
1じゃんね☆
皆さんコメント、ありがとうございます。
頂いた意見を大事にして、今日も諸々が終わり次第頑張って書くじゃんね☆
少しでも投下するじゃんね☆
まだぜんぜん帰れそうにないからそれは……ごめんなさいじゃんね☆
皆さん、本当にありがとうございました……じゃんね☆
もう少し他のスレとかも勉強してみようと思いましたじゃんね☆
安価した時の他の人のコメントが見れる猶予との塩梅を探りつつ試していきますじゃんね☆
1の文、好きって言ってくれて嬉しいです、また頑張るます!ありがとうございます……じゃんね☆
保守ありがとじゃんね☆
嬉しいじゃんね☆
同盟のところ、ちょっと反省じゃんね……
でも最新は少し前までの長すぎた安価が改善できてたかもと思うとホッとしたじゃんね☆
たくさん心配してくれてありがとございます……じゃんね☆
7、8個!いいじゃんね☆次はちょっと他スレも参考にしたりしつつ、ひとまずは7、8個ぐらいで試してみるじゃんね☆
ナツの時はほんとに悩みながらだったからそう言ってもらえてホッとするじゃんね……モモイとアリスの関係、そしてゲーム開発部との関係は大事に今後も書いていきますじゃんね☆
安価のこと、色々考えてくれてありがとございます……じゃんね☆
- 288二次元好きの匿名さん24/07/22(月) 23:14:53
ホスト規制食らう前に保守
無理せずファイトっす - 289生存報告する1じゃんね☆24/07/22(月) 23:30:17
- 290本編更新の代役じゃんね☆24/07/23(火) 00:47:44
【?日目夜・回想イベント】
【アビドス自治区・アビドス32番地】
深夜。かつて、アビドスと他自治区を繋いでいた道。踏切に描かれる文字は『通行止め』。
此処は行き止まり。遠くに見える摩天楼は正しく砂上の楼閣。
故に、今この場にいる少女を星空だけが見ている。
「やぁやぁ。やっと来たんだ」
否。
少女が声を掛ける共に何もない筈の空間が揺らめき、『女』が現れた。
「いやさぁ、おじさんも歳だからさぁ……『私』、草臥れちゃったよ」
力の抜けた調子の声は気安い雰囲気のまま目の前の女へと向かって放たれる。
「随分、足が速いんだね?私これでも足の速さには自信あったから……『撒かれた』時は結構ショックだったなぁ」
独り言のように呟かれるそれへ反応はなく、それを気にした様子もなく少女は担いだ散弾銃で数度、肩を叩く。
夜遅くまで自治区をパトロールして疲れた体を労る為か、それこそ否である。
「でもまあ、土地勘ないならやりようはあるわけで。ま、こんな風に先回りできちゃうんだよねぇ」
これは正しく、警告と呼ぶべき物だと『女』は認識し、
「それでさぁ……アビドスに手を出しておいて、無事に帰れるとかさぁ」
───お前、本気でそう思ったの? - 291本編更新の代役じゃんね☆24/07/23(火) 00:48:32
世界が、軋んだ。
その空間ごと押し潰すように、互いの距離は少女『小鳥遊ホシノ』によって塗りつぶされ、『女』が気づいた時にはそのくびれのある腹部へと黒鉄色をした大盾の側面が叩き込まれる。
「───っく!?」
気づくのが遅れた、『女』はその事実に驚愕しつつも『合わせて跳ぶ』。
「へぇ……」
その一跳びは、ホシノの膂力も合わさった結果、一瞬にして大きな距離を生む。
その筈だった。
「逃すわけないよ、ねェッ!!」
跳躍。
人は自らが放った矢に追いつけるかと問われれば、限りなく不可能に近いという解答が多くの人から寄せられるであろう。
だが小鳥遊ホシノはその戦闘経験と高い身体能力で風となり、それを成す。
地面を蹴り、翼なく宙を疾走。
衝撃を殺す為に後ろへと跳んだ『女』へ迫り、撃つ。
叩きこむは12ゲージの報復。
暁の名を冠したホシノの愛銃が唸り声をあげて散弾という名の爪を振るう。
それを『女』は、
「……なるほど」
急所のみを手早く守る姿勢によって見事に『防いでみせた』。 - 292本編更新の代役じゃんね☆24/07/23(火) 00:50:05
「チッ……距離あるとはいえ結構痛いと思うんだけどなぁ」
再び距離を開いての対峙。
ホシノの銃撃は空中であっても正確であったが僅かに有効射程に届かず。
『女』はそれを悟り、咄嗟に頭部と心臓というサーヴァントの急所『霊核』を守る事で見事に防いだ。
その代償に四肢は赤く染まるも、呼吸を整える間に傷は塞がり始める。
「ふぅん……そういう感じなんだ。お前達って」
「……聞いていた話より厄介、でしょうか」
「まぁ、どうでもいいからさ───」
「構いません。潜在的脅威であると認められたという話ならこの機会を使って───」
さっさと潰れろよ、お前───
ここでリタイアして頂きましょう───
当代における最高の神秘が加速する。
その瞳はいと古き神性。
伝承に曰く、真実を計る物。
最も貴き一柱、その神秘を宿す末裔。
対するは遥か古き神体。
掠れ、薄れ、奪われた。
人の、神の営みが産んだ被害者。
原初の在りし一柱、その残滓が形成す英雄。
