再エネAbalance元執行役員を逮捕、インサイダー取引か
再生可能エネルギー事業を手がける東証スタンダード上場のAbalance(エーバランス)を巡り、未公表情報をもとに同社株を取引したとして、東京地検特捜部は16日、同社元執行役員の堀内信之容疑者(60)を金融商品取引法違反(インサイダー取引)の疑いで逮捕した。
堀内元執行役員は当時、エーバランスの投資家向け広報(IR)や経営企画を担当していた。現在は退社している。
逮捕容疑は2023年1月中旬ごろ、太陽光パネルを製造販売する子会社が固定資産を取得する決定をしたとの重要事実を知り、公表前の同月下旬ごろにエーバランス株1万9400株を約5300万円で買い付けた疑い。
特捜部は堀内元執行役員の認否を明らかにしていない。
エーバランスは00年4月に設立。インターネットサービスのほか太陽光発電といった再生可能エネルギー関連事業を展開している。07年に東証マザーズ(当時)に上場。18年に東証2部に市場変更した。23年6月期の連結売上高は2152億円。
金融商品取引法は重要事実を知った会社関係者が公表前に株式を売買することをインサイダー取引として禁じている。法定刑は5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金またはその両方。