1. ダイエット中に飴を食べると太る?
飴玉と呼ばれるように丸い形をした飴。その原料はご存知の通り、砂糖が大半を占める。このことから、ダイエットの大敵だと考える人も多いようだが、実際のところはどうなのだろう?まずはダイエット中に飴を食べることの是非について解説をしていこう。
1日に数個の飴なら太りにくい
飴の原料は、砂糖を中心に水飴や着色料、香料などである。砂糖がほとんどであることから高カロリーと考えられがちだ。以下に、飴100gあたりのカロリーと糖質を記載する。
飴100gあたり
カロリー:385kcal
糖質:97.5g(※1)
100g換算にすると高カロリーに感じられるが、飴1個はおよそ4~5gなので15~20kcalと推測される。1個であればカロリーがさほど高いわけではないことがお分かりいただけるだろう。一方、糖質をみてみるとやや高いことがわかる。これは原材料のほとんどを砂糖が占めるため。飴1個に換算すると4~5g程度だ。
ミルクチョコレート100g/550kcal(※2)
ソフトビスケット100g/512kcal(※3)
家庭でよく食べられているお菓子と比べても、飴のカロリーがとりわけ高いとはいえない。数個の飴を食べたくらいでは、ダイエットに大きく影響を与えるとは考えにくいだろう。
0カロリー飴やノンシュガー飴にも注意が必要
飴売り場をのぞくと、0カロリー飴やノンシュガー飴を見かけることがある。これなら、いくら食べても大丈夫!と安心するのは、非常に危険だ。
0カロリー飴やノンシュガー飴には、多くの場合人工甘味料が使用されている。これは砂糖の200~20000倍の甘さがあるため、使用量を抑えることができる。結果として低カロリーにはなるもののカロリーがまったくないわけでない。またカロリー表記は100g(100ml)あたり5kcal未満であれば、0カロリーと表示することができる。このため、0カロリーが本当に0kcalなのかはわからないのだ。
このようなカラクリを理解して、0カロリー飴やノンシュガー飴だからと油断をせず、ダイエット中は適量に抑えることが重要だ。
2. 飴は上手に活用すればダイエットに役立つ
飴を食べること=痩せる、飴を食べて痩せたということは考えにくいが、活用方法によってはダイエットに効果を発揮してくれる。
ダイエット中に大敵となるのが空腹だ。空腹を感じる=体内では血糖値が下がっている状態だ。ここで我慢をするとドカ食いの危険性があったり、逆に体内に脂肪を蓄えやすくなる可能性がある。
ここで飴の出番だ。少量で血糖値を適度に上げてくれるので、空腹感が紛れ、同時に満足感も得ることができるのだ。ただし、大量になめると血糖値を急激に上昇させる可能性があるので、小腹がすいたときに適量の飴をなめるのがおすすめだ。(※4)
3. 飴ダイエットのやり方
飴をなめることが直接ダイエットや体重減少に繋がるわけではないが、飴は上手に活用するとダイエットをフォローしてくれる存在になりうる。ここでは実際のアプローチ方法を詳しく解説していこう。
お腹がすいたときになめる
前述の通り、空腹時になめると満足感が得られるので、飴はダイエット時の間食にぴったりである。小腹がすいたときにゆっくりとなめる、味わって食べるなどの工夫をすると、場合によっては食事の量を減らすこともできるかもしれない。
食事前になめる
こちらも前述の通りだが、飴をなめると血糖値が上がるので満腹感や満足感を得ることができる。その結果、食事の量を抑えることができるという可能性を秘めている。
1日の量を決めておく
1個1個のカロリーは低くても、たくさん食べればカロリーは高くなってしまう。このため、1日に食べる量を決めておくといい。間食に当てられるカロリーは100~200kcalが目安と考えると、1個15kcalの飴なら7~13個くらいだ。ただし、間食が飴だけでないこと、糖質が高いことを考えると1日3~5個くらいが妥当であろう。
4. ダイエット中の飴の選び方
飴と一口にいっても、その種類は非常にバリエーションに富んでいる。ダイエット中におすすめの飴は、はちみつの飴。はちみつ飴のなかには、砂糖ではなくはちみつ100%で作られているものもあり、カロリーもそれほど高くない。
そのほかダイエット向きと謳われている商品を活用するのもあり。ココア飴や黒豆飴など、こちらもバリエーションに富んでいる。どちらにしても食べ過ぎないことを念頭に取り入れたい。
また、梅やレモンなど、クエン酸の入った飴を選ぶのもおすすめだ。さっぱりとした味わいで、さらにクエン酸には疲労回復効果があるといわれているのだ。(※5)
逆にバターやミルクがたっぷりと入った飴はおすすめしない。
5. ダイエット中におすすめの飴
ここでは実際にダイエット中におすすめの飴をご紹介していこう。
扇雀飴本舗「はちみつ100%のキャンデー」
はちみつだけで作った飴である。はちみつの栄養や効果を摂取できるところも嬉しい。
扇雀飴本舗「ダイエットココア飴」
ココアポリフェノールが摂取できるダイエットココア飴。カロリーも控えめで、鉄分も配合されている。
UHA味覚糖「高濃度ビタミンCのど飴」
1個にビタミンCが358mg配合されたのど飴。糖質50%オフで、食物繊維も摂ることができる。
結論
飴は活用方法次第では、ダイエットに効果を発揮する可能性を秘めている。ただし、カロリーが全くないわけではないこと、糖質が高いことからも大量に食べると逆に太る危険性が。少量を小腹が減ったときに食べるという基本を守り、上手に活用したい。
(参考文献)
- ※1〜※3:文部科学省
https://fooddb.mext.go.jp/ - ※4:H2株式会社
https://www.health2sync.com/ja/company/blog/diabetes-candy#i-2 - ※5:金沢大学「各種有機酸類による疲労回復促進効果」
https://www.shinshu-u.ac.jp/faculty/textiles/db/seeds/descente15_25_yamaguchi.pdf