小学生は知っている「0.777…」「0.191919…」循環小数を分数に直すやり方
1÷7を筆算すると…
とりあえず、有限小数にならない分数は必ず循環小数になることを、1/7を例にして説明しよう。1÷7を筆算で計算していくと、 1/7=0.142857 142857 142857 142857 142857…… というように、「142857」が繰り返し続く。 この式において、第1段から第7段までのあまりに注目すると、それらは順に3、2、6、4、5、1、3となっている。 各段における7で割ったあまりは、0以上7未満の整数になるので、0、1、2、3、4、5、6のどれかである。したがって、割り切れないまま無限に小数が続くならば、各段のあまりは必ず1、2、3、4、5、6のどれかなので、それらのある数字は2回以上現れなくてはならない。
適性検査で頻出!循環小数の分数変換
先ほどの筆算では、第1段と第7段の「3」がそれを表している最初の数字で、第1段と第7段で同じあまりが出たということは、どちらも同じ7で割るので第2段のあまりと第8段のあまりは同じになり、それゆえ第3段と第9段のあまりは同じになり……と以下同様に続くことになる。 そして、それが第7段と第13段のあまりが同じところまでいけば、後は第1段から第6段を一つのセットとした繰り返しが続くことになる。 反対に、循環小数は必ず分数に直せる。 就活の適性検査では頻出なので、例によってこの説明をしよう。
数字の上の「・」を書く記法
その前に、このように、循環小数については、繰り返す部分の上に点「・」を書く記法があることを紹介しておく。
循環小数を分数へ変換する方法
△=0.777777……という無限小数については、 10×△=7.77777……(1) △=0.777777……(2) (1)-(2)を考えるとこの式が順に成り立つ。 9×△=7 △=7÷9=7/9 △=0.19191919……という無限小数については。 100×△=19.19191919…… ……⑶ △=0.19191919…… ……⑷ なので、(3)-(4)を考えると以下の式が順に成り立つ。 △=19÷99=19/99 △=4.123123123123……という無限小数については、 1000×△=4123.123123123123…… ……⑸ △=4.123123123123…… ……⑹ なので、(5)-(6)を考えるとこの式が順に成り立つ。 999×△=4119 △=4119÷999=4119/999=4と123/999=4と41/333 『素数が「無限に続く」ことを証明できますか?...2000年以上発見されなかった「小学生でも」納得できる「簡単な」方法』へ続く
芳沢 光雄(数学・数学教育)