そうしてこの夜、アビドスで神話の再演というべき二度目の戦いが幕を上げた。 - 2931じゃんね☆24/07/23(火) 00:51:19
- 2941じゃんね☆24/07/23(火) 01:11:33
最後(>>292)の『その瞳はいと古き神性。』は誤りじゃんね……
正しくは『その瞳はいと古き神聖。』じゃんね☆
スマホの充電挟んだから遅れたじゃんね……
あとこの情報は便利屋68vsイオリちゃんのとこで出すかもしれなかった情報じゃんね☆
ダイス結果がゲヘナになったから出さなかったけど……今日の分って事でじゃんね☆
最後になるけど明日こそは19時には開始するじゃんね☆
がんばるじゃんね☆
今日は投稿できずごめんなさい、明日こそは頑張るのでよかったら遊びに来てくださいじゃんね☆
それじゃあ、お休みなさい……じゃんね☆
- 295二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 01:58:29
ホシノが相対したの誰なんだろ
- 296二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 03:18:59
口調や、”人の、神の営みが産んだ被害者”って表現的にメドゥーサとか?
となると推定アル(もしくはハルカ)のサーヴァントだからアビドスに手を出してる事に謎もあるけど、アル(もしくはハルカ)のサーヴァントが違うって可能性もあるか - 297二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 08:28:45
あげ
- 298二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 15:11:14
少しでも情報を集めたいな
- 2991じゃんね☆24/07/23(火) 19:04:22
- 300コメント返す1じゃんね☆24/07/23(火) 19:08:32
- 301本編じゃんね☆24/07/23(火) 19:27:42
『1. 頷いた(キャスター陣営と同盟)』
みんなの方を見る。アズサちゃんもコハルちゃんもハナコちゃんも、言葉にはせずただ笑顔で。
『(君の思うように。僕はその選択を心から応援し支えるよ)』
念話越しにセイバーさんからも背中を押されて、私は。
「もちろんですっ!こちらこそ、これからよろしくお願いしますモモイちゃん!アリスちゃん!」
彼女達との同盟を結ぶことを選択する。
「よっしゃぁ!アリス、キャスター!仲間が増えたよ!」
「パンパカパーン!ヒフミ達がパーティに合流しました!やりましたね!モモイ!」
『うむ、この場ではこれ以上ない成果である。よくやった我が主人。そして感謝を、セイバーのマスターよ』
両手をあげてはしゃぐ二人を見て思わず3人と顔を見合わせる。みなさん、顔が綻んでいる。
この選択は正しかったという実感が改めて湧いてくる。
「いえ、そんな……私の方こそモモイちゃん達やキャスターさんが味方になってくれるのは心強くて!」
「ヒフミ!ヒフミ!アリスはとっても嬉しいです!これで『安心』です!あっ……でも」
これまで出会ったサーヴァントとはどうしても敵対する関係だったからこそ、今回仲間が得られた事。
それも聖杯戦争解決に乗り気な陣営なのもそうだし、何より友達を大切にするアリスちゃん。
そしてそんなアリスちゃんを引っ張りながら、人の痛みに共感できる優しいモモイちゃん。
そんな素敵なお二人が仲間になったのが何よりも大きかった。
だから、アリスちゃんが少し顔に影を落としてしまったのは少しだけ驚いてしまって、
「ぅぁ……アリスは……アリスは謝らないといけません……いきなり光の剣を向けてしまいました、みんな……ごめんなさい」
小さな唇から溢れた謝罪に、私達は…… - 302本編じゃんね☆24/07/23(火) 19:37:47
「不安になるなんて、この状況だから仕方ないですよ……だから大丈夫。不安にさせてごめんね、アリスちゃん」
気にしてない、大丈夫だよ、怖がらないでと。
私の想いを真っ直ぐに告げる。
そう、目の端に涙を溜めて心からの謝罪をする年下の女の子に告げる言葉にそれ以外の選択肢なんてあるわけがありません。それはみんなもきっと一緒。
「そうそう謝らなくていいわよそんなの!ヒフミがいきなりあんな風にバラしたからびっくりしただけなんだし」
「うん、実態はともかくアリス達にとってあの時の私達は仮想敵の可能性もあった。警告として、友達を守る為にアリスの取った手段を私達は責めない」
「……私も同じ意見ですよー。手段は褒められなくても想いはしっかり伝わってきましたから」
言葉通り、あの行動はあの場で同じ立場なら誰もがとり得たかもしれないのだから。
だからもう終わった話と、私達はきっぱり言う。
「ほらアリス!しょげてないで!言う事、あるんじゃない?」
「でもモモイ、アリスは……いいえ。モモイの言う通りです」
