累乗の計算は、意外と計算ミスをしてしまうことがあります。
しかし、どのような計算ミスがよくあるのかを事前に知っていると、ミスを防ぐことが可能です。
今回は、累乗に関する計算問題に取り組み、よくある誤答例を確認してみましょう。
問題
次の計算をしなさい。
−2^4 (※(−2)の4乗)
「4乗」ということは「四回同じ数を掛け算」します。
答えは「+16」ではありません。
正しい答えを出すことができるでしょうか。
解説
今回の問題の答えは「−16」です。
また、途中の計算は次のように考えます。
−2^4
=−2×2×2×2
=−16
四回掛け算というのを「(−2)×(−2)×(−2)×(−2)」と考えなかったでしょうか。これは正しくありません。
今回の問題は「−2^4」であり、4乗は「2」についており、「マイナス」にはついていません。
そのため四回掛け算するのは、「2」だけということになります。
もし「(−2)×(−2)×(−2)×(−2)」をする場合は「(−2)^4」とカッコが必要になります。
−2^4=−2×2×2×2
(−2)^4=(−2)×(−2)×(−2)×(−2)
カッコがあるかないか些細な違いのように見えますが、数式の意味はまったく違うものになります。
累乗の計算をするときは「何を」掛け算するのかを注意しなければいけません。
まとめ
累乗の計算は、簡単なように見えて、ミスをしやすいものの一つです。
特にカッコがあるかないかで計算結果が変わってくるので注意が必要です。
どの部分でミスが起こりやすいかを知っていると、事前に確認ができるはずです。
計算する際はカッコの有無に注目しましょう!
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
累乗の計算にもう一問挑戦!