離党直前の資金移動への賠償請求棄却 立民岩手県連

階猛氏
階猛氏

立憲民主党の階猛(しな・たけし)衆院議員(岩手1区)が旧国民民主党から離党する直前の平成31年2月、旧国民岩手県連の資金を自身が代表の政治塾に移し損害を与えたとして、階氏に対し、県連から債権譲渡を受けた立民岩手県連が3300万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、盛岡地裁は20日、請求を棄却した。

原告側は階氏が秘密裏に資金3千万円を移したと主張していた。西村康一郎裁判長は判決理由で「旧県連側が資金移動を了解していた」と指摘。資金返還の義務はなく、不法行為には当たらないと判断した。

判決によると、旧県連の代表代行だった階氏は、資金3千万円を「旧県連からの寄付」として自身が代表を務める政治塾に移した。

階氏は令和元年5月、小沢一郎衆院議員が率いていた旧自由党との合流に反発し、旧国民を離党。参院選前の今年6月、立民岩手県連が訴訟を取り下げたが、階氏側が同意せず審理が続いていた。

会員限定記事会員サービス詳細