それに続けて頬を優しく掌で挟んで自分の方へ向かせたモモイちゃんが元気よく、でも慈しんで伝えた言葉へ。アリスちゃんも応えてくれた。
「ヒフミ、アズサ、コハル、ハナコ……ありがとうございます!アリス、すっごく嬉しいです!」
きっと、あの時からずっと心の中で思っていたのでしょう。その気持ちが少しでも晴れたのなら、こうして目の前の友達を笑顔に出来たのなら。
あとはもう何もいりません。
「……ですが、困りましたね。同盟となりましたけどお互いの拠点が離れ過ぎていますし……」
とはいえ、まだまだ話は細かいところまで詰めたりしなくてはいけないのは事実。実際に同盟を組むとなれば、この大きなキヴォトスだからこその問題が生じます。
「そうですね。ミレニアムからトリニティまで来るとなるとそれなりに時間がかかりますし、モモトーヌで情報の共有は出来てもお互いに何かあった時にすぐに助けにいくのは難しいですから……」
情報の共有だけならそれも問題ないですが、やはり万一があった時にすぐに駆けつけられる距離にいたいというのはあります。ハナコちゃんからの言葉に再び私達が頭を悩ませようとして。 - 303本編じゃんね☆24/07/23(火) 19:52:05
『2.百夜堂からミレニアムへ』
「それなら、うち来る?」
「アリス知ってます!お泊まりイベントですね!アリスはあらたなスチルを獲得した!」
その提案はミレニアムへ拠点を移してみてはどうか、という話。
確かに同盟を組むとなれば拠点を一つにするというのは良いかもしれません。
ただ……
「えぇっと……いきなりお邪魔したら迷惑になるんじゃ?」
「ぜーんぜん!よゆーよゆー!ヒフミ達4人ぐらいなら寮……はちょっと無理だけど部室の隣が空き部屋だからそこに集まればいいし!」
「うん。同盟関係になったのなら拠点を同じくするのはいいかもしれないな」
『僕も賛成かな。陣地作成スキルを持つキャスターの拠点でなら安全性も担保されるわけだし』
『……すまない、セイバー』
『あ、あれ……?』
アズサちゃんやセイバーさんからの戦術的な観点からの賛同もありますし、実際モモイちゃんはこう言ってくれますが。
女の子で、そしてトリニティの『学生』である以上、私達は避けては通れない問題があります。
「ちょっと、私達は流石にいきなりは無理よ。着替えもないし、学生寮と学生課に他自治区への『長期外泊』届け出さなきゃだし……」
そう、聖杯戦争がいつ終わるか分からない以上は長期外泊という形になる。
そうなると申請を出すのが思ったより面倒になります。1日、2日遊びに行く……というわけでないのと講義は代弁と補習授業という形でなんとかしていますがそれも限界がありますし。
「そうですね。補習授業部の活動として自治区内の合宿所に泊まるのはそこら辺問題ないですけど、ミレニアムに長期滞在するとなると外泊申請も通るかどうか……」
「『先生』に頼めばその辺りの書類申請は恙なく進むでしょうか。ただ、クルセイダーさんやセンチュリオンさん、それから昨日買い込んだ予備の弾薬や残りdice1d3=1 (1) 日分の食料の事もありますから急には難しいかもしれませんね」
食料、着替え、予備の弾薬やクルセイダーちゃん、そしてこの前強奪……いいえセイバーさんが!『お借りした』センチュリオンちゃんもまだ合宿所に残したまま。
お小遣いと部費から捻出して買った物なので、拠点を移すならなんとか回収したいという気持ちもあります。
- 3041じゃんね☆24/07/23(火) 19:52:58
- 305二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 19:56:02
2日目もセイバーが3日分の食料食べてた気がするし、やはりアーサー王は男であっても食いしん坊であったか
- 306本編じゃんね☆24/07/23(火) 20:09:16
「じゃあ私たちがトリニティお邪魔しよっか!ね!アリス!」
「名案ですモモイ!ちょっとヒフミ達の場所にお邪魔しちゃいましょう!」
そのモモイちゃんの発言は確かに荷物の問題や手続きの問題がある私達からすると助かる物でした。最も手続きに関してはハナコちゃんの言う通り、『先生』かもしくは『ナギサ様』にお願いすれば解決できるかもしれませんが。それでもモモイちゃん達に来てもらえるなら、そういった諸々は気にしなくてもいい、というメリットがあります。
「よぉし……そうと決まればお会計を済ませてトリニティ自治区にれっつご『そんなのダメに決まってるでしょお姉ちゃん』み、みみミドリぃ!?」
そんな風にある程度は決まりかけていた空気がここにはいない、落ち着いた誰かの声で遮られる。
驚く間もなく、彼女『達』は自己紹介を始めた。
『ウチの姉がお世話になってます。才羽モモイの妹でミレニアムサイエンススクール所属、ゲーム開発部のミドリです。今は「ミドリ!?どっから通信掛けてきてるの?!」……はぁ。今説明しようとしたのに』
『ぁの……隣から、私が説明します……ぁ、私、ゲーム開発部の部長の花岡ユズ、です……』
