【史実のように発信された謎情報データベース】188cmで容姿端麗の俺ヤスケ、平均身長150cmの日本人から神のように崇められてしまう。え、黒い肌は大黒天の証だって?【なろう侍の作り方】
歴史家発の弥助伝説
海外への伝播 歴史家が日本で学術書を出版(2017) ↓ 学術書を元にした小説を海外で出版(2019) ↓ 同時期弥助ブーム (ネトフリ&ハリウッド映画の製作発表) ↓ 大手メディアで歴史家が小説の中身を史実のように語る ↓ Yasukeの検索上位が上記メディア記事に ↓ 伝説の侍イメージの拡散
2024-06-24 20:38:09要因の一つです。多文化主義の象徴として各方面からブーストをかけられたことや、伝説の侍を求める消費者の存在もあります。
便宜上、2017年出版の『信長と弥助』を学術書とよんでいますが、これはご本人が「『African Samurai』は小説で『信長と弥助』は学術書」とおっしゃっているからです。 査読はされていません。 pic.twitter.com/qNxcGxhqZY
2024-06-25 6:37:44弥助は信長に会う前から歴戦の戦士だった説
ロックリー氏は、弥助が元少年兵でインドでの戦闘経験もある戦士と考え、同様の説を唱えるディスノー氏は、別のインタビューで「日本人に『信長は奴隷を側近にしないよね?』と尋ねたら『そう思う』と答えたので間違いない」と根拠について話している。これも通説のように思える問題。 pic.twitter.com/nGddkzOmCt
2024-06-23 22:19:28弥助はイケメンだった
彼の男、健やかに、器量なり(信長公記) ↓ 健康そうで立派な体格であった(現代語訳) ↓ 弥助は容姿端麗であった(海外誤訳) 米の弥助wikiに2006年から10年間掲載。ロックリー氏は日本語の文献にもあたれるはずだが、書籍やインタビューで弥助は容姿端麗と紹介している。ハリウッド対策? pic.twitter.com/Tm2e9IZFfo
2024-06-23 13:30:24中川太古『現代語訳 信長公記』(新人物文庫)
立派な体格であった
榊山潤訳『現代語訳 信長公記(全)』(ちくま学芸文庫)
見事な体格である
日本人は弥助を大黒天の化身と考え恐れ敬った
ロックリー氏の創作。氏によると「日本で黒は神と悪魔を表す色」ということになっている(小説より)。大手メディア記事を通じ、史実として海外で広く拡散。「弥助は伝説の侍」であると主張する外国人の多くが信じている。 pic.twitter.com/FDNm0gOS3B
2024-06-23 13:31:592015年10月には創作されていたようです
2015年10月。鳥取トム(ロックリー氏)介入。 弥助、大黒天の化身説がついに登場。 「当時の日本では黒人は差別されておらず、むしろ尊敬されていた。なぜなら日本の寺院では仏像が黒く描かれていたからだ。」 引用文献は藤田みどり『日本におけるアフリカ像の変遷』 pic.twitter.com/BNUDpm1jb0
2024-07-12 22:20:54藤田氏の著書は「弥助の忠誠に感動した光秀が慈悲の心で罵倒した」という美談の元ネタ(わずか3行の感想でもwikiで大拡散する好例)ですが、「日本人が弥助を神のように敬った」というロックリー氏の持ちネタにも関わっていたのです・・・なんてことはなく pic.twitter.com/6z9hLR4hta
2024-07-12 22:28:01ロックリー氏の創作の権威付けに利用されているだけでした。『日本におけるアフリカ像の変遷』にそんな記述は存在しません。 「安土桃山時代の日本人の黒人観は、黒人を見て驚き喜んだ以外、知ることはできない。見て喜ぶことは喜んだが、その有様を見て侮蔑の感情を同時に抱いたかは不明である。」 pic.twitter.com/IxJcqiazdl
2024-07-12 22:38:31UBI公式のポッドキャストEchoes of Historyより 『Yasuke The First African Samurai』(トーマス・ロックリー)open.spotify.com/episode/1vFxe5…
2024-07-09 18:09:30批判に気がついたのか「解釈」と予防線を張るようになりました 「一つの解釈だが、ブッダや様々な神々は黒い肌の人物として描かれることが多いので、多くの人々は神聖なものに思えたかもしれない。信長は弥助を側近にすることで以前よりさらに神々しく見えるようになったことだろう」
2024-07-10 21:20:57海外では6cm伸びる弥助の身長
史実=182cm(6尺2分) 海外=188cm(6尺2寸) ロックリー氏が6尺2寸(188cm)に設定、メディアインタビューで拡散。弥助の強さを強調する文脈では、日本人の平均身長の低さが必ずセットで言及されるため、インパクト重視で意図的に盛った可能性が高い pic.twitter.com/VLyQ4q9nfe
2024-06-23 13:29:295月27日のロックリー氏発言(UBI公式ポッドキャストより)
今度は日本人の平均身長が過去で一番低くなりました 「(日本人が弥助を見て騒いだ理由は)その大きさで目立っていたのであって、必ずしも黒い肌が原因ではありませんでした。当時の日本人の平均身長は150センチ前後で、それは楽観的な平均値だろうから、文字通り頭一つ以上抜けていたのです。」
2024-07-10 20:58:36ロックリー氏の対談映像をいくつか見てきましたが、この身長無双のくだりはホストにも大変人気があるので、思わず盛ってしまった可能性があります。弥助が海外で受ける理由の一つに、なろう系的な魅力も間違いなく含まれると思います。
弥助の魅力を発信する立場の方々は、海外展開に注力しすぎて「日本人がどう思うのか」という視点がなくなる傾向にあります。欧州人の平均身長が160~165cmだったことも言及すべきだと思いますね。
日本で最も大きく最も強い男は日本人ではなかった
ロックリー氏の著書『英語で読む外国人がほんとに知りたい日本の文化と歴史』(2019)は、外国人に日本を紹介するための英語例文集。 弥助の紹介ページで「日本最強は日本人ではない」と断定的に記述されている。海外への拡散は本の売れ行き次第。有用であろうテキストのほんの一部とはいえ正直胸糞悪い pic.twitter.com/SbS8XLvVyz
2024-06-23 13:43:15山岡鉄舟さんの身長が6尺2寸(188cm)ですので、幕末と比べて平均身長の高い戦国時代にも、弥助(182cm)より大きい人はいたと思います。 pic.twitter.com/SiAg4lCSJn
2024-06-25 21:11:06
【なろう系侍の作り方】188cmで容姿端麗の俺ヤスケ、平均身長155cmの日本人から神のように崇められてしまう。え、黒い肌は大黒天の証だって?敵は6万人の忍者軍団&武田の最強騎馬軍団!30人のエリート部隊に抜擢されたけど、周りはほとんど信長様のお手付きで...【史実として発信された情報まとめ】
一応言っておきますが、ロックリー氏に誹謗中傷とか絶対にしないでください。今回のまとめではWikipediaとロックリー氏をピックアップしましたけど、日本発の創作弥助のポテンシャルもありますし、伝説の黒人侍を求めるブラックナショナリズムとか、多文化主義の象徴にされたことによる各方面からのブーストとか。様々な要因が重なって出来上がった地雷なんです。誰か一人を叩けば済む話ではないので冷静になってください。