今回は多くの大人が忘れているかもしれない累乗の計算に挑戦してみましょう。
まずは累乗の意味と計算方法を復習します。
後半では、累乗の考え方を整理して、よくある間違いを防ぐためのポイントを解説していきます。
忘れていた方も覚えていた方もぜひ取り組んでみてくださいね。
問題
次の計算をしなさい。
(−2)^4+(−3)^3
累乗と掛け算の違いを整理することで、正答率がグッと高くなります。
解説
この問題の答えは「−11」です。
累乗の計算のやり方から復習します。
累乗の計算のやり方
◯^△の場合、◯を△回掛ける。
例:2^3なら、2×2×2=8となる。
※△のように右肩にある数を指数という。
この考え方をもとに、まずは(−2)^4の計算をしてみましょう。
(−2)^4
=(−2)×(−2)×(−2)×(−2)
=16
次に、同じ要領で(−3)^3の計算です。
(−3)^3
=(−3)×(−3)×(−3)
=−27
こちらの掛け算の結果はマイナスになることに注意が必要です。
最後に、この2数の足し算をします。
(−2)^4+(−3)^3
=16+(−27)
=16−27
=−(27−16)
=−11
正の数と負の数の和は、絶対値の大小によって計算結果の符号が変わることに注意しましょう。ここでは、−27の方が16より絶対値は大きいです。
では、続いてとても多い間違い方を確認します。2^3を例にしてみると、よくある間違いは
2^3
=2×3
=6
としてしまうことです。これを防ぐために2^3と2×3の違いを整理してみます。
2^3は、前述の通り2×2×2のように、「同じ数を掛け合わせている」のが正しいのですが、2×3という掛け算は本来、2+2+2というように「同じ数を足し合わせている」という意味になっています。
掛け合わせるのか足し合わせるのかという部分で区別されます。
まとめ
累乗の計算はとても多く忘れがちです。掛け算を使うということだけを覚えていると、よくある間違いのようになってしまいますので注意しましょう。
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):うおうお
数学の教員免許を活かし、個別指導・集団指導の学習塾で主に数学の講師として小学生から高校生までを指導。現在は民間学童保育所で放課後児童支援員として勤務しながらフリーランスで受験指導もしている。日々、小学生の宿題指導を通して算数の魅力を深掘りし楽しく伝えている。
監修:株式会社かえでプロダクション(公式HP)
「編集技術で過去と未来をつなぐ」小学生・中学生・高校生の学習用教材を執筆・編集・校正する編集専門のプロダクション。英語・算数/数学・国語・理科・社会の主要5科目のテキストやドリル、テストや模試、デジタル系の教材など幅広く制作。教材からできる教育を目指し、教育業界を支える会社。会社独自の福利厚生が充実しており、社員が働きやすい環境を整え、新しい働き方で第三者機関から認定を受けている。
累乗の計算にもう一問挑戦!