ミドリちゃん、そしてユズちゃんと名乗った彼女達からの通信に驚きの声をあげるモモイちゃんは、あたふたしつつまたポケットをまさぐったりしている。モモイちゃん、ここお店だからそんなにスカートはためかしたり襟首開いて服の下確認したりしちゃダメですよ……。
『そのですね……ぁの……今朝からモモイがシナリオ書かずに脱走しちゃって……でも連絡つかなくて、だからキャスターさんに頼んで連絡つけてもら、ったんです……ほんとは今の話が終わった頃に声掛けようと思ってたんですけど……ごめんなさい!』
「ぅぐぅっっ……キャスターめぇぇ!あなたのせいだよー!!」
『モモイ、モモイよ。隠し立てした事は我に非があろう。だが残り99%はお前の責任である』
「うがー!そうやって私のせいにしてー!」
『とりあえずお姉ちゃんは今日は帰ってきて。まだまだ書かなきゃいけないんだから……あ、ヒフミ先輩達もよかったら、遊びに来て下さい』
『お夕飯とかパジャマとか、とりあえず今日の分は用意します……ぅぅ……』 - 307本編じゃんね☆24/07/23(火) 20:14:33
通信が終わる。
改めて二人からあった提案について考える。
実際この場ではあまり情報の共有が出来なかった。
確認出来たのは『モモイちゃん達キャスター陣営との同盟』、『モモイちゃんがマスターであることの事実確認』、そしてモモイちゃん達の言っていた気がかりな一つの『単語』について。
他の人の目や耳なんてのも考えられる以上、ここで話せる事にも限界があります。
でもこの後ミレニアムに行けば、彼女達の安全な拠点で『情報共有』や『今後の方針』決めをしたり、ミレニアムの状況を『現地で確認』したりする事。後は『ユウカちゃん』達にあっての情報収集なんてのも考える事ができる。少し移動に時間はかかりますが『夜』からなら改めて行動可能です。それに、
「そういう事なら、みんなでお邪魔します!」
みんなの顔を確認して、それから笑顔で招待に私達は応えた。
友達の住む場所へ遊びに行くというのは、そういう難しい話を抜きにしても楽しい事に他ならないのだから。
ふーん、同盟。
そういう道を選んじまうんですねぇ。
いやぁ健気、健気。
可愛いですねぇヒフミちゃん。
なぁんにも、知らないまま。
まぁ手前も?観客とはいえ、これでも脚本には一家言ありすし?
すこぉし、かき混ぜったって構いはしませんよね?
コクリコ様? - 3081じゃんね☆24/07/23(火) 20:28:01
というわけで【4日目午後・探索イベント(1回目)】は終了じゃんね☆
長らくお待たせしちゃってごめんなさい……じゃんね☆
とりあえず荷物の事もあるしそれについては言及しつつミレニアム行きという形になったじゃんね☆
実際同盟関係についてもまだまだ話す事(例えばいつまでこの関係を継続するのか)とかお互いの持ってる情報についての擦り合わせも必要だったり……
というわけでミレニアムへの移動を挟むので次は【4日目夜・各種イベント】になるじゃんね☆
その内容について安価するじゃんね☆
これに関しては本編中でヒフミちゃんが触れていた内容をしてもらってもいいし、全く別のことでも全然おっけーじゃんね☆
誰かから情報を取りに行ってもいいし、なんならセイバーと交流してもいいし、交流戦してもいいし、お泊まりパジャマパーティなんてのもありじゃんね☆
自由に好きなやりたい事を書いて欲しいじゃんね☆
それでは安価は>>315+dice1d2=1 (1) レスじゃんね☆
内容は【4日目夜・イベント】にしたい行動じゃんね☆
よろしくお願いします……じゃんね☆
- 309二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 20:43:56
アリスが言ってた『昨日』の出来事について聞いたり、全てではなくとも互いに出来ることの共有とかかな。交流戦は純粋に見てみたい
- 310二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 20:46:11
とりあえずモモイ達と情報共有と
あとはシェロが言ってた「夜道を歩く時は───『怪物』に、ご注意を。」についてヴェリタスに街頭の監視カメラのハッキングとか頼んでここ数日の夜の映像でそういったものが映ってないか調べるとか?まあ先に噂集めて出没場所絞らないと難しいかもだけど - 311二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 20:58:25
情報共有や今後の方針決めるための話し合いはしたいな
後ヴェリタスに情報収集と偽情報を流すことを頼みたい
モモイたちが頼めばしてくれそうではあるし
ブラックマーケットにセイバーと名乗る人物が出没して戦車奪って逃げたとかそんな感じの居場所に関する嘘流せば多少他陣営を撹乱できそう
後は先生に電話して長期外泊絡みの許可取ってもらうついでにアサシンのことを大々的に指名手配してもらうように頼むとか?
