SoftRoidの創業メンバーであり、現在は事業サイドを担当する山田に、現在のミッション、SoftRoid創業までのエピソード、現場との関わりの中で感じる変化、今後の展望を聞いた。

プロフィール

現在のSoftRoidでのミッション

ーー山田さんは、現在どのような役割を担当されていますか。
「事業成長に必要なことはなんでもやる」という前提のもと、主に営業と、お客様が触れる部分のプロダクト開発を担っています。営業では、事業計画の達成に向けSMB領域のセールス全体を統括しながら、野﨑さんとともにエンタープライズ領域の開拓に取り組んでいます。プロダクト開発では、zenshotの顧客価値を最大化するために、日々営業としてお客様と接する中で得たインサイトをもとに新機能やユーザー体験向上を考えたりしています。

創業経緯

ーー創業メンバーでもある山田さん。学生時代はどのようなことを？
研究と部活動に力を注いだ学生時代でした。研究ではものづくりやデザインが好きだったこともあり、情報工学の研究室に所属し、3Dプリンタを用いた設計支援ソフトウェアの研究に従事していました。部活動では体育会スキー部に所属し、小さい頃から続けていたアルペンスキー競技に打ち込んでいました。大学生特有の「なにか成果を残さねば」という焦燥感に駆られる日々でしたが、結果として、研究ではトップカンファレンスでの発表を経験し、部活では学長表彰を受賞することができました。

ーー大学卒業後は、株式会社電通へ。
外資系IT企業からエンジニア職の内定もいただいていたのですが、一度はデザインやクリエイティブの領域に深く携わる経験をしてみたいと思い、電通に入社しました。
電通では、営業としてナショナルクライアントの広告制作業務に携わっていました。具体的には、プロジェクトのPMとして、お客様はもちろんのこと、社内の関係部署や社外の協力会社と連携しながら、企画から実行までのマネジメントをしていました。前職には「要望に従うだけでなくクライアントの事業成長に必要なことを考え抜く」「戦略や企画を作るだけでなく実行し成果を上げる」等のカルチャーがあり、今の考え方の礎となる姿勢を叩き込まれたなと思っています。

非常に楽しく働いていた一方で、クライアントワークのため、直接的に社会に貢献できているのかということを少し感じにくい部分はあって。広告はあくまでもサブで、顧客価値の源泉はやはりプロダクトだな、と。もともとものづくりが好きだったこともあり、「社会に直接的に価値を届けるためにプロダクトを自ら作りたい」と強く思うようになりました。

ーーそんな中、野﨑さんからお誘いの声が。
はい。野﨑さんとは同じ研究室出身で、私が大学2年生の頃からの付き合いです。お互いの勤務先が近かったこともあり、卒業後も定期的に会っていました。そんな中、野﨑さんが立ち上げたロボットスタートアップに誘われ、「産業構造の変革にコミットする」というスタンスに強く共感し、入社することを決めました。
結果として、その会社はコロナ禍の影響を受けロボット事業撤退となってしまったのですが…まだまだやりきれていない・挑戦さえしていないという想いがあって。そこから、野﨑さん・吉田さんとSoftRoidを共同創業するに至ります。余談ですが、ロボット事業撤退の意思決定がされた際、私はまだ前職に在籍していて、残っていた有給の消化期間に入る約1週間前でした。まさか後任の方に引き継ぎを完了させたタイミングで、転職先がなくなるとは思いもよらなかったですが、なかなかない経験だったなと思っています。

ーー創業メンバーの当時の役割分担は。
創業者3名ともエンジニアリング経験があったので、大きな役割分担をすることなく、事業開発・プロダクト開発の両方を3名で行っていました。野﨑さんの記事にもありますが、「スケールしないことをしよう」を掲げ、東京大学のアクセラレータープログラムであるFoundXからスタートアップのベストプラクティスを学びながら、とにかく1つ1つ丁寧に徹底的に実行していきました。

変化する、現場との関わり

ーーこれまでのメンバーインタビューでも語られている”SoftRoidの現場主義”。山田さんの現場への思いを聞かせてください。
前職でPM業務を経験していたこともあり、現場監督の方の業務には共感を覚えます。どんなに素晴らしい企画書や図面があったとしても、形作る段階で失敗してしまえばそれまでの努力が水の泡となってしまう。失敗の許されない重圧のかかる仕事です。成果物を生み出す現場の重要さと、その要を担う現場監督の方の業務の大変さを知っているからこそ、少しでも力になれたら、と強く思って取り組んでいます。

ーー初期と現在で、現場との関わり方にどのような違いを感じますか。
初期は、今現場で起きていることを理解するために必死でしたね。とにかく現場に通い、現場監督さんや職人さんに「これは何をしているんですか？」「これはなぜこうしているんですか？」など、質問攻めして業務理解に励む。そんな毎日でした。今振り返ると明らかに邪魔でしかなかったな、と思うのですが、現場の方々はあたたかい方ばかりで、懇切丁寧に教えてくださいました。
現在は、数多くの現場訪問や導入を通じ、ようやくお客様をリードしながら伴走できるようになったと感じます。顕在化している課題に対して処方箋的にプロダクトをご案内するのではなく、長期的な目線でお客様のあるべき姿をともに考え、現状とのギャップを埋める具体的な施策を―時にはzenshot関係なしに統合的にご提案することを意識しています。

ーー学びを重ねることで変化が生まれたのですね。現在の営業スタイルの特徴は。
現場に深く入り込み、お客様のサクセスにがっつりコミットするところだと思います。建設業界の皆様はとにかく忙しく、時間がありません。そのため、サクセスに必要なことは私達が代わりとなって実施するようにしています。
具体的には、検討段階では個社ごとの業務や課題をヒアリングした上で、あるべき姿の言語化や検証内容の策定を行います。導入段階では、実際に現場に入り込み関係者の方々と直接コミュニケーションを取りながら、効果測定や実施可能な運用体制の構築まで支援しています。特に運用構築はハードウェアや人が絡むため一筋縄ではいかないことが多いですが、純粋なソフトウェアサービスではなかなか経験しがたい部分なので、やりがいを感じます。

これからのSoftRoidについて

ーーこれからどのようなことをしていきたいですか？
zenshotが実現する業務の遠隔化から、データ×AIによる業務のさらなる省人化を実現し、産業により一層大きなインパクトを与えたいです。
zenshotに蓄積された「建築物の生産状況を網羅的に記録した画像」は独自性の高いデータです。このデータと、私達が得意とするAI・画像処理技術を組み合わせ、「現場を支え、産業を飛躍させる技術基盤の構築」というビジョンを達成したいと考えています。

ーー今後、どういう人と一緒に働きたいですか？
「産業そのもののあり方を大きく変えていきたい」「とにかく大きなことを成し遂げたい」と思っている人と働きたいですね。
zenshotにより、これまで存在しなかったデータが生まれたことで、建設業の業務のありかたそのものを抜本的に変えられると確信しています。そのような産業の変化を自らの手で為したい、そのために必要なことはどんなことでもやっていく、というスタンスの方と働きたいです。

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