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Qiitaのポエム記事は本当に悪なのか?

Qiitaにて「だから僕は競プロを辞めた」という記事を投稿したところ、予想以上に多くの反応がありました。また、投稿時点ではタグに"ポエム"を入れていたこともあり、「ポエム記事はQiitaではなく自分のブログで書け」といった類の批判を最も目にしました。本記事では、このような批判への自分の意見を述べます。

Qiitaのポエム記事が悪とされる理由

Qiitaでのポエム記事が悪とされる理由として本記事では下記の3つを挙げます。以降では、それぞれの理由に対しての自分の意見を述べます。また、以降の議論はQiitaの思想を元に行うので、事前に頭に入れておいてください。また、Qiitaの思想の中の「学びのある情報」という部分を「利用価値のある情報」や「有用な情報」として適宜言い換えている場合があります。

1. 利用価値のある情報が少ない
2. ポエム的な文体で読みにくい
3. 他の有用な記事を埋没させる

「利用価値のある情報が少ない記事」は悪であるか?

前提として、Qiitaにおける記事の利用価値はエンジニアにとっての利用価値であり、技術的な価値が高いかどうかとは似て非なるものです。また、利用価値のある情報が少ない記事はQiitaの思想に反するため、投稿するほどの利用価値があるのかを筆者自身が判断する必要があります。例えば、ただの勉強の記録はQiitaにて投稿するのではなく、TwitterやはてなブログやQiitaの限定共有機能などを利用するべきだと思います。

ただ、たかが勉強の記録であっても利用価値を増大させることができます。例えば、コンテストごとの感想や考察をQiitaで自分は投稿していました。この際、考察は過去の経験に基づくが故に万人が同じルートを辿るわけではないことを考慮し、考察を客観的に記すことを心がけていました。この工夫により、ある程度の利用価値のある記事を作成できたと自分では思っています。

同様のことをポエム記事にも適用できます。つまり、自分の思いをポエムとして吐露した記事の利用価値は低いですが、その記事の利用価値を増大させることはできます。「だから僕は競プロを辞めた」の場合、元々は自分の思いを吐露した記事であったため、Qiitaではなくnoteへの投稿を予定していました。しかし、競プロへの新しい見方を提供するという価値をこの記事が持っていることに気づき、改変を加えてQiitaでの投稿をするに至りました。

「ポエム的な文体で読みにくい記事」は悪であるか?

技術的な文章は散文的な文体がデファクトスタンダードであるため、ポエム的な文体の文章を好まない技術者が一定数います。また、散文的な文体がデファクトスタンダードである理由としては、可読性や視認性がポエム的な文体と比べて一般に高いためであると考えられます。したがって、技術的な記事を書く場合には散文的な文体で書くべきではあります。

しかし、ポエム的な文体の記事であってもQiitaにおいては許容されるべきであると自分は思います。なぜなら、文体によって記事の印象は変わっても内容は変わらないからです。また、技術者でない初心者にはポエム的な文体の方が読みやすい人もいますし、初心者がボリューム層であるQiitaではなおさらだと思われます。したがって、ポエム的な文体を無下に否定するのは間違っているのではないでしょうか。さらに、ポエム的な文体の記事の筆者として代表格である無職やめ太郎さんを2020年末のQiitaのMeetupに招いていることから、現段階ではQiitaの運営はポエム的な文体の記事を問題視していないと考えられます。

「他の有用な記事を埋没させる記事」は悪であるか?

「他の有用な記事を埋没させるような記事をQiitaに書かないで欲しい」といった意見が散見されました。こちらについては、「Qiitaのトレンドの上位に来ることでその記事がより有用であると錯覚させる記事」または「検索をした際により有用な記事の発見を妨げる記事」を「他の有用な記事を埋没させる記事」として定義することで論じます。また、前述の通り、Qiitaに投稿する程度の有用性を持つ記事であるという前提のもとで考えます。

まず、「Qiitaのトレンドの上位に来ることでその記事がより有用であると錯覚させる記事」についてです。学びのある情報を提示するのではなく注目を集めることが目的の記事については、Qiitaの思想と反するために議論の余地なく排除するべきだと思います。ただ、より有用な記事がトレンドの上位に来るわけではないのはQiitaの仕様上の問題であり、その仕様が気に入らない場合はブラウザの拡張機能等で変更すれば良いのではないでしょうか。また、フィード機能という新機能ではユーザの行動データを元にした記事を提案しています。現段階では実験も兼ねた機能と思われますが、ユーザビリティの高い機能へと次第に改善されていくのではないでしょうか。

次に、「検索をした際により有用な記事の発見を妨げる記事」についてです。記事を書く段階でこの問題を考慮するのは難しく、読み手が検索の仕方を工夫すべきあると自分は思います。まず、明らかなポエム記事の場合、ポエムというタグを外してQiita内で検索するなどの工夫をすると、検索結果に出てくることはあまりないと思います。そして、有用性が測れない記事の場合、筆者の信頼度をコントリビューションやその他の記事などから判断するのが良いと思います。また、Qiita内で検索するのをやめるというのも一つの対策でしょう。実際、Qiita内で調べるよりも一次情報としてのドキュメントやGitHubレポジトリのissueなどの方が正確な答えが書いてあることが多いです。

Qiitaのポエム記事が悪とされる理由と対策のまとめ

以上より、下記のように議論をまとめることができます。

1. 利用価値のある情報が少ない記事
→Qiitaに投稿すべきか筆者が判断すべき
→同じ記事でも利用価値を増大させることは可能

2. ポエム的な文体で読みにくい記事
→文体ではなく内容で判断すべき
→少なくともQiitaの運営は現段階で問題視していない

3. 他の有用な記事を埋没させる記事
→トレンドの上位に来るのはQiitaの仕様上の問題
→読み手も記事の検索方法を工夫すべき



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