シャーレが大々的に指名手配したなら誰がアサシンの情報特定したかは断定しにくいし特定してもヒフミたちは同盟組んでるから不意打ちでどっちかを倒してももう片方にやられてしまう可能性が高いだろうから攻めにくいだろうし
キャスターの拠点で戦うリスクはアサシン側も背負いたくないはず
先生をアサシンが襲うこともその後のリスクがデカすぎるから取れないだろうし - 312二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 21:07:05
モモイ達と情報共有
- 313二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 21:07:51
加速
- 314二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 21:10:13
パジャマパーティー
- 315二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 21:10:41
- 316二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 21:13:22
- 317二次元好きの匿名さん24/07/23(火) 21:14:41
モモイ達と一緒にヴェリタスに接触
ヒフミ達はハナコくらいしかヴェリタス知らないだろうしモモイ達主導でかな? - 3181じゃんね☆24/07/23(火) 21:15:38
- 319本編じゃんね☆24/07/23(火) 22:46:25
【Recommend by BGM〈Pixel Time〉】
『1. 情報共有及び今後の方針決めなどの話し合い』
「とうちゃーく!どう?どう?ここが私達ゲーム開発部の部室だよー!」
「パンパカパーン!アリス達は拠点に戻ってきました!セーブしますか?」
ゲーム開発部の部室として通された部屋。
たくさんのゲーム機やそのソフト、開発用のPCやタブレットが『綺麗』に並べられつつ、ファンシーな小物達で添えられた可愛らしい部屋。
そんな素敵な部室を紹介するモモイちゃんの後ろで、『睨んでいる』ミドリちゃんを見て、思わず胸が痛くなる。
「あはは……ではお願いしますね、アリスちゃん」
「はいっ!アリスはこれまでの冒険の旅路……そしてヒフミ達新しい仲間の事をデータに記録しました!」
アリスちゃんの楽しそうな声を聞きつつも、つい部屋を見渡して百夜堂からミレニアムに着くまでの時間に思いを馳せてしまう。壁に立てかけてある掃除道具、明らかに詰め込まれたと思われて締め切られてないロッカー達。よく見るとパッケージが上下逆になっているゲームソフトが収められた棚。換気が足りず少しだけ鼻で感じるこの洗剤臭。この感じだと二部屋分ですか。モモイちゃんは全く気づいてないですが、彼女をジト目で睨むミドリちゃんの大変な数時間を思い、あとで何か美味しい物を彼女達に贈らないと決心する。ミドリちゃん、ユズちゃん……ごめんなさい。ありがとうございました。
「さてと、それじゃあ改めて紹介するね!部長のユズとミドリ、それから……」
ユズちゃんとミドリちゃんその言葉にぺこりと頭を下げてくれて慌ててお辞儀をしつつ、彼女の言葉の続きが気になってしまう。恐らくこの先、彼女達が信頼するキャスターさんと……
「うむ、挨拶が遅れてしまい申し訳ない。我がミレニ「ゲーム開発部!!」……ゲーム開発部のキャスターである……」
そう名乗って現れた人は。
「これから宜しく頼む。若き淑女達よ」
大きなロボットだった。 - 320本編じゃんね☆24/07/23(火) 23:10:38
「お、おっきい方ですね」
「うん。まるでペロロジラみたいだ……!」
「あはは……と、とにかく改めてこちらこそ、至らない私ですがよろしくお願いしますキャスターさん」
身長は、私より1メートル近く高く。そして分厚く大きな甲冑というロボというか。
キヴォトスにはロボット系の方ももちろん住んでいますし、その中には大柄な方も当然います。
オートマタまで含めればその大きさもある程度は迫る物もあるでしょうが、ここまで存在感のある方とお会いしたのは初めてでした。
「こちらこそだ、若き乙女、清き決断を成したセイバーのマスターとその仲間達よ。モモイは未だ幼く未熟だが、良き友となるのは間違いない。どうかこの娘達と仲良くしてやってほしい」
「はいっ!もちろんです!」
最初こそ大きな姿に驚きましたが、その声に込められた想いですぐに驚愕はどこかに消えた。
桃屋堂で聞こえてきた声の通り、その言葉と赤い視線に山高帽の似合う老紳士な方……という最初のイメージに違わない優しさがあったのだから。
そしてこうして紹介してもらったのなら、私達にもすべき事がある。
『(ヒフミ。僕もいいかな?)』
『(もちろんです!よろしくお願いします!)』
キャスターさん同様、霊体化を解いて何もない空間からセイバーさんが現れる。
そういえばセイバーさんはセイバーさんで私達よりずっと高身長です。それこそ、『先生』と同じぐらいでしょうか。
「僕も挨拶をさせて欲しい。初めまして、キャスターのマスター、そしてその友人達。僕はセイバー。彼に倣って言うなら。トリニティ、そして補習授業部のセイバー……かな」
