川塵録

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太宰とキリスト教

2024年07月20日 | 宗教
私は太宰のいい読者でありませんが、太宰作品には、聖書の引用がすごく多い。

太宰とキリスト教ってだけで、一大論点というか、いくつもの論文がある分野なんですね。

以下は青空文庫の太宰の「一問一答」から抜粋。

「あなたは、クリスチャンですか。」
「教会には行きませんが、聖書は読みます。世界中で、日本人ほどキリスト教を正しく理解できる人種は少いのではないかと思っています。
 キリスト教に於いても、日本は、これから世界の中心になるのではないかと思っています。最近の欧米人のキリスト教は実に、いい加減のものです。」


 

 
この「太宰とキリスト教」ってのは、いつかしっかり考えてみたい。
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マッチョな昭和的な「天皇陛下万歳」的な価値観の裏にある、特攻兵士が「お母さん」と叫んで死んでいったことに象徴される女性性。

その女性性の象徴が太宰。

私も齢50になんなんとして、そういうところにも目が当たるようになってきました。

どんな事象も、どんな人間も、どんな感情もアンビバレント(相反・矛盾・葛藤)。
10対0で◯◯の感情、ってことはほとんどなくって、愛憎相半ば、悲喜こもごも、恩讐、好きだけど嫌い、YES & NO。

人間の感情とかってそんなもん。

そういう、人間の感情がアンビバレントだってことを表現するのが、含羞。はにかみ。


 
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また宗教の話になっちゃうけど、霊感弁連さんの「家庭連合信者はマインド・コントロールされている」って主張には、この含羞・ハニカミがないんですよね。

20代後半までバリバリ信者だったアラフォーさんが、「家族でディズニーランドに行けなかった」と言って被害を訴える。

そういう含羞のない被害者が、これから、他宗教に対しても、出てくる。含羞のない時代がやってきそう、、、

太宰は、<文化と書いて「ハニカミ」とルビを触れ>と言った。

この太宰的に言えば、文化のない時代になってきたんですかねえ。
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