「星野トマムを売却」中国企業の"謎だらけの行動" 売却に至った複雑事情、売却先は何者なのか?

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豫園商城の売上高に占めるリゾート事業(実質的にはトマムとキロロ)のシェアはわずか1.6%だが、粗利益率は約68%と全事業で最も高い。

これらの状況から、債務問題が発生し資金調達も頓挫した豫園が、キロロとトマムという2つの非中核事業から「ホテルがすべてクラブメッド」「開業したばかりで復星国際が注力している」「スキー場の営業期間がトマムより1カ月長い」などの要素でキロロの保有を選択し、取得時より価値が大きく上がっているトマムを売却して当座の資金を確保した、という見方ができる。

トマムを売却したYCH16は何者なのか

今回、豫園商城が星野リゾートトマムを売却した合同会社YCH16の“正体”も、取引の謎の一つだ。豫園商城が星野リゾートトマムを取得したときも、その直前に日本に設立した「新雪」を介している。今回も受け皿となることを目的に設立されたと考えられる。

売り手である豫園商城が同じ北海道にあるキロロを昨年取得した背景や、YCH16に関する情報は謎に包まれている。

浦上 早苗 経済ジャーナリスト

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うらがみ さなえ / Sanae Uragami

早稲田大学政治経済学部卒。西日本新聞社を経て、中国・大連に国費博士留学および少数民族向けの大学で講師。2016年夏以降東京で、執筆、翻訳、教育など。中国メディアとの関わりが多いので、複数媒体で経済ニュースを翻訳、執筆。法政大学MBA兼任講師(コミュニケーション・マネジメント)。新書に『新型コロナVS中国14億人』(小学館新書)。
Twitter: @sanadi37

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