【史実のように発信された謎情報データベース】188cmで容姿端麗の俺ヤスケ、平均身長150cmの日本人から神のように崇められてしまう。え、黒い肌は大黒天の証だって?【なろう侍の作り方】
弥助より大きい日本人も、合戦で活躍した日本人も、(弥助と違い)降伏せず討ち死にするまで戦った日本人もいるので、日本人の口からそんなことを言わせないでほしい 「文化の紹介が外国人と友達になる第一歩」ということだが、へりくだって見せることが、外国人とつきあうコツなのだろうか?
2024-06-24 20:04:01弥助は4~6万人の伊賀忍者軍団と戦った
初めて弥助と忍者が絡んだ創作物は不明。 まとめ主の知る限りでは、ロックリー氏のベストセラー小説『African Samurai -The True Story of Yasuke-』(2019)の忍者の手から信長を守る描写が初。 「弥助の巨体とパワーの前では、伊賀ボーイのフェイントを駆使したニンジャ殺法も通用しないのだ」 pic.twitter.com/6cfCrNoXWS
2024-06-24 20:30:21弥助が天正伊賀の乱に従軍したという記録は無いが、2019年、ロックリー氏が「信長は4万~6万人の軍勢を擁する忍者の地、伊賀を攻撃。弥助にとって、これが信長の下での最初の戦になった」とCNNで史実のように語る。 2020年以降、弥助と忍者の絡みは増加傾向。 関連性は不明。 pic.twitter.com/aCfN2hMCBq
2024-06-23 13:48:54UBIのシモン・ルメイ氏によると「初期構想で主人公は1人だけだったが、リサーチの結果、実際に起こった重要な出来事のすべてに弥助が関わっていることに気づき」史実の人物が初起用されたという。 CNNの記事が2019年 開発開始が2020年前後 関連性は不明 techieduniya.com/assassins-cree…
2024-06-23 13:49:212019年以前の創作物で「弥助が天正伊賀の乱に参戦した」という内容が含まれるものをご存じの方は、コメント欄で教えてください。
弥助は信長の外交顧問だった
イエズス会日本年報の記述「度々これを観、少しく日本語を解したので、彼と話して飽くことなく」を拡大解釈したもの。 同史料には信長が宣教師と長時間に渡り様々な事柄について一緒に話したという記録があり、単に話す(falar)だけだった弥助ではなく、宣教師との会話で外国の情報を仕入れていたことが伺えるようです。
2024-07-20 20:21:21以上、STSTさんのnoteから引用させていただきました。 #note note.com/just_eel601/n/… pic.twitter.com/puqcrZh5RR
2024-07-01 20:36:07弥助と信長が恋人同士だったという学説が存在する
ロックリー氏が著書『信長と弥助』内で「弥助と信長が性的関係にあったという学説がある」と紹介。ロックリー氏の見解では「信長に乞われれば弥助が拒めたとは思えない」とのこと。(アサクリの伝統に則って)弥助の性自認は柔軟に設定されるようなので、今後有力説として拡散される可能性あり。 pic.twitter.com/2sEIqyuv9p
2024-07-10 23:14:46学説の引用文献とされる『Screech, The Black in Japanese Art』は国会図書館にも存在しなかったものの、スクリーチ氏が参加する『The image of the Black in African and Asian art』を確認したところ、それらしき『学説』を発見。以下詳細。
2024-07-10 23:16:52後に、弥助と信長は恋人同士だったと噂された。 (信長は男好きで有名だった) 以上学説終わり。引用文献無し。 pic.twitter.com/LZnjR70Xpw
2024-07-10 23:17:44タイモン・スクリーチ氏は著名な美術史家とのことだが、正直この弥助に関する記述は、事実誤認もあり、内容もまじめに書いているとは思えない(特に児童文学のくだり)。これを学説として紹介する方が悪いのだが、引用文献がないため、スクリーチ氏の創作なのか、悪趣味な冗談なのか何もかもが不明。