自分で言うのはなんとも照れ臭いものだねとはにかみつつ自己紹介をしてくれるセイバーさんの半日振りに見た姿になんとなく懐かしさすら感じてしまう。
そして、補習授業部と名乗ってくれた彼に嬉しさが込み上げる。
お喋りをしながら少しずつ距離を縮めて、色んな場所を歩いて回って。
四人の補習授業部に新たに加わった彼は、気づけばそれが当たり前みたいに馴染み始めてきて。
それが私は、すごく嬉しかった。
とはいえ、モモイちゃん達にとってはそれは違ったようで。 - 321本編じゃんね☆24/07/23(火) 23:16:08
「キャスター!?み、みみみ見た目!?」
モモイちゃんは目を白黒させつつキャスターさんとセイバーさんをそれぞれ指差しながら説明を要求していた。考えてみれば、私達が初めて会ったサーヴァントはセイバーさんやアサシンさんだったのに対して彼女達が初めて会ったのはキャスターさん。逆の立場なら同じように思ったかもしれません。とはいえ、
「モモイ、モモイよ……我は言った筈だ。聖杯戦争は決して『ミレニアムロボット大戦』なる作品ではない……サーヴァントの見た目は全員我のような姿をしているわけではない、と」
どうやら流石はキャスターさん、ちゃんと説明済みだったようです。対するモモイちゃんは目を逸らしていて、明らかに覚えていない様子。
分かりますよモモイちゃん、私も正直この数日間で色々教えられた事が多すぎて正直色々『忘れてそう』ですから!
「……言ったっけ?」
「うむ、言ったぞ。というよりも、お前は昨日も見たではないか」
「いやぁ……あれは戦ってる中でだったし。でもセイバーっていうぐらいなら赤くて戦闘機に変形するかのなぁって……」
赤くて速くてでも何故かあまり活躍しなさそうなロボットのイメージがふんわりと浮かんできましたがミドリちゃん達の会話が始まってその幻影は消えてしまいました。
「おじ様、初日に言ってましたもんね。なんなら今朝も」
「はい、キャスターは確かに言いました!モモイ、また聞いてなかったんですか?」
「アリスちゃん……モモイと喋りつつキャスターさんの背中のバルブを無言で回すのやめようね……」
頭を後ろ手にかきつつ惚けるモモイちゃんの姿を見て思わず吹き出してしまう。
笑いが伝播したのかハナコちゃん達も口を抑えたり、額を抑えたり。
そんな穏やかな雰囲気が流れる中、誤魔化すようにモモイちゃんから告げられた提案は。
「とりあえず、ご飯食べる?」
友達の家でするには最高のイベントに違いない物でした。 - 322途中だけどコメ返す1じゃんね☆24/07/23(火) 23:24:15
- 323本編じゃんね☆24/07/23(火) 23:54:09
「いやぁ!やっぱりインスタントもいいけど折角だしこういう時はミレニアム名物!『玄武箱』だよね!」
並べられたのはみんなでどれにするか決めた宅配料理。トリニティではあまり馴染みがないけれど、ミレニアムや山海経ではよく見るらしいデフォルメされた亀が描かれた「Shanhaijing-Cartons」と呼ばれるテイクアウト用の四角い箱。その中には炒飯や海老チリ、オレンジチキンやシャンハイジェンポークなんていう酢豚のような物まで。種類を問わず、とにかく『部室二つ』に渡って広げられた机に並べられるだけ一杯の箱と山海経料理の数々、そしてドーナツが置かれていた。
「そもそもミレニアムなのになんで山海経なの?」
「……ぁの……ぇぇっと。み、ミレニアム自治区が出来てすぐの頃、研究者ばかりの街で。ぁの……それを見かねた山海経の玄武商会の人が宅配とか炊き出しをしてくれたらしくて……ぃまでもその名残りでミレニアムにはたくさん、あるんです、玄武商会系列のデリバリーフード店……」
あまり知らなかったミレニアム自治区の始まりの話。以前どこかで習った話ならミレニアムサイエンススクールの現生徒会に当たる『セミナー』の前身団体は元々研究者集団だったとか。研究者である彼女達には当然ある程度の投資があってトリニティもミレニアム黎明期の頃はある程度補助していたと聞きましたけど、山海経はそういった形で投資されていたんですね。
「へぇ……詳しいんだ、ですね。花岡部長、さん」
「!えへへ……同い年なんだし、ぃ、いいよ、ユズで」
「じゃ、じゃあ!私の事もコハルでいいいから!……ゆ、ユズ!」
ユズちゃんとコハルちゃんが少しずつ距離を縮めていく様子をハナコちゃんが何故か腕組みと満面の笑みで見守っています。私は気にしない事にして、見慣れない料理に目を輝かせるアズサちゃんの方を向く事にする。
「ヒフミ、ザリガニだ!?ザリガニがあるぞ!!」
「わっほんとですね、アズサちゃん」
「懐かしいな、よくサオリ達と泥出ししてから食べたんだ」
こう何日か生かしておいて、たまに共食いしたりするから気をつけなきゃなんだと身振り手振りで語るアズサちゃんの思い出話に耳を傾けているとミドリちゃんから鋭い質問が飛んでくる。
「へぇ、トリニティでもザリガニ食べたりとかあるんですね。最近、ミレニアムでも取り扱い増えてきたんですよ」 - 324本編じゃんね☆24/07/23(火) 23:59:58
まずいです。多分なんとなしに聞いた質問なのは間違いないでしょう。ただその質問は、いくらミレニアムとはいえいまだエデン条約時の記憶が新しい今はまだまずいです。何せ、ここには純真無垢なアズサちゃんがいますから!!
