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松本市がカーブミラーの総点検開始 全6500基の状態確認

カーブミラーの状態を目視、触診で点検する市職員

 松本市は16日、管理している全てのカーブミラー約6500基の安全点検を始めた。支柱の根元が腐食したミラーが倒れる事案が4~5月に続いたことを受け、市職員が各所を回って状態を確認する。市維持課によると、安全性の総点検を行うのは初めて。

 雨水の浸入を防ぐキャップが支柱の頂点部にあるか、支柱を揺らした時にぐらつきがないか、腐食や穴がないかを点検し、健全度を3段階で評価する。腐食がある場合は経過観察、腐食部を起点にぐらついている場合は補修や取り替えを行う。点検は40~50人の職員が手分けして行い、年度内の完了を目指す。
 カーブミラーの支柱は鋼管で、融雪剤の塩化カルシウムや動物の尿などが腐食の原因とされている。市内では4月に大村地籍のミラーが腐食した根元から折れて近くの家屋を傷つけたほか、5月には宮田の開明小学校付近のミラーが児童の下校時に倒れそうになる事案が起きた。その後も市民からの通報に対応した補修が3件あった。
 古いものでは40~50年前に設置されたミラーもあり、市は鏡部分の交換などを含めて年間約30件の補修を行っている。市維持課は「道路を安心して使ってもらえるようにできるだけの対応をする。危ない状態のミラーを発見したら知らせてほしい」と呼び掛けている。