今回は福井県大野市にある深井鉱泉です
こちらヤフー地図にも出ております


↑残念ながらこれ以上拡大するとなぜか深井鉱泉の場所が消えてしまいますw

こちらずいぶん前から廃業してるようです
2000年 ノンちゃんの気ままな山登りさんの記事では営業していないとしてあります
2002年 こちらの記事では廃墟と書かれてます
2009年 たそがれターちゃんのつぶやきさんの記事でも廃墟となってます
2010年 みちみちの湯あたり日記さんが訪れた時もやはり廃墟でした

一の谷温泉物語(奥越前の昔ばなし)にこちらの温泉の昔話しが出ているのですが
最後に 諸事情により現在は営業されてません となってます
(確認及び記載日時は不明です)

大野市発行の冊子には 後継者がなくもう二・三年も休業状 と書かれてます
またこの深井鉱泉再発計画もあったようですが
揚湯量が減少したため泉源を利用した計画は断念 と書かれてます
こちらで見れます(HTML) ただしいつの時期の冊子なのかこれも不明です)

そんな廃墟温泉を見に行ってきました
深井鉱泉へと入る広域農道にまだ看板が残ってました
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深井鉱泉へと入る道の先にあります
普通は手前に看板がなくてはいけないのに、通りすぎた先に看板がありますw
手前の道を山の方に入って行きます
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深い森の中を奥に進むと深井鉱泉らしき建物がありました
(らしきと言うのは廃墟なのではっきりしないと言うことですw)
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赤い郵便受けの上に看板らしきものがあるのですが、何も読めませんw
もちろん郵便受けにも何も書かれてませんから
ここが深井鉱泉なのか確認のしようがありません・・・
(でもこんな山奥にはここしか建物らしきものはありませんから間違いないはずです)
草で隠れて見えませんが石の階段が建物に向かって続いてます
そこを草を分けながら進みます
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建物はほんとひどい状態です 屋根が残ってません・・・
かすかに見えたタイルの壁がお風呂のあとではないかと思わせますが
確かめようがありませんw
足の踏み場もなくこの先にも進みようがありませんでした・・・
さらにはここに生えてた草が服にくっつく奴でして
服にたくさんの草が付いてしまいます
これは適(かな)わんと早々に引き上げることに・・・

源泉を探してみたかったのですが無理でしたw
前述の みちみちの湯あたり日記 さんによれば
この奥の薬師堂のところに湧水があったようです

↑写真お借りしました
薬師堂へ行くにも今は悲惨な状況のようです・・・
みちみちの湯あたり日記さんが訪ねた時にはまだ一部建物があったようですが
今は完全に廃墟となってました
そのうち今は残ってる壁も朽ち果てるでしょう・・・

最後に一の谷温泉物語を貼っておきます

その昔、深井の村の少し奥の山あいに一の谷温泉と言うお湯があり、その辺一帯が温泉のまちとなって非常に繁昌していました。
http://www.geocities.jp/bbqxy084/onosi_kankou_map/img/spacer.gif
この温泉は、かの有名な泰澄大師が飯降の御嶽山をお開きになったおり、発見された所で、お湯の湧き出るあたりには、大師ゆかりの薬師如来さんと金毘羅さんがお祀りしてあって、万病に効くとのことで、一の谷温泉はお恵みのお湯と信じられていました。
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さて或る日のことです。信心のない温泉宿の湯女が、事もあろうに湯元の池で汚れ物を洗ってしまいました。するとどうでしょう。急に空は墨を流した様にくもり、空からは滝のような雨が降り天地鳴動して、遂に湯元には大きな岩が落ちて来て、ぴったりと蓋をしたようになってしまいました。そうして薬師如来は何処へともなく飛び去ってしまわれ、金毘羅さんは稲妻の光のように向うの山の峰へと飛び去ってしまわれました。そして、その遊女は雷様がいずこともなくつかみ去ってしまいました。
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一の谷温泉はそれ以来、永い間お湯も出なくなり、温泉町の人々は嘆き悲しみながらばらばらに散ってしまいました。
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それからまた、永い年月が過ぎて、ある日麓の村の稲葉の別家奥右ェ門の隠居さんが、福井の町へ出た時、宿の家で夢のお告げがあったので、石仏のお薬師様を買い求めて帰りました。信心深い奥右ェ門さんは朝な夕な心をこめてお参りをしていますと、仏様が夢枕に立たれて、「奥右ェ門、一の谷へ登って見よ。必ず霊泉が湧き出ているであろう。そうしてその上の山へわしを祀ってくれよ。」とのお告げです。
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そこで早速一の谷へ登って見ますと、なるほどきれいなお水が湧き出ていました。そうしてそこには足を怪我したらしい鹿が足をそこの水溜りにつけておりました。可愛そうな鹿のために数日はそっとしておいて、鹿がもう来なくなってからその水を沸かして風呂に入れてみますと、全く温泉と変わらない薬のお水だと言う事が分かりました。これは「この水でお湯を沸かし病気で困る人を助けよ。」とのお薬師様のお教えだと思って、奥右ェ門さんはお湯の宿を作り、また、上の方のお山にはお薬師様のお堂を建ててお祀りしました。
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その鉱泉は何れの病いにもよく効きますが、特に子供達のかゆい出き物などにはよく効と言われ、遠近を問わず入湯に来る人は引きも切らず深井温泉として次第にその名が高くなりました。こうした昔からの言い伝えから鉱泉の宿の人達は、今もみんなが不潔をいましめて、清浄な霊泉を守っていると言うことです。