2024-07-11 7:17:51弥助は信長の首を隠すことで日本の歴史を変えた
「光秀から信長の首級を守ったのは弥助である」とする説なのだが、説とは名ばかりのトンデモ話。自称信長の末裔が個人博物館で展示する「信長のデスマスク」が元ネタ。2014年前後、TV番組が「大発見」と取り上げるも史学的には相手にされず。 pic.twitter.com/QbZzQWxi5y
2024-06-23 18:18:332015年、X氏がデスマスクの記事をwikiに追記。引用文献として自称末裔の自費出版本(西山家系万世守る会『西山家文言覚書秘伝録 為朝及び信長孫秀信の生涯編』)まで調べる熱の入りよう。 2017年、ロックリー氏が学術書『信長と弥助』内で取り上げるも、信憑性は薄いと結論づけている。 pic.twitter.com/x13BKO7tV1
2024-06-23 18:44:032019年以降、ロックリー氏が注釈なし、あるいは「一般的な言い伝え」として複数メディアで大拡散。現在は説が逆輸入され動画が作られるまでになった。 なお、日本未発売の『African Samurai』では、「弥助の記憶は織田家の中に今も生き続けています。」と自称末裔の説であることを巧みに隠している。 pic.twitter.com/bUuvwIqvRW
2024-06-23 21:11:41↑これは小説の脚注です。小説本編では、信長の首をラマンである蘭丸が斬り、蘭丸の首を弥助が斬ったことになっています。
ちなみに脚注は80ページくらいあります。ほとんどは弥助と関係のないものなのですが、小説を真実らしく見せる小道具の役割を果たしています。
1万3,000人に囲まれた本能寺からの脱出は、非戦闘員でもなければ(首を持っていなくとも)ほぼ不可能なミッションです。しかし、弥助が本能寺で信長の最期まで付き添っていたという仮定は「信長が最も信頼する黒人侍弥助」の伝説にとって極めて重要なことです。
学術書『信長と弥助』は、後に出版予定の小説のひな形として執筆されたものでもあるのですが、ロックリー氏は本能寺脱出を成し遂げるために「なんとか仮説を捻り出した。」と正直な感想を吐露しています。
SFアニメということで検証から排除していた『YASUKE』ですが、弥助介錯説の拡散に寄与した可能性は高そう。 youtu.be/nfy3D6GBK6Y?si…
2024-06-25 0:15:04日本発の創作で本能寺伝説の拡散に寄与した可能性があるもの。 私は仁王1しかやったことがないのですが、弥助は信長を復活させるという目的で、主人公の前に立ちふさがるボスの一人として登場していました(2017年)。
2024-06-28 21:45:15微かな記憶では、彼は唐突に登場した印象なのですが、信長の命で遺体を運び出したという裏設定(描写ありました?)があるらしく、仁王2(2021年)では明確にそのようなストーリーになっているそうです。以前のまとめで「2019年以前の創作にもそんな描写はない」と言い切ったのは誤りかもしれません。 pic.twitter.com/QqW2y1gdwO
2024-06-28 21:45:155月27日のロックリー氏発言(UBI公式ポッドキャストより)
【なろう系侍の作り方】188cmで容姿端麗の俺ヤスケ、平均身長155cmの日本人から神のように崇められてしまう。え、黒い肌は大黒天の証だって?敵は6万人の忍者軍団&武田の最強騎馬軍団!30人のエリート部隊に抜擢されたけど、周りはほとんど信長様のお手付きで...【史実として発信された情報まとめ】
一応言っておきますが、ロックリー氏に誹謗中傷とか絶対にしないでください。今回のまとめではWikipediaとロックリー氏をピックアップしましたけど、日本発の創作弥助のポテンシャルもありますし、伝説の黒人侍を求めるブラックナショナリズムとか、多文化主義の象徴にされたことによる各方面からのブーストとか。様々な要因が重なって出来上がった地雷なんです。誰か一人を叩けば済む話ではないので冷静になってください。