“オスプレイ用地使用は違法” 住民が県を訴えた裁判の初弁論
陸上自衛隊の輸送機、オスプレイの佐賀空港への配備計画をめぐり、佐賀県が駐屯地周辺で整備される排水対策施設の用地の使用を無償で国に許可したことは違法だなどとして、計画に反対する県内の住民が県を訴えた裁判が19日から始まり、県側は訴えを退けるよう求めました。
この裁判は、佐賀空港へのオスプレイ配備計画に反対する県内の住民40人が、駐屯地周辺で漁業に影響を与えないために整備されている排水対策施設の用地について、県が防衛省に12ヘクタール余りの使用を無償で許可したことは違法だなどとして、県を訴えているものです。
19日、佐賀地方裁判所で初めての口頭弁論が開かれ、原告側はこれまで佐賀県が県の空港条例に基づいて土地の使用料を免除したことについて、「条例は『空港内の土地』に適用されるもので、排水対策施設が整備されている土地は『空港外の土地』だ」などと訴えました。
これに対し、県側は答弁書の中で訴えを退けるよう求めました。
裁判のあと、会見を開いた原告代表の力久修さんは「訴状に対する県の答弁書は、まともにこちらの訴えに答えていない。早く決着をつけて駐屯地の建設を止めたいと思っており、それが県民や有明海沿岸の住民を守る唯一の手立てだと思う」と話していました。