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腕時計コレクションの整理・放出し、現在は6本であるが、最大10本位までは所有しても良いかなと思う。
折角、本数を減らしたので、当面は腕時計は買わないつもりだが、夜光のない太くて綺麗なドーフィン針を持つ時計が欲しいので、カラトラバを入手したいと思っている。しかし、カラトラバを購入する予定があるわけではないし、その前にカラトラバを買う予算もない。

パテック・フィリップ  カラトラバ 5296G-010
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このカラトラバを見て、あれ!と思った。以前に所有していたセイコー ドルチェ SACM171 と似ているのだ。

セイコー ドルチェ SACM171 
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カラトラバが機械式でケース径38mm、デイト付、値段は300万円位であるのに対し、ドルチェはクォーツでケース径33.5mm、ノンデイト、値段は3万円台と全く異なるのであるが、このドルチェはセイコーらしいデザインのようで、実はカラトラバを意識してデザインされたに違いない。
針の形状やドット式の目盛り、何より、共に粒子仕上げが施された白に近いシルバーの文字盤を持つ。
引き算の美学から生まれたデザインの美しさを感じる。

このドルチェは過去に何度も記事で紹介したが、安いと言っても馬鹿にできない名機だと思う。年差10秒の性能だけでなく、秒針のフレのなさ、インデックスを正確に指す精巧さ、そして長短の太いドーフィン針がうっとりするくらいに美しい。パテックよりいいかもしれないと思えるほどに繊細で美しく工作されている(パテックの実物を見たことがないので分からないが・・・)。少なくとも秒針の留め具部はカラトラバより美しいと思う。
和製クォーツ版カラトラバの SACM171 は、安価な製品で手を抜きまくる企業体質になってしまったセイコーが、珍しく真面目に作った本来のセイコーらしい上質な時計のひとつである。

何故に手放したかと言うと、ケース径の小ささはドレス系でもあり許容範囲だが、ラグ幅が17mmと細いので(尾錠部は更に細くなる)、自分の腕に着用するとベルト部がレディースっぽく見えてしまうのと、自分の基準では電池寿命3年は短いから。但し、電池寿命3年に関しては、一般的に短いというわけでもなく、あの太い針をクォーツのトルクで動かして3年も持つと考えれば、逆に長いとも言えるかもしれない。

このデザインで、ラグ幅が18mm以上、ケース径が36mm、電池寿命が5年、球面サファイアガラス、ケースにダイヤシールドなしのドルチェを出してくれたら最高で、無駄にカラトラバを買わなくて済むのだが・・・。
そんなドルチェを出してくれないかといつも思っているが、クォーツはトルクが細いので、これ以上ケース径を大きくし目盛りに届く太いドーフィン針を採用するのは無理だろう。であればラグ幅だけでも広げて後継機を出してほしい。