「いやミドリ、私はアリ「ニティでとたまぁに食べたりするんですよーあはは……」むぅぅぅ……ちゅぅ……」
「あ、アリニティ?いや、別にいいんですけど口塞がれているアズサさんの顔赤くありません?」
何故か聞こえるリップ音は無視します。こういう時のアドバイスは今まで何度か頂いてきました。
『───いいかい、ヒフミ。御婦人との関係に悩んだ時は笑って流してしまう。彼女達の心は空に浮かぶ雲のような物さ……決して、決してだよ。勘違いさせるような、関係性を定義してしまう言葉には気をつけようね』
『“ヒフミ。今から大切な話をするよ。これだけは大人として伝えておかなきゃいけないんだ。いいかい、責任を取れる年齢までは決して恋愛関係で無責任な発言をしてはいけない。もちろん君たちは沢山失敗していい。何度間違えても立ち上がって大丈夫。だけどねヒフミ。人生の墓場まっしぐらな勘違いさせる言葉だけはセンセードコッスカー、ワタシハウサギデハナイノデ、センセイハダマサレタンダヨ……ごめんねヒフミ。ちょっと席を離すよ……アロナ!プラナ!!タスケテ‼︎コノママジャクワレル‼︎ゼンブアゲマス?チョットナニイッテルカワカラナイ”』
ありがとうございます、先生、セイバーさん。
今でもどういう話だったのかなんだかよく分かりませんれど、お二人の言葉でこの窮地をスルーするという『選択』を私は取れたんだと思うんです。
「あはは……とりあえず、食べましょうか?」
「はいっ!アリスもお腹ぺこぺこです!このままではスタミナ不足で動けなくなってしまいます!」
「ふふっアリスちゃんもこう言ってますし、お食事しながら作戦会議しましょう?」
「「「「「「「「おー!!!」」」」」」」」 - 325二次元好きの匿名さん24/07/24(水) 00:07:53
爆ぜて、セイバーとティーチャー!
- 326二次元好きの匿名さん24/07/24(水) 00:11:05
洋画に出てくる箱に入った中華料理!
洋画に出てくる箱に入った中華料理じゃないか! - 327ダイジェスト本編じゃんね☆24/07/24(水) 00:34:56
『①アサシンの情報』
「それじゃあモモイちゃん達もアサシンさんと?」
「昨日ねー、少しセミナーの予算を『融通』してとらって85機も作った『ヘルタースケルター』あ、キャスターの道具作成スキルで作ったロボね、それも今じゃ8機しか残ってないし……」
「ウタハ先輩達にお願いして用意してもらった製造拠点ごと潰されちゃったもんね……」
「うむ、由々しき問題である。今では、あぁアリスよ口の周りを拭いてから次の物を食べなさい。日に生産できる数もこらユズ、もう少し野菜を食べるように。最大稼働してもdice1d10=7 (7) 機が限界であろう。ミドリ、苦手な野菜をこっそり我の器によそうのはよすのだ」
「やはり宝具かな?キャスター。あぁアズサ、僕の分も食べていいからザリガニを殻ごと食べてはいけないよ、口を怪我するから。彼女の宝具やスキルについては少しこちらでも情報を得ていてね。一対多は、ハナコ、君もよそってばかりいないで気にせず食べていいんだからね僕が給仕をするから。流石ケルトの女王といったところだ、考えられる魔力消費で恐ろしい成果を、食べにくければ手掴みでいいんだよコハル」
「うむ、何ともはや。恐ろしい女傑であった」
食事をしつつ、モモイちゃん達が入手していたアサシンさんに関する情報の交換ができました。
『②ランサーの情報』
「なんと、ランサーはかの高名なレオニダス王であったか……」
「キャスター、キャスター。レオニダス王は有名なのですか?アリスの情報アーカイブに『存在しません』」
「……うむ。後日共に図書館で彼についての本を探すとしよう。いやしかし、まさか彼ほどの男が呼ばれようとは」
「ああ、驚くべき技量の持ち主だった。こと守りに関しては僕の戦友にも勝るとも劣らない。何やら随分と気持ちの良い男だったよ」
「気持ちいい!?オスプレイ!?ところてん!?エッチなのは駄目!死刑!!」
「こ、コハルちゃんどうしたの……?」
「うふふ、いつもの事ですからユズちゃんも慣れてくださいねぇ」
「……僕の言葉選びにミスがあったと認めるよ」
「苦労しているな、セイバー」
「それも含めて悪くない物さ……君もそうなんだろ?キャスター」
「うむ……してだ」
そう言ってキャスターさんは困ったような顔、と思われる雰囲気をだして言葉を続けられた。
