【史実のように発信された謎情報データベース】188cmで容姿端麗の俺ヤスケ、平均身長150cmの日本人から神のように崇められてしまう。え、黒い肌は大黒天の証だって？【なろう侍の作り方】

ラム・マイヤーズ @laymans8

2015年10月。鳥取トム（ロックリー氏）介入。 弥助、大黒天の化身説がついに登場。 「当時の日本では黒人は差別されておらず、むしろ尊敬されていた。なぜなら日本の寺院では仏像が黒く描かれていたからだ。」 引用文献は藤田みどり『日本におけるアフリカ像の変遷』 pic.twitter.com/BNUDpm1jb0

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藤田氏の著書は「弥助の忠誠に感動した光秀が慈悲の心で罵倒した」という美談の元ネタ（わずか3行の感想でもwikiで大拡散する好例）ですが、「日本人が弥助を神のように敬った」というロックリー氏の持ちネタにも関わっていたのです・・・なんてことはなく pic.twitter.com/6z9hLR4hta

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ロックリー氏の創作の権威付けに利用されているだけでした。『日本におけるアフリカ像の変遷』にそんな記述は存在しません。 「安土桃山時代の日本人の黒人観は、黒人を見て驚き喜んだ以外、知ることはできない。見て喜ぶことは喜んだが、その有様を見て侮蔑の感情を同時に抱いたかは不明である。」 pic.twitter.com/IxJcqiazdl

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藤田氏は著書の中で6ページにわたって美術工芸品に描かれた黒人について解説しているのですが、ロックリー氏が「99％弥助だ」と語る相撲の絵図については一切触れていないんですよね。 x.com/laymans8/statu… pic.twitter.com/deF9dlaFnF

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番組内で『相撲遊楽図屏風』に描かれた黒人を、弥助として紹介した影響が考えられます。当時黒人は多く存在し、また25年後の図屏風であることから、とくに根拠のある話ではないのですが、ロックリー氏が紐づけることで、近年は完全に弥助として認識されるようになりました。 pic.twitter.com/KMH2MkTuQg

2024-06-30 20:20:33

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どうやら南蛮屏風に描かれた黒い人物＝アフリカ黒人というわけではないらしく、そもそも人種を識別するのが困難であるとのこと。よく黒人と紹介されるこの絵もインド人の可能性があるそうな。 pic.twitter.com/GLfCp9VIgN

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2017年2月。ソースを自分の学術論文から前月発売した信頼性の劣る一般書籍に変更。 pic.twitter.com/GspO3Om1O5

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2018年。自分のWikipedia記事を作成して怒られる。 pic.twitter.com/FRsjNOkk3O

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2019年1月。Wikiで自分の小説を宣伝してしまう。 pic.twitter.com/Ol64es97s5

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2015年9月以降、アメリカの弥助wikiはロックリー氏の研究発表の場と化していたわけですが、フリーハンドの終焉は2018年7月に訪れます。 良識ある匿名編集（オークランド大学関係者）の手によって、推測記事、憶測記事、捏造引用が一掃されたのです。これによりWikipediaはだいぶマシになりました。 pic.twitter.com/iWPz0lkyyr

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なお、出生から日本に到着するまでの記述は、ロックリー氏の説が継続して採用されています。この期間は史料の存在しない完全な空白域のため説で埋めるしかないのです（それ自体は悪いことではありません）。

ラム・マイヤーズ @laymans8

鳥取トムは2019年1月に自分の小説を宣伝して以降姿を消すのですが、弥助ブームの影響で大量発生したファンボーイたちが、BBCやブリタニカ、ロックリー氏の書籍などをソースに自分の願望をwikiに書き込む状況は現在まで変わっていません。 pic.twitter.com/ITrLBrir9b

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ラム・マイヤーズ @laymans8

本当にロックリー氏が編集を止めたかどうかは分かりません。ただ、自分と紐づけてしまった鳥取トム名義での編集は2019年1月が最後です。 鳥取トムがロックリー氏だと判明した理由は、本人が「自分はロックリーだ」と自己紹介していたからです。問題視されると思っていなかった可能性があります。 pic.twitter.com/2JOGqjEsmz

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「イエズス会の記録によると信長はすぐさま弥助を侍に取り立て」（CNN） 「弥助と信長が性的関係にあったという学説がある」（学術書『信長と弥助』） 「家忠は『弥助という名は信長自身が与えたもので大きな名誉』と述べていた」（米wiki）

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「藤田みどりによると、日本人は黒人を仏とみなし尊敬していた」（米wiki） 「日本で有名な歴史家がファクトチェッカーを務めた」（Japan Times） これらはすべて（きつい言い方をすれば）嘘です。調べれば明るみに出る問題ですが、彼はそれほど気にしていなかったように思えます。

ラム・マイヤーズ @laymans8

彼が鳥取トム名義を捨てた理由は、表舞台（CNN,BBC,TIME,スミソニアン,NHK etc）でのデビューが決まったからだと思います。2019年はヤスケブーム元年でした。

ラム・マイヤーズ @laymans8

今回の件ですが「弥助騒動が根底から覆る大発見！」というわけではなく、ロックリー氏の研究成果（英雄弥助）の拡散ルートが、一つ増えた程度の話だと認識しております。

ラム・マイヤーズ @laymans8

主な水源がロックリー氏なのは変わりません。どのルートから一番水が流れたかという話です。小説なのか、検索上位の史実汚染なのか、それとも鳥取トムのWikipediaなのか。

ラム・マイヤーズ @laymans8

ロックリー氏の海外向けプレゼンは許容されてきた程度のもので、現在の反発は作られた怒りなのではないのか？という意見があります。確かにUBIのアレコレと紐づけられ、批判が過剰になっている面もあるかと思います。それではアサクリ騒動以前には、まったく問題視されていなかったのでしょうか？

ラム・マイヤーズ @laymans8

そんなことはなく、ハリウッド映画制作決定のニュースでBBCの記事が貼られた時などには、しっかり反発されています（複数レスは除外）。日本人は弥助が好きですけど、ロックリー氏が海外向けに発信する弥助像に不快感（という表現が一番近いと思います）を覚える人も当時から存在したのです。 pic.twitter.com/Vffu4hhyQM

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ラム・マイヤーズ @laymans8

こういうのが貼られたときも荒れに荒れていました 海外「日本では神扱い！」白人研究者が語る「弥助の真実」に海外が感動 dng65.com/blog-entry-631… pic.twitter.com/OCpYeJzEb1

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ラム・マイヤーズ @laymans8

現在の状況は（フェイクに基づく理不尽なバッシングを除けば）5chの一スレに留まっていた話題が、アサクリ騒動の余波で全国規模に注目されてしまった結果なんですね。要するに、日本人に見つかってしまったと。