トーマス・マシュー・クルックス

2003年9月20日、クルックスはペンシルベニア州ベセルパークで生まれる^[1][5]。中流階級、もしくは上位中産階級の家庭であったと思われている^[6]。両親はソーシャルワーカーとして働いていた^[7][8]。

その後べセルパーク高校（英語版）に入学。2022年に卒業。成績優秀者であったという^[9][8]。クラスメートからの印象は、「物静かな男性」であったという。また、他のクラスメートから頻繁にいじめられており^[10][8][2]、いじめを避けるために普段からマスクをつけ、狩猟服を着てカモフラージュしていた^[11][10]。高校時代は射撃部に入ろうとしたことがあったが、結局入っていない^[12]。

その他、クラスメートはクルックスの成績について「Incredibly Intelligent（信じられないほど賢い）」と評価している^[6]。クルックスは、全米数学・科学賞（英語版）で「スター・アワード」という賞を受賞しており、500ドルを賞金として受け取っている^[3][8]。また、クルックスは、2023年にべセルパーク高校で撮影された資産運用会社ブラックロックの広告にも出ている^[13][14]。

その後、アレゲニー・コミュニティ・カレッジ（英語版）に入学。銃撃の2か月前には理数系科目で短期大学士を取得していた。その後、ナーシングホームで厨房作業員として働いていた^[15][6]。クルックスに前科はなく^[1][16]、ペンタゴンによると兵役の志願も行っていなかった^[17]。

2024年7月13日、ドナルド・トランプ暗殺未遂事件が発生。翌日には、その犯人がクルックスであることをFBIが発表した^[18]。クルックスは、ペンシルベニア州バトラーで2024年アメリカ合衆国大統領選挙に向けて演説を行っていたドナルド・トランプ元大統領を銃撃した^[19]。また銃弾は成人男性の聴衆3名にもあたり^[20]、その内1人が死亡、2人は重体となっている^[21]。アメリカ合衆国の警察によると、銃撃に使用したAR-15は父親が所有していたもので、合法的に購入したものであったという^[22]。

クルックスは銃撃直後、シークレットサービスの対襲撃部隊によって射殺された^{[3][15][23][24]}。クルックスが当時来ていた服は、銃を取り扱う著名なYoutubeチャンネル「Demolition Ranch」の商品であった^[16][25]。また、実家や車からは爆薬の制作材料が発見された^[17]。その後の捜査によってペンシルベニア州ジェファーソンヒルズ（英語版）の射撃場「Clairton Sportsmen's Club」の会員であったことが判明した^[26]。

クルックスは共和党員として有権者登録しており^[1][2][4][3]、有権者登録（英語版）は18歳となった2021年9月より有効となった^[1]。クラスメートによると思想は「やや右寄り」^[6]。その他、あるクラスメートは

私はクルックスがトランプのシャツかそれに似たものを着ているのを前に見たような気がする

とコメントしている^[27]。しかし、選挙に参加したことがあるのは2022年アメリカ合衆国選挙のみであると公式に発表されている^[7]。

一方、2021年1月20日（当時17歳）に民主党の寄付プラットフォーム「ActBlue（英語版）」を通じて、民主党の組織「進歩的政治行動委員会」に15ドルの寄付を行っている^{[9][15][3][28]}。ちなみに1月20日は2021年ジョー・バイデン大統領就任式の日付と同じである^[8]。進歩的政治行動委員会によると、就任式にクルックスに届いた「tuning into」というEメールを見て寄付を行い、2022年に委員会のメーリングリストから登録解除した^[7]。

• 暗殺または暗殺を企図されたアメリカ合衆国大統領の一覧
• ドナルド・トランプ暗殺未遂事件