- 328ダイジェスト本編じゃんね☆24/07/24(水) 00:36:16
- 3291じゃんね☆24/07/24(水) 00:45:28
とりあえずここまでじゃんね☆
明日はモモイ達の知る『アビドスで起きた事件』と『噂』について、そしてヴェリタスとの連絡までやってから【5日目午前】の行動安価になるじゃんね☆
アビドスの話は前回出した……というのも含めて見てみてほしいじゃんね☆
あと今回出た情報については明日、スキル欄とかが更新されるじゃんね☆
待っててほしいじゃんね☆
明日も19時過ぎには始めるじゃんね☆
もしよかったらまた遊びにきてほしいです……じゃんね☆
それじゃあ今日もたくさんお付き合いしてくださってありがとうございました、お休みなさい……じゃんね☆
セイバーは生前は分かんないけど少なくとも蒼銀あたりでそこら辺を痛烈に感じた経験持ってそうじゃんね……
うちの先生は現在進行形じゃんね☆
責任について話した事がありましまね……じゃんね☆
モモイ主導になると思うじゃんね☆
正直ヴェリタスのこと完全に抜けててやばいじゃんね☆
シュロちゃんふぁいとじゃんね☆
あってるじゃんね☆
途中まで箱中華って普通に書いてて危なかったじゃんね☆
結局玄武箱、箱玄武みたいな名前にしたじゃんね☆
いっかい食べてみたいじゃんね☆
- 330本編……じゃんね☆24/07/24(水) 01:09:50
【4日目夜・回想イベント】
男は夜の街を抜け、一人森の奥深くへと立ち入る。
誰にも見られないようにという命もあるが、今日は主人から託された物を運んでいた。
数日前のような事になって台無しにしてはたまらない、その一心であった。その気持ちに応えるように足は速く進み、やがて目的地にたどり着く。
静まり返ったその場所で、男は声を張り上げた。
「セイバー!!セイバーはおられるだろうか!」
声は、返ってこない。男は知らない事だが、彼らは今遠く、ミレニアムの地で宅配料理に舌鼓を打っている。当然そんな事は知らず、だからといって居留守をするとは一度矛を交えた故に露とも思わず、そしてセイバーが討たれるとは考えにくく。
ランサーと呼ばれる男は一つの結論に達した。
「うぅむ、留守か……計算を誤ってしまった……」
手に持つ上品な小箱に目をやり、嘆息を一つ。
彼は主人の命を果たせなかったと胸を痛める。
「マスター達が用意した折角の『茶葉』が痛んでしまう前に帰るとしますか……」
肩を落として帰路に着く彼の背中には哀愁が漂っていた。なにせ彼女達が用意した物だ、さぞかし質の良い物を選んだだろう。
未だ同盟を結んでいない以上、ランサーが訪れたこの地を拠点とするのは如何に好漢、如何に心優しき少女であろうと敵は敵。『茶葉』を敵へ贈る。
ランサーが知識として知る英国の様相にも似たこのトリニティの地。その地で敵へ贈ることの意味の重さは、この数日でランサーも理解していた。
故にこそ、必ず届けたかったという無念がある。
「まずは帰り、報告を。その後にまた明日からの動きを考えますかな」
ランサーは一人ごちて歩き出す。
しかしその足取りは決して重くない。
敬愛に値する主に下へと戻る、その事実がランサーの歩みを軽くさせて。
気づけばいつの間にか、主なき合宿所には静寂が戻っていた。 - 3311じゃんね☆24/07/24(水) 01:12:13
- 3321じゃんね☆24/07/24(水) 01:22:31
寝る前に箱中華なんで出したかについて補足しとくじゃんね☆
理由はとあるスレでミレニアムで箱中華食べてるシーンがあった事に触発されたからじゃんね☆
あのスレ好きじゃんね☆おすすめじゃんね☆
ミレニアムの元ネタというモチーフ国はアメリカでは?なんて話もあるじゃんね☆
というわけでそのスレに触発されたのと、米国のファーストフードと言えばな箱中華と米国で24h買えるドーナツを出した……って理由じゃんね☆
ちなみにミレニアムのモチーフはメソポタミア文明では?って意見もあると思うじゃんね☆
これは1の根拠のない妄想になるけど、元々今のミレニアムの土地はメソポタミア文明と関連してた(廃墟とかじゃんね☆)けどその上からミレニアム自治区を建てた、だから科学や科学者モチーフなのに至る所にメソポタミア文明の残り香がある……みたいなのを妄想してるじゃんね☆
本編にはちっっっっとも関係ないじゃんね☆
1の妄想じゃんね☆
寝るじゃんね☆