熊平製作所の本社にある金庫室（広島市南区）

　銀行（ぎんこう）で使（つか）われている、大型（おおがた）金庫（きんこ）の国内（こくない）トップメーカーが広島市（ひろしまし）にあります。熊平（くまひら）製作所（せいさくじょ）（南区（みなみく））です。

　1898年（ねん）に金庫（きんこ）の販売（はんばい）、修理（しゅうり）業（ぎょう）として創業（そうぎょう）。日清（にっしん）戦争（せんそう）後（ご）の不況（ふきょう）で治安（ちあん）が不安定（ふあんてい）な中（なか）、創業者（そうぎょうしゃ）の熊平（くまひら）源蔵（げんぞう）氏（し）が金庫（きんこ）の重要性（じゅうようせい）に着目（ちゃくもく）したのが始（はじ）まりでした。

　後（のち）にできた工場（こうじょう）が独立（どくりつ）し、今（いま）の会社（かいしゃ）になりました。原爆（げんばく）で建物（たてもの）が倒壊（とうかい）する被害（ひがい）を受（う）けたものの、工作（こうさく）機械（きかい）などの設備（せつび）はおおむね無事（ぶじ）でした。

　本社（ほんしゃ）には金属（きんぞく）製（せい）の扉（とびら）だけで重（おも）さ22トンもある金庫（きんこ）室（しつ）があります。近年（きんねん）はビル玄関（げんかん）のセキュリティーゲートや監視（かんし）カメラのシステムも手（て）がけています。いずれも2016年（ねん）の伊勢（いせ）志摩（しま）サミット（三重（みえ）県（けん））で採用（さいよう）されました。

 

広島市（ひろしまし）で5月（がつ）にあるG7（ジーセブン）広島（ひろしま）サミットを前（まえ）に、広島（ひろしま）への関心（かんしん）が高（たか）まっています。広島（ひろしま）の文化（ぶんか）や産業（さんぎょう）、被爆（ひばく）地（ち）としての歴史（れきし）…。多（おお）くの人（ひと）に知（し）ってもらいたい、広島（ひろしま）のいろいろなことを短（みじか）くまとめて紹介（しょうかい）します。

中国新聞朝刊の連載「@ひろしま」を子ども向けに再編集しています。
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