砲身内のフィンについて考える | 波動砲口形状研究
2011-08-23 20:39:24

砲身内のフィンについて考える

テーマ:波動砲口形状研究
その壱。

波動砲口のライフリングの凸部のことをDO楽DOの道楽おやぢさんやブラスタルゴさんに倣ってとりあえずフィンと呼ぶことにする。
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そしてフィンの前端をこれまで通り歯と呼ぶ。

フィンは大砲や銃の銃身のように、筒の内部を削った結果できたものだろうか。それなら歯の先端(下図の赤のライン)は砲口のフチと平行になっている方が自然だろう。

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ただ、砲身を内側から数十センチ(劇中の人物との対比で見ると60センチくらい?)も削るというのはあまり合理的な加工方法に思えない。

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ではフィンを後から取り付けているのだろうか。その場合はフィンの背中をわざわざよじる加工をして歯先を砲口のフチに合わせるとは考えにくい。従って歯の先端は、フィンのシャッター側と同様に同心円かそれに近い形状になるだろう。

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どちらがもっともらしいだろうか。あるいは見た目がいいだろうか。


その弐。

歯の大きさ(フィンの太さ)は上端と下端で同じと考えていいだろうか。

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私はなんとなくそんな風に理解していて、上掲のようなフィンの並びを作成していた。
しかしフィンだけ取り出して

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横から見ていただければよくわかると思うが、砲口が前傾していることから、上端と下端のフィンは長さがぜんぜん違う。

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前端で上でも下でも同じ太さになるように徐々にフィンを太らせると、下端のフィンの方が早く太くなる。
従ってあるところで波動砲を垂直に切断して

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正面から見ると、下のフィンほど先端に近いところで切ることになるので太くなり、逆に上のフィンほど細くなる。

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フィンが何の役割をはたすのかよくわからないが、シャッター部から放出されたエネルギーが到達する瞬間が同じである砲身内のある同心円上で、上のフィンが細く、下のフィンが太くあるべき理屈は思い当たらない。

肝心なのは歯ではなく溝の方かも知れない。だた見方が変わっても成立する形状は同じなので、同心円上の上のほうが溝と溝の間隔が狭く、下は広いということになる。そしてそうあるべき理屈はよくわからない。

となるとどのフィンも等間隔でかつ同じ比率で太くなっているのだろうか。途中で切ってもフィンが同じくらいの太さでかつ等間隔に並ぶようにフィンの位置と太さを調整してみると、


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砲口のヘリに位置する歯は、上では大きく、下では小さくなる。
私の造形は結構適当なので厳密にそうできていないが、この場合歯だけでなく、歯と歯の間の間隔も上では広く、下では狭くなる。

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比較のために歯が全周にわたって同じくらいのものを再掲する。
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砲口の構造としては上のほうがもっともらしいように思われる。

もともと真正面から見た歯がどこでも同じ大きさになる下のモデルでも、喫水線の高さから砲口を見ると上の歯の方がずっと大きく見える。これは内側に強く折れ込んでいる上の歯を下から見上げているからだ。

上の歯が大きいモデルはもともと大きい上にさらに大きく見える角度から見てしまう格好になるので、やや歯がうるさく見える気がする。

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とはいえ非常に微妙な差で、引きで見ればほとんど違いは分からないだろう。

そういう話をどこまでも引っ張るのもどうかと思うのだが、フィンの話はもう少しだけ続いてしまう。

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